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ポケモンとセットリスト

弾き語り、という形態を選んで2年くらい経つ。
1年とか1年半とかいろいろ言ってたけど、いまおよそ2年くらいだと思う。

うたのうまい下手とか音楽的な部分はさておき、
ひとりで好き勝手できる気軽さと身軽さは、ものすごく気に入っている。
向いているなあ、とすら思う。

もちろんめんどうなこと、というより
めんどうになってしまったり、
ひとりで決めなくはいけない物事の多さに辟易したりもしていた。

セットリストを決める、というのがそのひとつだ。
すごく楽しい作業でもあるし、
すごく苦手でもある。

人と音楽をやっているときも苦手だった、というよりも
なんでもよかった、という気持ちすらある。
わたしは決まったセットリストで頑張るんで!!!
だからちょっと決めといて!!!みたいな…

たとえばセットリストは、
短編集を作るときの並びのように、
すごく大切なものであるということはわかっている。
だから難しいし、まだ苦手意識がある。

パッと思いつくときもあるんだけど、
そうじゃないときは、すごく悩む。
歌詞を書くより悩んでるかもしれない…
いまも、明日のライブに向けて悩んでいる。

そして悩むたびに、思うのだ。
「ポケモンに似てるなあ」

ポケモンのゲームは、
パーティー、
連れ歩くポケモン、バトルに出すポケモンだけど
あれは基本6匹だ。
ルールによって、3匹しかバトルに出せない、というときはあるけれど
6匹以上は一緒に歩けない。
ライブは30分、5曲くらいのときが多い。

最初に選んだポケモンには愛着があるし、慣れている。
新しい曲は、ライブで慣らしていきたいから連れていきたい、と思ったりする。
そして、連れていけないポケモンに「ごめんねええええ」と思うこともあれば、
「いまの手持ちのことが大好きだから、別にいっか」と思うこともある…

最善の6匹を選ぶように、
ライブでも最善の5曲を選んでいく。

明日のライブは町田だからとか、
次のジムリーダーはほのおタイプだからとか、
そういうのがなんだか似ている気がしてしまう。
最善を選ぶ作業。
そして、最善でないものを外していく作業。

昔育てたポケモンに懐かしさを感じたり、
また一緒に冒険をしたくなったり、
仲間を増やすように曲を増やすと、その苦悩は増えていって

難しいしなあ、と思いながらも
愉快だなあ、と思ってしまう。

そうだ、
明日は、次は、どんな景色を見ようか
というところが似ているのだと思う。
君と見たい、君に見せたい、
どうやって組み合わせていくか、

億劫さは、タバコと一緒に潰しながら
わたしはいまも、わくわくしている。

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