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FF3ピクセルリマスター所感(クリア後ネタバレ含むレビュー)

8/18、クリア後の所感も含め大幅に加筆更新しました。

※ネタバレあります。

※ごく一部ですが、所謂ツイフェミ界隈のネタが入ります。苦手な方はご注意ください。

緊急で勢いで書きました。読みづらかったらごめんなさい。


発売しました

7/29に、ファイナルファンタジー1,2,3のピクセルリマスターがスマホとsteamで発売されました。私は、FF3は絶対に遊びたいと思っていましたので、発売日即iOSで購入しました。

一体これは何かというと、簡単に言えば高精度のドット絵ベースの2Dリメイクです。どの程度かというと、SFC時代のレベル程度でしょうか。ドット時代のFFに大きく貢献した、当時のメイングラフィッカーの渋谷員子氏を迎えてリマスターされております。

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参考画像です。オリジナル版に忠実に、クオリティをSFCレベルに引き上げています。効果音とか、魔法詠唱時の演出とか、5を感じさせますね。

SFC時代が初プレイの私にとっては思い入れが深い感じの仕上がりで、このドットは完成度が高いです。

実はこれまでも、2Dリメイクで6以前のFFは何度か発売されています。しかし、今現在遊びやすいハードでのリメイクは、主にスマホでリリースされている、解像度を上げた綺麗な2Dとなっています。

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こんな感じです。個人的にはこれはこれで悪くないと思いますが、昔のドットに慣れたからか、どうしても安っぽく、ツクール製か?という感想もあります。今回のピクセルリマスターは、そんな意見を反映して、オールドファンに馴染みのあるSFC時代のドットに近づけたリメイクと言えます。

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なんと、ブラウン管を意識したアナログフィルターもかけられます。中々味があります。

いずれは6まで出るとのことですが、今回は3タイトルリリースされました。この中で、特にFF3は特別な位置付けとなっていると言えるでしょう。

その理由は以下の通りです。

初のFF32Dリメイク

今回リリースされた中で、1,2は既にもう何度も2Dでリメイクされ発売されています。しかし、3の2Dリメイクは今回初です。過去に出たリメイクは、3Dであり、本来無個性だった4人の主人公には個性が与えられ、ジョブバランスやダンジョンの配置も異なり、まさに完全リメイクでした。

もちろん、3Dリメイクも良リメイクです。ゲームバランスも調整されているとはいえFC版を意識した高難易度であり(むしろピクセルリマスターより相当キツい難易度です)ジョブバランスもかなり調整されてオリジナルの戦士とナイトのような完全上位互換関係のジョブは無くなり、どのジョブでも最後まで使える感じになっています(黒魔法がちょっと弱いけど…)

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このような感じです。レフィアかわいい

こちらは今もスマホで遊べます。追加要素もあり、十分遊べる内容です。

こんな感じでリメイクはあったとはいえ、ドットFFの中でオリジナルに忠実なリメイクは唯一存在しなかったのです。実は懐かしのハードワンダースワンにおいてリリースされる予定だったのですが、様々な事情が重なり幻となりました。

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開発中の画像から。中々のクオリティです。

そのため、より一層待ち焦がれていたリメイクです。今回のリメイクは、アビリティが一部ジョブに追加されていたりと(例えば魔剣士は、しろまほうが使えなくなった変わりに全体攻撃をする「ぜんぎり」ができるようになって、攻撃特化のジョブになっています)、バトルバランスについては3Dリメイクのフィードバックもありオリジナルからかなり改変されていますが、テキストや展開、ダンジョンの宝箱の配置などは基本的にFC版準拠の忠実リメイクとなっています。

先日全てクリアしたので、その上での高評価点を記していきます。

音楽が神

プレイして一番初めに感じました。

アレンジ、めちゃくちゃ良くねーか!?と。

いやほんと、バトル1が最初に流れてきた時ビックリしました。かなり本気のアレンジです。忠実アレンジではありますが、そのままのイメージでカッコよく仕上がってます。音も良く、オーケストラは生録です。特にエウレカの曲、マジで気合入りまくりです。とてもスマホとsteamだけのリメイク作品とは思えないくらい、音楽が本気です。なんでこんなにハイクオリティなの?と思いましたが、それもそのはず、原曲作曲の植松伸夫氏監修です。

ハッキリ言って音楽目的で買ってもいいです。サウンドギャラリーもあり、聴きたい曲をすぐ聞けますしね。

でもサントラ欲しすぎる…。ミュージックアプリで聴きたいんじゃ!

