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#立川立飛に行って帰ってくるまで ~ハンドボール日本代表観戦記~


このnoteは、ハンドボール男子代表戦、彗星JAPAN vs スウェーデン代表の試合を観に行って帰ってくるまでの感想をつらつらと記したたものです。

まだ行ったことのない方にはこれからの参考に、ファンやサポーターの方には 「そういえば、そうだよな」、と思いながら読んでいただければ嬉しいです。


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今回はハンドボール男子日本代表、彗星JAPANの試合を観に、 東京都・アリーナ立川立飛に行きました。


6/19(水)~22(土)は “International Handball Week“と銘打たれ、男女代表の日韓戦、そして男子スウェーデン代表との2連戦が行われました。
結果はこちら↓↓

試合はyoutubeのライブ配信もされていて、ハンドボール関係者の中では多くの人が、いずれかの形で観戦したのではないでしょうか。
試合内容、プレーが気になる方は↓↓

僕自身、 長いことハンドボールに携わっているので気づかないことも多々あったと思いますが、初心者と経験者、2つの視点を持って観戦したつもりです。
大部分は試合を楽しんじゃっていましたけど…笑


では、#立川立飛に行って帰ってくるまで です。


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・出発~会場到着


出発~と書きながら、いきなり出発前のことを書いてしまうのだけれど、最初に思ったのは「昼ごはん」について。

代表戦は13時からでしたが、11時からは関東学生リーグの選抜チームによるエキシビションマッチがありました。
ちなみに、エキシビションについてはSNSで一般の方たちが熱心に発信していて、界隈の中での浸透度は高かったと思います。

出店がどれほどあるかわからないし、エキシビションが終わってから食べに行くと代表のアップが観れなくなるし、コンビニで買っていくのも何か違うし…。


ちょっと話がずれますが、5月に日本ハンドボール協会公式Twitter、Instagramが開設されました。
内容は選手たちのオフシーンが中心となっていますが、 細かな試合情報も発信してくれれば嬉しいな~と思います。
また、2つのSNSは発信内容がほぼ同じなので、役割分担を明確にしたほうがいいかもしれませんね。

昼ごはんで迷っていたら、トヨタ車体ブレイヴキングス所属のふじもんさんからリプをいただいたので、 ららぽに食べに行くことにしました。
人に流されやすいタイプです。

自宅から会場までは電車で1時間半くらい。
移動中は、木曜日に行われた代表戦をyoutubeで見ていました。
スマホで気軽に見れるコンテンツがあるって、いいですよね。


あっという間に最寄りの立飛駅に到着。10時半くらいでしたかね。
会場は駅から徒歩1分、めちゃくちゃ近い。笑
近すぎるのが仇になる、 って話はおいおいします。


・会場到着~エキシビジョンマッチ

入口では、メンバーが書かれたプログラム、組み立て式のメガホンなどを渡してもらいました。

いいなと思ったのは、すぐ隣のららぽーとの割引案内。
チケットの半券を見せれば対象店舗の商品が割引になるそうです。
各チームでもこのような取り組みが増えて、地域や企業といい関係が築ければいいですね。

また、もうひとつ気になったのは「GayaR(ガヤール)」というアプリの案内。
会場内で試合を観ながらアプリを通じて実況を聞けるという、今まであまり聞かなかった観戦方法ができるそうです。
ちなみに実況は元日本代表の東俊介さんでした。今後も導入されるのであれば、発展が楽しみです。
ルールに詳しくない人や解説が欲しい人は、ぜひお試しあれ!

いざ、アリーナ内へ。僕は2階A観客席を買っていました(2,500円)。
今回は席種が多く用意されていて、どこにするか迷いましたが、全体が観れるA席を選びました。

2階には係の学生がチケットの確認をしていました。

コート中央の席になります。

そう案内されましたが、入口以外、2階は特にチケットの確認はありませんでした。

A席のチケットでS席に座ることも全然できてしまう管理でした。
チケットの価格は当然違います。

観客の良心に任せて運営すればいいとも思いますが、残念ながらルールを守らない人も出てくると思います。
良心を持った人を守るためにも、チケットの管理は徹底した方がいいと思いました。

