見出し画像

名刺と時計、今後どうしよう案件。

私は水木しげるさんの描く「ねずみ男」や蛭子能収さんのドライさ、マイペースっぷりに憧れていて、そんなに悩んだりクヨクヨすることはないのですが、日々の中で気になる些細な案件が山ほどあり、ある時自分の中で振ったコーラみたいに内側からあふれることがあります。最近では、名刺と時計の件

【1】名刺は必要なのだろうか

先日、出先の飲食店でばったり遭遇した仕事関係の方に、初対面の方2名を紹介され、うっかり名刺を持っておらず「あ、しまった」とは思ったけれど相手様も同じだったらしく、名刺交換のフリ(エアー名刺交換)をして事なきを得た..というかむしろ、芝居っ気を出すことで和やかな空気に包まれてよかったのですが...なぜ必要な時に名刺を持っていないのだろうか私は、と反省。

それは、フリーの外注デザイナーとして悔やむというより、引越しが多い私はいつも、全部使いきらぬうちにまた住所が変わって余らせてばかりなので、せっかく二枚も渡せる(減らせる)機会を逃して惜しい事をしたなって。

そもそも、普段は名刺交換の前にメールで「初めまして」と連絡があって取引が始まるのが大半で、新入社員(転職組含む)の方を紹介される時は一斉に名刺をいただくので名前とお顔が一致せず...「名刺とは何ぞや」「必要なのかコレ?」と長年思っているせいか、名刺を作ることや携帯することに気持ちが入っていないのかもしれない...

住所変更のたびに余らせるのがもったいないからと、名前とメールアドレスのみ印刷したものを持ち歩いてみても、葬儀に参列した受付や個展会場で次回の案内が欲しい時などに、住所が載っていないと意味がないことも多くて...

今も2007年モデルのガラケーを使っている私。出先で意気投合しかけた人や古い知人と再会した際に連絡先を聞かれたりするんですが、スマホじゃなくLINEもやっていないし、かといって名刺を渡すほどではない(住所や電話番号を知らせる必要はないとか)場合も多く...

そこで、いろんな場面で使えそうな「付箋名刺」はどうだろう。

氏名、住所、メールアドレス、携帯アドレス、固定電話/FAX、携帯番号、そして予備の付箋があり、名刺大の台紙に必要な内容だけ貼ってその場で渡す、という使い方。メールアドレスの付箋だけぺらっと渡して相手のスマホに貼り付けてもらうとか...どれかがバランス悪く余っても普通に自分用付箋として使えるし、これ欲しい。

そう思って、早速、付箋を取り扱う印刷会社を調べたら、部数の関係も含め、明らかに名刺をすべてのバリエーション分用意した方が安そうだったので、ひとまず妄想だけで保留になっています。

【2】時計は必要なのか

昨年12月、出先から深夜に帰宅すると、遠くで低くジリジリ..ドコドコ..という聞き覚えのない音が鳴り続けていて、音の出処を突き止めると、目覚まし時計が、激しく鳴りながら声を枯らすように音がひび割れていたのでした。

時計の内部からカラカラと音がして、電池入れの部分を開けて振ったら、ネジの部品がポトンと落下。

昨年末、姉に事情を話さずその音を聞かせたら、その場で崩れ落ちました。確かに目覚まし時計が鳴ると予想している人が、あの音(例えると、正常な目覚まし時計はリス50匹が廊下や踊り場でドラムを激しく叩くような音だったとすると、故障後は何重にもなったダンボールの中で蝉一匹が鳴いているような感じ)を聞くと、笑いを通り越して脱力するのかもしれません。

小学生の頃から使っている時計なので思い入れもあり、何より面倒なので買い替えを躊躇しているうちに年が明け、2月に入り、今も毎朝、ジリジリドコドコの音で起床しています。必要に応じてアラームセットした携帯も枕元に置いて寝るものの、その携帯も万年マナーモードなので「ブーン..ブーン」という振動音がするだけで。まぁ、慣れたらなんとかなるもんですね。

(現在入院中の)父が在宅だった頃、夜に朝刊を取りに表に出たり、夕飯前の日課の体重測定を朝も夜中にもやろうとして、その電子音が「ピッ..ピピピッ」と鳴り響いてうるさかったり、朝夕の日課の血圧測定を夜中にやって「ブゥウン」という音がしたり、放映日時を間違えてテレビの前で待ち続けたりするので、何月何日何曜日何時(午前か午後かも)なのか、瞬時にわかる時計はないものだろうか、とネットで探して購入したデジタル目覚まし時計(押すと暗闇で光る)も家にはあります。

でも、父には不評で一度も使わずじまい。

上記の通り、スヌーピーの時計が壊れてから私も試しに使おうとして、ようやく、その時計の不便さに気づきました。AMとPMが小さいし、目に入ってくる情報量が多すぎる。例えば、「あと五分後に火を止めよう」と料理する時などは、デジタルで数字の変化を見るより針の位置や動きを見る方が圧倒的に分かりやすい。必要な要素を全部入れればいいってもんじゃないのね、と勉強になりました。

10年ほど前、時計にまつわるこんな4コマを描いてました。

10年前も今も、ガラケーを忘れて出かけて一番困るのは時間がわからないこと。今年こそ腕時計を買おうかどうか、次の名刺はどうしようか、目覚まし時計の修理代は新たに似たようなのを買うよりどれだけ高くつくか...考えてはシャボンのように消えてゆくのでした...