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「きみも、音楽をやるの?」

先日、ご縁があって岩瀬敬吾さんのライブを見てお話しさせてもらった。
恥ずかしながら、19は全然通ってこなかったので、
ライブがめちゃくちゃかっこよかったこのひとに、声をかけていいものか悩んでいた。

弟が、敬吾さんとお話をしている、と思ってチラッと見たら、
めっちゃポケモンのはなししてた笑

「きみもポケモンが好きなの?」と聞かれたので、頷いたあとにたくさん話をした。

散々ポケモンの話をしたあとに、音楽の話をした。
聞いた言葉を反芻して忘れないようにしたのに、酔っ払っていてだいたい覚えてない。

ただ、音楽との距離感とか、生き方とか、
いろいろだいじょうぶ、て言ってもらった気分だった。
わたしたちが抱えていたことを、ふわっと抱き込んでもらったみたいだった。
この空気のことだけは、最後まで覚えていようと思った。
今でも覚えてる。

「きみも音楽をやるの?」

その言葉に、わたし自身が迷わず頷けたこと、自分で驚いていた。
自分では、あんまり意識してそんな風に思っていなかった。
わたしはピアノを弾けなかったときのことを覚えていないし、必ず毎月ライブをやるわけでも、練習熱心でもなかった。わたしは音楽に対して薄情だった

それでも、
目の前の圧倒的に、つよくてやさしいひとに、わたしは頷いた。

少し長く生きた、音楽と人生の先輩からのアドバイスだから、と言って
笑い飛ばしてくれた、あの夜をわたしは忘れない。

と、敬吾さんのCDを聴きながら、また思い出す。

どれだけ逃げてもわたしはまたきっと、
ピアノの前に座ってる。

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