見出し画像

仕事つくる#27 バイオマス界が求めるはオールラウンドプレイヤーの存在

やあ、私です。
5月は祝日やイベントがたくさんある月ですが、忘れてはいけないのが母の日ですよね。母の日は5月の第二日曜日。カーネーションの花を送るのが通例とされています。

母の日はもともとアメリカから伝わった文化みたいですね。アメリカのフィラデルフィアに住む少女「アンナ・ジャービス」が母の死をきっかけに、「生きている間にお母さんに感謝の気持ちを伝える機会を設けるべきだ」と働きかけたのが始まりとされています。なんて美しい少女なのでしょう。

何を隠そう私も母親っ子でしたもので、母には愛情たっぷりに育てていただきました。そんな母も年々背中が小さくなっているような気がします。元気なうちに、ヨーロッパ旅行にでも連れて行ってあげたいですね。そのためにも仕事頑張んないとな〜。

別世界を見せてあげたい

**********
さて、本日のnoteでは、現在の日本バイオマス業界にはどんな人物が必要かについて私の考察を書いていきたいと思う。ズバリそれは、森林資源量調査からボイラ設置までの全てをこなせるオールラウンドプレイヤーである。


日本バイオマス業界が抱える課題

日本は先進国の中ではかなり森林率が高い国だといえる。林業やバイオマス利用が活発なオーストリアの森林率が47%に対して、日本は68%である。先進国の中で日本より森林率が高い国はスウェーデンくらいである。

資源はたくさんあるのに、日本の林業はヨーロッパ諸国に比べ機能していない。なぜかというと原因は2つあり、一つは輸入木材の価格が安く、国産材の価格が底を打っている状況だということ。もう一つは危険を伴う仕事で死亡率がかなり高いということ。儲からなくて、危ない産業が衰退していくのは理にかなっている。このことについては、西粟倉村で活躍する若いきこりのnoteが大変勉強になる。

林業が衰退しているということは、その分バイオマス燃料代に響いてくる。バイオマス燃料はカスケード利用の末端に存在していて、林業、製材業から出る未利用部分を活用する。大元の搬出量が少ないとなると、燃料にできる全体量も減ってしまうため、市場の原理で価格が上昇してしまう。

加えて、ボイラの導入台数が欧州諸国に比べて断然少ないため、導入コストがかなり高くなってしまっている。欧州に比べ日本では、ボイラ、配管、建屋などトータルで10倍近くのコストがかかっているという報告もあるほどだ。

上記でわかるように、日本バイオマス業界が抱える問題は、ランニングコストとイニシャルコストのダブルパンチで高くなってしまっており、普及に繋がらないことだといえる。


なぜ、オールラウンドプレイヤーが必要なのか

燃料コストを下げるためには林業全体の仕組みを変えていかなければならず、多大な時間が必要になる。そのため、目を向けるべきはイニシャルコストの削減方法となるわけだが、ここでオールラウンドプレイヤーの存在が必要になってくるのだ。なぜ必要になるかを説明する上でバイオマスボイラの導入までのシナリオを整理しておく必要がある。バイオマスボイラが導入させるまでには、大きく以下のステップをふむ。

1.  森林資源量調査および経済効果の検証
2. ボイラの選定
3. 設計・設置
4. 実際の運営

この中で、日本においてバイオマス専門のプレイヤーが不足しているのは3の設計・設置である。この部分は普段化石燃料ボイラの配管の設計を担っている会社が請け負うことが多いのだが、バイオマスボイラの仕組みはまた違ったものであり、ポンプの数を無駄に多くするなどロスがみられることが多い。そのため、バイオマス専門の設計設置の技能を持つ人材の育成は業界の急務となっている。その他はそれぞれにバイオマスに詳しい先生方が存在するが、その部分だけを生業とするため、高単価で受注せざるをえなくなる。

ここで、1〜3を一人ないしは少人数のチームでこなすことができ、なおかつ4の運営ノウハウを熟知している人間がいるとどうだろうか。一連の流れを把握した上で適切なボイラの選定や配管設計、さらには安く配管工事を済ませることができれば、問題となっている導入コストを大きく削減できると思うわけだ。加えて、燃料工場運営のノウハウを享受することができれば、その地域に根付かせることも可能になる。この個人ないし少人数のチームが、ビジネスモデルのサイクルを一巡することは未成熟な業界が普及していく上で、必ず通過する過程であると思っている。

実は、このことに気づいて実践されている方がすでにいる。私もバイオマス熱利用を普及させたいと思っている身としてこの考えには大賛同であり、自らがその実践者でありたいと思っている。そのためにも、バイオマスボイラを一度自分の手で導入してみたい。

はは、結局はいつもながらのボイラ童貞のつぶやきでございましたな。本日はこのあたりで、

ではまた。

**********
半田 守
1990生、京都府出身。6歳からレスリングをはじめ、網野高校卒業後、専修大学へ進学しレスリング大学日本一になる。2018年から岡山県西粟倉村に移住し
自然エネルギーの勉強をスタート。同時にレスリングウエアブランドMAMOを立上げ、現役選手にエールを送り続けている。
MAMO:https://www.mamo-wrestling.com/
twitter:@handamamoru
note:”仕事つくる”をテーマに連載中!

読んでいただきありがとうございました。
よろしければ、フォローもよろしくお願いします!
**********



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?