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【はなごと】三月花形歌舞伎@京都南座 行ってきました!

京都まで遠征して、三月花形歌舞伎を観てきました!
ちゃんとしたのは、またあげるとして、ざっくりと感想だけ。


前提

今年の京都南座の三月花形歌舞伎は、
若手の歌舞伎役者3人(中村壱太郎さん、尾上右近さん、中村隼人さん)が看板となって行われています。

松プログラムと桜プログラムがあり、
3/15からは、
昼の部が桜プログラム、
夜の部は松プログラム、
というように昼の部と夜の部で異なる内容になっています。

私はどちらのプログラムも2回ずつ観てきたので、それぞれのざっくりの感想を。

「いや、あらすじとかの説明しろよ。」
という方は、
まずはこちらでご確認ください。

また、末尾に、
YouTubeにあがっているダイジェスト映像のリンクをつけていますので、
そちらもご参照ください。

松プログラム

松プログラムでは、
●「心中天網島」から「河庄」
●「忍夜恋曲者 将門」
が上演されています。

「河庄」



1回目に見たときは、
関東人の私には笑うポイントがたまにわらず、
イマイチ乗り切れなかったところも多少ありました。
でも、
治兵衛(右近さん)と孫右衛門(隼人くん)の兄弟の掛け合いは、
まさに兄弟漫才のようで、
観ていて楽しかったです。

今回の上演部分だけだと、
実際に心中するシーンもなく、
笑っているばかりで楽しいお芝居という印象になりました。

壱太郎さん演じる小春だけが一人辛い思いをしているので、小春に目が向くと印象は変わると思いますが、
隼人くん贔屓の私はどうしても隼人くん中心に観てしまうので、あまり小春の方に感情移入できず、
「はぁ、弟が改心してくれた、めでたしめでたし。」という気持ちでの幕がおりました。

※実際には、「心中天網島」の最後のシーンでは、小春と治兵衛は心中するので、全然、「めでたしめでたし」とはなりません。
 あくまでも、今回の上演部分のみでは、というお話です。

将門

将門は、
主役の瀧夜叉姫は、壱太郎さんが演じ、
光圀は、松プログラムでは、隼人くんが演じます。
※桜プログラムのときは、光圀役は、右近さんになります。

瀧夜叉姫は、
美しいけど、
おどろおどろしいし、
腹の底で何を考えているのかわからず、
怖い存在。

そんな存在感を出している壱太郎さん、あっぱれです。
香?の香りがしてきて、客席も不気味な感じ。

なんか、怖い感じではあるものの、
一月大歌舞伎の「京鹿子娘道成寺」とはまったく雰囲気が違い、、壱太郎さん恐るべし。

光圀役の隼人くんは、
かっこよすぎです。

仕草も声も、武士そのものなのに、
決まった形が浮世絵のように美しい。

そして、私が大好きな手の表現に惚れ惚れ。

あの演出にしてくれた壱太郎さんに感謝。

桜プログラム

ざっくりって言ったのに、全然終わりませんね。
ごめんなさい。
もうちょっとお付き合いを。

桜プログラムでは、
●「女殺油地獄」
●「忍夜恋曲者 将門」
が上演されています。

女殺油地獄

これは、語ったら、それだけで記事になるやつです。

主役の河内屋与兵衛役を隼人くんが勤めています。

この与兵衛は、
グレていて、
家族に暴力振ったり、
働かかずに遊んでばっかりだったり、
というダメな青年です。

でも、
憎めないやつなのですよ。

プライドが高いのに、意気地なし。
可愛いです。

壱太郎さんが演じるお吉さんが世話を焼きたくなるのがよくわかる。

でも、世話を焼いていたことが災いしてしまい、
お吉さんは与兵衛に惨殺されます。

与兵衛がお吉を油まみれになりながら殺している場面は、
まさに、
地獄そのもの。

最初は躊躇していた与兵衛が、 
だんだん快感を覚えてきて、
楽しそうに刺している姿。

サイコパスの殺人鬼そのもの。

そこにいるのはもはや中村隼人ではなく、
与兵衛。

目が違う。

恐ろしい
声も出ないほど恐ろしい

目だけで殺される

そんな気持ちです。

ちゃんとまとめて後日記事にしようかと思います。

でも、
気になった人はすぐに南座へ!!
まだ間に合います。
あれは映像で観ても、伝わらない。

将門

松プログラムとは演出が違って、
これはこれでよい。

というか、
光圀を右近さんがやるならこの演出でないと、
右近さんが活きない!

壱太郎さんが美しいのは変わりませんが、
桜プログラムのときの方が、
不気味に感じました。


結論

南座まで行ける方は、
是非見てください!

特に桜プログラムの「女殺油地獄」は逸品です!
みんなで観て、
「中村隼人の当たり役、「女殺油地獄」の与兵衛の初役のときの芝居を観た!」
と将来自慢できるようにしましょう!!

↓ダイジェストはこちら。


ここでたたみます。

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