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図書館の無限インプット術

わたしは6年ほど前から、図書館の無限インプット術を生活に組み込んでいる。これは、趣味であり、仕事のためであり、投資のためであり、節約のためである。
パーフェクトブラック企業でのつらい敗戦のあと、戦略を練った。

意識高い系村人たちに負けないためには戦略が必要になる。
そこでわたしが戦略のコンセプトにしたのが、競争戦略で有名なマイケルポーター教授の「バリューチェーン」だ。すべての行動を目的のためにつなげていく。行動と行動の継ぎ目が「フィット」しているほどいい。

図書館の無限インプット術は、そのなかで重要な役割を果たす。
わたしの近所の図書館は、15冊まで本を予約しておくことができる。基本的にはネット経由での検索。読みたい本すべてがあるわけではないが、かなりカバーされている。自分の順番が回ってくると、メールでお知らせしてくれる(ただし、人気の本だと順番が回ってくるのに1年かかることがある)。この仕組みを最大限に活用している。

まず、大きな書店に行き、よさそうな本を物色する。
テーマは、投資、社会トレンド、そのときどきで仕事に関係しそうなものと幅広にとる。どれだけ欲しい本があってもその場では買わない。図書館の予約システムに登録する。

ここでのポイントのひとつはまず節約、節約したぶんは投資資金になるのだから、投資パフォーマンスを上げることにつながる。
もうひとつのポイントは、ランダム性にあると思う。そのときどきで読む本は、かつて自分が図書館に登録した本とはいえ、そのときの自分にしたらランダムに配られることになる。結果、今読みたい本ではなく、「必要な本」を読むことになる。正直、これを今読まなきゃダメか……と思うことがよくあるが、とりあえず向き合ってみるとまさに必要な本を読んだ充足感が得られることが多い(最近のヒットは「世界は贈与でできている」「グッドライフ」など)。
もしかすると、「すぐに読みたい本」を購入するという行動をとると、「読んだほうがよい本」は選択しなくなってしまうのかもしれない。

予約システムのキーワード検索を活用する方法もある。本のタイトルを指定するのではなく、キーワードでヒットしたものを何冊も登録する。たとえば「SDGs」で検索すると知らない本がたくさん出てくる。

この予約システムの活用法により、いつも手元に数冊の本があるという状態をつくることができる。最近は、手元に数冊本がないと落ち着かない。

通勤電車で本を読むことで強制的に勉強する。すでに勉強という感覚はなく、趣味の域に昇華されてしまっている。これで出勤すればするほど知識がつく。直接的、間接的に仕事に役に立つ本を読んでいるから仕事のパフォーマンスが上がる。関係者から見ると、なぜこんなに広い知識があるのかわけがわからない状態だと思う。
仕事と投資を戦略的にリンクさせているので、仕事のパフォーマンスは投資パフォーマンスとしても跳ね返る。投資パフォーマンスが上がって儲かると嬉しいので、この循環をもっと回そうと思う。

このように図書館の無限インプット術を使ったバリューチェーンを回すことで、趣味、仕事、投資パフォーマンスの同時達成ができるのだ。

それはそれでいいけれど、バリューチェーンの目的地である独自価値があいまいなのが気になった。これまでは仕事よりも投資パフォーマンスに重きをおいていたと思うが、今のゴールは「FIRE=理想の生活の実現」なのでバリューチェーンを見直す時期なのかもしれない。
方向としては、人との接点を強制的に増やすようなバリューチェーンだろうか。

人が嫌い。だから人が好き。わたしのバリューチェーンの最終駅は、人として幸福な生をまっとうすることだ。


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