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コートでは関東学生リーグから選抜されたメンバーでのエキシビションマッチが始まろうとしていました。
スタンドにはそれなりに観客も入ってて、大学生や中高生が多かった気がします。

気になったのは、この試合の位置づけ。
バチバチの闘いを魅せるのか、面白みを持たすのか。

個人的には、もう少しファニーさがあってもいいのかなと思いました。
ハイレベルなプレーに湧くときもありますが、普段合わせていないメンバー同士なこともあり、ミスで会場が冷めてしまうことも多々ありました。

例えば選手達に事前にアンケートを取って、目立つプレーをした選手の笑えるプチ情報をMCがアナウンスしたりして、応援に来ているチームメイトを巻き込みながら和やかな雰囲気を創れればいいんじゃないかと思いました。


結果は29-24で東軍の勝利。
大きな拍手とともにゲームが終わり、十分会場を暖めてくれました。


・エキシビションマッチ~試合開始

エキシビションマッチが終わりかけのとき、隣のお子さん連れのマダム2人組がお昼の心配をしていました。

お子さんは「お腹減ったー!」と服を引っ張っていました。笑
アップを観たい気持ちもわかります。初めてFリーグの試合観戦したときのアップ、見入っちゃったからね。

すると片方のマダムが、

じゃあ下に買い行く?

とお子さんに言いました。

え、下に売ってるの?

マダムの言葉を信じ、下に降りると、いくつか売店がありました。
ミスタードーナツなんかもありました。女子高生がたくさん並んでいましたね。

ひとつ気になったのは、お客さんの導線は決めたほうがいいと思いました。
どう並べばいいかわからずに、人が溜まる原因になっていました。

これで雨の中ららぽーとに行く必要もなくなり、ホットドッグ(500円)を買いました。
スポーツ会場って不思議ですよね。500円のホットドッグなんて普段絶対買わないのに、高いとも思わず買ってしまうんだもの。

アリーナでは、代表選手の勝負曲がスクリーンとMCの紹介とともに流れていました。
「この曲私も好き」、「おれも試合前聞く」なんてところから、選手のファンになるのかもしれないですね。

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コートでは、両チームの選手達がアップが始まりました。

僕の個人的な感覚なのですが、競技のカテゴリーが上がるに連れてアップが淡々としていく節があると思っています。
ですが、日本代表はまるで高校生ように気合いの入った声が出ていて、見ていて清々しい感じがしました。

対してスウェーデン代表はすごく淡々としているんだけど、集中している感じがとても伝わり、かっこよく見えました。
スタンスの違いはあれど、自分の仕事を100%に近い形でこなすということが大切なんですね。


アップが終わり、選手入場。
感想はこれに限る、エスコートキッズかわいすぎ。

身体の大きい選手たちが幼稚園生くらいの子どもたちと手を繋いで入場する姿には、みなさん思わず微笑んでいました。笑

BGMとMCのアナウンスで盛り上がりますが、最後のスタッフ紹介のときにBGMのボリュームもアナウンスのトーンも下がってしまうのは気になりました。
一緒の感じで盛り上げて紹介してもいいんじゃないかな~と思いました。

試合前には両チームが一緒に写真撮影。
このとき、プレミアムアリーナ席を買った人たちは写真に混じれます。
いい思い出になりそうですね!


・試合開始~試合終了

試合が始まると、MCが観客に「立って応援しましょう!」と呼びかけます。

これはあんまり良くないと個人的には思っていて、観に来る人には自由な観戦スタイルがあって、好きな見方があります。

立って思い切り応援したい人は応援席に行くし、じっくり観たい人はスタンドに座ります。
それを強制するのは気持ちいいものでないのでは、と思います。
背の小さい子どもなんかは、コートが見にくくなりますしね。


試合は序盤から迫力あるプレーに観客は拍手と歓声で雰囲気を創ります。
こういう小細工のない、自然なリアクションが雰囲気創りに一番大切なんじゃないかと、思っています。

応援団の心のこもったニッポンコールにも、子どもたちが大きな声で叫びます。
なんなら踊っていたりもしていました。笑
気持ちが伝染していく様子が目に見えた気がしました。


1分間のタイムアウトのときには、「幸せなら手を叩こう」のBGMが流れていました。
観客は自然と手やメガホンを叩いて、一体感を生みます。

以前、横浜FCを観戦したときに同じリズムで「横浜なら手を叩こう」のチャントがいい雰囲気を創っていたので、ハンドでもあれば盛り上がりそう!