ギャラリーといえば、イラストギャラリーもあるんでそっちも楽しめます。FC時代のロゴのイラストとか入ってますよ。3Dリメイクにもギャラリーモードはありましたね。

タップ移動が便利

これ、初めての機能なのかな?マップ移動の際に、カーソル移動の他にタップ移動というモードがあります。

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マップの移動したい箇所を選んでタップすると、こんな感じでカーソルがでて、そこまで自動で移動してくれるという機能です。めちゃくちゃ楽です。神機能です。宝箱をタップすればそこまで移動して宝箱を開けてくれます。特にスマホだと、カーソル移動って使いづらいですよね?私はそれがストレスで投げたスマホゲー結構いっぱいあるんですが、それはこれでほぼ解決されたかと思います。隠し通路は流石にカーソル移動のみとなるんですが、その程度全然気になりません。

敵の数もオリジナル準拠

バトルの話です。3Dリメイクは、一回のバトルで出でくる敵の数は3体まででした。その点、結構不満があった人も多く、3Dリメイクの悪い点としてよく挙げられます。しかし今回はオリジナル準拠、ちゃんと3体以上出てきます。5体とか当たり前。暗闇の洞窟で暗黒剣以外で攻撃すると分裂されてあっという間に画面上9体のモンスターで埋まります。

※ここで唐突にバトル所感

バトル自体の難易度は、FC版より相当優しく、3Dよりも遥かに優しいです。雑魚が柔らかく、ボスのHPがそこまでじゃないので多少準備が甘かったり、ジョブ構成間違っても攻撃アイテム駆使すればゴリ押せます。レベルさえ上げればまず詰まないでしょう。初期ジョブこそFC準拠で特に目立った違いは無いですが、それ以降は各ジョブごとにアビリティや能力値で特徴がハッキリ出ています。例えば鎧系なら、攻撃特化の魔剣士・防御特化のバイキング・バランス型で味方をかばえるナイト、など。完全上位互換はほぼ存在しません。だから自分のプレイスタイルやその場の状況に応じて臨機応変に着替えて(今回はジョブチェンジにも制約がありません)バトルを楽しみやすいです。ただし、後半のヘカトンケイル以降から急に敵の攻撃力が格段に上がります。そこからはかなりジョブ構成や装備考えないとキツいです。ただFC版ほどでは無いけど忍者賢者が3D版より遥かに強いので、迷ったら忍忍賢賢でゴリ押しでしまえばいけます。あと召喚魔法(合成)がかなり強くMP効率もいいのでガンガン使っていくと良いです。ちなみに今回の賢者は魔界幻士のほぼ完全上位互換という認識で差し支えありません。

…と、ここまで褒めちぎってましたが、いくつか不満点もあったりします。そちらも記します。

音楽が切り替えられない

3Dリメイク(PSPのみですが)にあった機能で、音楽をアレンジ版とオリジナル版で切り替えられる機能がありました。この機能、今回のような忠実リメイクでこそ欲しかったな…と思いました。今回のアレンジがかなりのクオリティなので、十分満足なのですが欲を言えば…と。

インターフェースが不親切

インターフェース、使いづらいです。ここまで昔を意識しなくてよかった。SFC版時代に近い、各項目の詳細説明もあまり無い感じです。特に目立って使いづらいなと思うのは、ケアルをかけようとする際に味方のHPが隠れてしまうところですかね。間違って他のキャラにかけてしまうとかよくありました。あと、魔法の取り外しがめんどくさいです。例えばファイアをブリザドに付け替えたい際は、まずファイアを外す→ブリザドをつける、という流れなんですが、この操作をする際は画面を何回か行き来する必要があります。どうせなら1,2画面で解決させてほしいです。ここはもっと現代的にしてほしかったです。あと武器防具の説明文の切り替え(性能⇄属性など武器特性)が分かりづらい。

スクエニのインターフェースはFF7Rといい、どうも不親切なイメージがあります…。

オートバトルが本当にオートでやるだけ

これは3Dの時もスマホならついてたはずですが、オートバトル機能がついています。単純なレベル上げとかの作業じみた感じになるときなら、すごく便利ですが、簡易的なものです。その前に入力したコマンドをオートで止めるまで実行していくだけです。どうせならもっと細かくキャラごとに設定させてドラクエのAI戦闘みたくしたかったんだけど…ただあんまりFFっぽく無いような気もします。ここは賛否ありそうです。

細かい点

敵を倒した際の消え方、エリアチェンジの仕方がオリジナル版とは異なっています。FF3ってここがかなり特徴的で、3Dはこの辺りかなり忠実に再現してたんですが、今回はFF5的な普通の感じになってしまっていました。多分統一性を持たせたかったんでしょうけど、ここは再現してほしかった…。

終わりに

と、こんな感じでした。FF3は特にリメイク機会に恵まれない作品なので、もしかしたら今回初めて遊ぶ方もいると思いますが、自信を持ってオススメできます。ニャー!と鳴くモーグリにも会えますよ。

一部有料部分除いて無料ですが、もし面白いと思っていただけたらサポートをしてくれたらうれしいです。