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ここからひらく、はじまり。

2018年1月1日。

この日のために、数日前から掃除をしてお飾りをしていたはずなのに、洗濯物が生乾きなので部屋にバスタオルやタイツなどがブラーンと下がり、大晦日にカニを食べたので大量の殻が食後に出て、新年は、日常より少し散らかった状態で迎えました。歳神様、大目にみてください。

以前にも何度かここで書いたのですが、入院療養中の父の作品を紹介するためのホームページを作ったものの、本人は新作をなかなか生み出せる環境にないので、普段は文具・雑貨関係のデザインの仕事をしている私が父の作品の要素を使って新作にする試みを、大晦日に行いました。

用途を想定しないと作り甲斐がないので、今回はnoteの「みんなのフォトギャラリー(β)」にも載せてヘッダー画像として見て(使って)もらえることを想定したイメージで作成しました。

今回、父の作品を素材として使い、アレンジした作品は9点(後日2点追加で計11点)。そのうちの1点が今回私がヘッダーに使ったものです。残りは以下の通り。

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父の元作品は父のHPで紹介していますので、よかったらビフォーアフター確認がてら覗いてください。

原画から色やレイアウトなど思い切って変えたものもあれば、原画を生かしたものもあります。

今回は父のホームページアドレスを父の関係者宛の年賀状に載せた関係で大晦日に慌てて9点作ったのですが、自分自身では特に描きたい世界観があるわけではなく、仕事は好きですが、だからと言って自由に絵を描くのが大好きというのでもなく、ただ、父の作品に関しては娘の自分にも解明(理解)できない部分が多く、謎があるからこそ父の作品の世界(最大でもA4サイズなので結構小さいのですが)にコミットして新たな作品を生み出すのって、思っていた以上に気が進むというか、ご飯でいうところの「箸がすすむ感じ」なのです。

新しい年は、そんな感じでスタートしました。

【2020年追記】

2018年12月に父は他界しました。

入院中、「今日もお父さんの絵がネット上で使われて載っているよ」と伝えると「はいはい、どうぞ、どんどん使ってください」と満足げでした。

「かわいい」とか「おしゃれ」「今っぽい」という枠を無視した父のほとばしる情熱の産物たち(原画)を、雑貨の仕事をしている自分がヘッダー画像として少し使いやすくアレンジしたことが、果たしていいことかどうかは分かりません。

ただ、自分とは持ち味の違う、でも自分には到底たどり着けない境地(迷いのない線、無邪気で守りに入らない創作)にいた父(社会的な評価ではなく、自分の中での納得している状態というか…)を少しでも理解できればと行った試みで、改めて父が絵を描くのが好きだったことは、とてもよくわかりました。筆使いが楽しそうなので。

今も時折、ヘッダーとして使っていただき、温かなコメントをいただいたりして、ネットってすごいなぁと思います。ありがとうございます!