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前半はスウェーデンにうまく試合を運ばれ、12-18で折り返します。

前半終了直後、MCから「ご静粛にお願いします」とアナウンス。
しかし、応援団は気づかずにコールを続けます。
再度MCからちょっと強めのアナウンスが。

というのも、来賓のスウェーデン大使?(違ってたらごめんなさい)の紹介だったのですが、そこのやり取りもあって、少し嫌な雰囲気になりかけました。

試合全体の進行を円滑に進めるため、より良い雰囲気を創るために、MCと応援団の調整や協力は不可欠だと思います。
影響力のある2つの存在が掛け合わされば、観客もリアクションしやすくなるので、そこには期待しています。


ハーフタイムは特にイベント等はなく、コートでは選手の何人かがシュートを打ったり、身体を動かしていました。

スタンドを見渡してみると、結構な人が選手達に視線を送っています。
コートとスタンドが近いから、ということもありますが、選手としてはただ身体を動かしているだけなのに、人を釘付けにできる。
ハンドボールって、面白いですね。

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後半もスウェーデンの試合巧者ぶりが目立ち、なかなか点差を詰められずに、逆に離されてしまいます。

それでも日本がゴールを奪うと大歓声が湧くし、観客はプレーを楽しんでいる感じました。

また、初心者には分かりづらいようなさりげないフェイントなどに「おぉ!」と響めくのを見ると、ほとんどの人がハンドボールに詳しい人たちではないかな~と感じました。
本当に初心者の人はどのくらいいたのだろう。


会場を見渡してみると、ビール片手に試合を観ている人がポツポツいました。ビールの売り子さんもスタンドを回っていました。

サッカーや野球では当たり前になっている光景がハンドでも見ることができて、なんだか嬉しくなりました。

ゴール裏の観客に目を向けると、飛んでくるシュートに毎度ビビりまくってる方々が。
※ゴール裏の前にはネットが張ってあります。

普段見慣れていない人が、100km/h以上あるシュートを間近で見れば、そりゃのけぞりますよね。笑
シュートのスリルや迫力をパッケージにして売り出しても面白そうですね。


試合は最後までスウェーデンにリズムを握られ、25-36で敗戦。
内容的にも完敗と言えるような試合だったと感じました。

選手達はコートを1周して観客に挨拶をします。
そのとき、迎えるのはブーイングや野次ではなく、暖かい拍手と選手を呼ぶ声です。

これを見ると、会場に行くファンが求めているのは勝利という結果ではなく、チームが闘う姿やハイレベルなプレーなんじゃないかと感じました。

チームが結果を求めるのは当たり前の話で、結果を残さないと淘汰されていきやすくなるのも事実です。

その上で、精一杯闘ったチームには拍手と声援を送る。
ファンがブーイングしようが野次を飛ばそうが、チームがプレーを修正して前に進んでいくのは変わらないのです。
やっぱりハンドボールって、暖かいし優しい。


ひとつ選手達へのお願いは、コートを回るときにもう少し中央寄りを歩いてほしいですね。
アリーナ立川立飛のような2階にしか席がない会場は、コート脇は見えないのです…。
スウェーデン代表は中央寄りを歩いていたので、バッチリ表情が見えました。


・試合終了~帰宅


選手のインタビューを最後まで聞いて帰ろうとしたときには、すでに多くの方が会場を後にしていました。

人がいなくなった会場を見渡すと、放置されたチラシ類やゴミがちらほら。それを片付ける学生たち。

サッカーW杯で、試合後ゴミ拾いをするサポーターが称賛されていましたが、あのようなことが話題になることがおかしな話ですよね。
それぞれが持ち帰ったり、ゴミ箱に捨てればいいだけのことですよね。

黙々とチラシやゴミを回収する学生たちにありがたみを感じながら、虚しい気持ちにもなりました。


アリーナを出ると、出口への通路は多くの人で溢れていました。
というのも、結構強めの雨が降っていて、傘を持っていない人たちが入口付近で立ち止まってしまったのが原因だと思います。

