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奇跡の手紙

先週、大阪に行ってきた。
今回も、友達の付き添いというかお仕事のお手伝いだったんだけど
初めて行ったときは、あーんなにそわそわしていたのに
今回は早めの誘いに対し、意気揚々と前日も休みを取り、大阪について調べ、絶対に海遊館でジンベイザメを見るのだ!!!と意気込んだ。

ちゃんと早起きして大阪に行って、
大阪城にも海遊館にも行くことができたし、手伝いの方も滞りなく終了したので、もう100点以上の出来である。

貧乏旅行なので、不要な買い物は控えようと決めていながら、絶対に買う、と決めていたものがあった。

ポストカードだ。

彼女は、夜のホテルで仕事をすると言っていたし、
手紙、それも旅先からの手紙、というのはなんともすてきではないか。
大阪城のポストカードは、10枚で380円だったのである…買うだろ…

そう、1月11日の夜
わたしは大阪で手紙を書いたのだ。
静岡と長崎と東京に

そして帰ってきてポストを見て驚いたのだ。

まず、その筆跡に。
母の字だった。

母からの手紙は、年金だの保険だの
入用のときしか届かないのに、
母からの、ただの手紙だった。
手紙…??

母からの手紙を引っ張り上げて、また驚いた。
その下に、葉書がある。
毎年年賀状をくれるその人は、
今年、骨折をしていて年賀状が届かないので心配していた。
由美子ちゃんちゃんだった。

そしてそれは、
わたしが大阪城のポストカードを送ったふたりだった。

いやいや、
手紙は日曜の日中に投函したし、
月曜日も祝日だったし、
届くわけがないのだ。
返事が、届くわけはない。

書いていたんだ、同じ頃。
母は静岡のケンタッキーフライドチキンで
(ひとりでコーヒーを飲むって最高だろ?)
由美子ちゃんは、きっと自宅で。

同じ頃、わたしたちはお互いを思い出していた。
そして、お互いに手紙の返事ではないので
相手に宛てて好き勝手なことを書いたわけである…

笑い出してしまった
きっといま、
静岡のふたりも、同じように首を傾げているのだろう。
手紙を出したばかりなのになぜ、と
ふたりとも首を傾げている、と思ったら
やっぱり笑ってしまった。

手紙はこうして、時折奇跡を起こす。
なにより、手紙というものが奇跡だ。
わたしは大阪から自宅まで、往復何万もかかったのに
手紙は、切手を貼ればポストをノックしてくれる。
それも添付ファイルじゃなくて、実物が届くってすごい。

返事を書こうと思っているんだけれど
もう、大阪城の葉書も使ってしまったし
ポスクマの切手もなくなってしまったから、どうしようかな。
いや、ちょうど友達からポストカードをもらったところだったから
郵便局で切手を買おう。
切手はかわいいやつがいい。

思い出していたよ
別になんでもないよ
でも、知らない街のホテルで
確かに思い出していたんだ。


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