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仕事つくる#31 今改めて、環境がすべて

18年間、レスリングという結果を求められる世界に生きてきた私には一つの確信がある。それは今の自分は過去の環境がつくっているということだ。いいかえれば、今の環境が未来の自分をつくることになる。別に改まっていうことでもなんでもなく、昔からよく言われていることではあるが、結果を求められる世界に居続けて染み込むように理解できた。

あまり声を大にして言うことはできないが、オリンピック選手を排出する大学は結局決まっている。男子であれば3大学、女子であれば1大学。その他の大学が練習していないということは全くない。指導者も一流である。それなのになぜ違いが出てくるのか。それは選手一人一人のコンフォートゾーンの違いである。

コンフォートゾーンを日本語に直すと「快適な空間」という意味になる。実名を出してしまえば、日本体育大学には現役、OB含めてオリンピック選手がごろごろいる。そんな環境下の中で大学日本一になっても「普通」なのであり、まだまだ落ち着ける空間(環境)ではないのだ。これは上のレベルの選手たちが創り出している空気であり、伝統なのである。だから強い。

今勝ちきれないチームが伝統をぶち破るには、ずば抜けた才能とそれを引き出す指導者のマッチングが欠かせないように思う。何かが変わって、それを積み上げていくイメージか。簡単に書いてしまっているが、相当難しいことだと理解している。しかし、駅伝で青山学院大学が証明したように、伝統を変えることは不可能ではない。

話を戻す。環境がすべてということはスポーツの世界だけに言えることではなく、社会に出てからも全く同じである。結果に拘っている人間に妥協はなく、よく頑張ったからそれでいいなんて甘えは一切ない。そんな人間たちに囲まれていると甘えなんて勝手に吹き飛んでしまう。さらにいうと、高みを目指す人間ほど環境の重要性を理解しているため、甘えのある人間を知らないうちに切り捨てていく。

すでに結果を出している人間の側にいることも非常に重要だ。自分が見えていない景色を背中で教えてくれるし、求める自分から見て現状の自分に足りないことを姿勢で示してくれる。そういった人間は年上である場合が多く、可愛がってもらうのが一番だ。そして、年上は年下にお金を払うのが当たり前と思ってる若造は絶対に懐に飛び込めない。まず、自分だけ得しようと思っている人間は誰からも相手にされない。すでに結果を出した人間には人が群がるがゆえに付き合う人間を選べるということを理解しなければならない。相手を喜ばすことを知らない人間が選ばれるはずがないのだ。

ここまで「環境が重要である」ということを書いてきたが、最後に書き加えるべきことは「環境は自分で選べる」ということだ。要するに、なりたい自分には人間関係を整えることで戦略的に近づくことができるということなのだ。私はまだまだひよっ子であるが、幸いにも周りには妥協を知らない挑戦者しかいなくなった。そして、すでに結果を残している人間が幸運にも近くに現れた。私はその人たちに必死で食らいつきたいと思っている。周りの人たちにがっかりされたくないから、変に力まなくても勝手に頑張れる環境にいる。自然と転がれる。つまり、今いい環境にいる。

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半田 守
1990生、京都府出身。6歳からレスリングをはじめ、網野高校卒業後、専修大学へ進学しレスリング大学日本一になる。2018年から岡山県西粟倉村に移住し、自然エネルギーの勉強をスタート。同時にレスリングウエアブランドMAMOを立上げ、現役選手にエールを送り続けている。
MAMO:https://www.mamo-wrestling.com/
twitter:@handamamoru
note:”仕事つくる”をテーマに連載中!

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