その出口付近には、Tシャツやサポーターユニフォーム販売のブースが並んでいました。

ただでさえ混雑する場所にブースを置くのは人が溜まる原因になるし、みなさんぞろぞろと列をなして会場を出るので、買うか迷う時間もなくなってしまうと思いました。

グッズはネットでは販売されていない(?)ので、なおさらもったいないと感じてしまいました…。

雨の中ダッシュで駅に向かうと、帰る人で大混雑でした。
晴れていたら立川駅まで歩く人もいるのでしょうが、雨なので仕方ないですね…。

一部の観客を会場に留めておけるようなイベントや取り組みができれば、と思いましたが、代表戦だとなかなか難しいですよね。
どうすればいいのかは、自分でも考えてみよう…。


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電車に乗ってからは、youtubeで水曜日に行われた日韓戦を見ました。

行く途中で見た試合映像でも思いましたが、映像の切り替えが良くなった気がします。
積極的にリプレイやアップのシュートシーンなど流しているし、実況もあるので臨場感を感じやすいですよね!

ハンドボールは迫力のあるプレーやシーンが多いので、ちゃんと編集すればめちゃめちゃカッコイイPVが作れると思うのは、僕だけでしょうか…。
PV作成の依頼、お待ちしています…笑


途中で寝落ちしながらも、無事に帰宅。
SNSでは多くの人が試合の感想や、会場での出会いを発信していました。
ハンドボールが人を繋げる。なんか、いいですね。

ただ、SNSの構造上、僕がフォローしている人やハッシュタグを付けている人の発信しか見れていないので、ほかにどんな感想や意見があるかは非常に気になりますね。


以上が、#立川立飛に行って帰ってくるまで でした!


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今回の代表戦を観に行って一番思ったのは、繰り返しになるけど人が暖かいこと。

日本代表が国内で試合をして、結果は完敗。
内容的にもあまり良くないと言える試合でも、観客は拍手と笑顔。
野次を飛ばす人なんて一人もいなかったように思えます。

もちろん「もっと頑張ってくれよ」と思う人もいるでしょうが、チームには言いません。

そういうことは、仲間内で酒を飲みながら言い合えばいいのです。
選手たちに直接、尖った言葉で伝える必要はありません。
一番勝利に飢えているのは選手たちで、ファンの想いも察していることでしょう。
精一杯、国を背負い闘う選手には、労いの拍手と期待の言葉を。

ハンドボールに魅力を感じなくなったら離れればいいし、面白くなってきたら来ればいい。
無理に応援する必要もないし、義務感で支援する必要もありませんからね。


運営面に関しても、課題が多く決して完成されたものではありません。

でも、完成されてないからこそ、様々なことにチャレンジできるし、スピード感を持ってトライできるのではないでしょうか。
今回は初めて感じるような工夫も多くが見られて、これからへの期待が膨らみました。

ファンとともに、ハンドボールならではの会場が創れたらいいですね。


そして、僕たちは会場設営、運営に携わった方々に感謝しなければいけません。

コート作りや配布物の作成、機材運搬や後片付けなど、多くの方の働きや協力がなければ試合はできません。
試合を観ることができるのは、当たり前じゃないですよね。
そのことは「人ととして」、頭の隅にでも入れていなくてはいけないと思います。

協力した方々が心から「手伝って良かった」と思えるような、一日を創りたいですね。


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12月には女子代表の世界選手権、そしてオリンピックがあります。
日に日に、メディアでハンドボールを目にすることも増えてきました。

これからハンドボールが盛り上がっていくのか否か、それらが全てではありませんが、大きなターニングポイントであることは間違いありません。

そして、試合の結果だけに左右されない、5年、10年先の未来を見据えた土台作りをしなければなりません。

それは協会や選手だけで行うことではありません。
みんなでやるんです。

「何か、ハンドボールで面白いことをしたい」

そんな人たちが自由に考えを発信して、助け合える環境が創れたらなと、思っています。


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長々と読んでいただいて、ありがとうございました。

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次は、どこに行こうかな。

意味のある文章と感じていただけたなら、とても嬉しいです。サポートはお気持ちだと思って、ありがたく頂戴します。食後のデザート、もしくはスポーツ観戦の交通費に使わせていただきます。