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みんなのことが大好きです

わたしは今の仕事場で管理職をしている。個人情報を預かっている身なので、おおっぴらに出来ないことはそりゃ山もりある。でも、伝わって欲しいことも沢山ある。自分の仕事場の管理職が普段どんなことを考えているか興味がある方は、ちょっとの時間、目を貸して欲しい。参考にはならないかもしれないけど!

今の現場には、立ち上げ要員として年度替わりで異動してきた。規模を弊社内で比較すると、並よりやや大きめの現場で、あちこちから人を借りたり、もらったり、パズルのように今の人員配置を組み上げた(組み上げたのはえらい人達だけど)。一緒に仕事をしたことがある人も居るけれど、9割近くははじめましての間柄だ。自分もパズルのピースになって、なんとも言語化しにくいざらざらした違和感と一緒に今日を過ごしている。

接遇は我々の業務の大きな柱のひとつなので、色々なお客さんがいるなあとはずっと思っていた。時が進んで管理職になり、わかったことは、スタッフも色々な人がいるということ。はじめから仕事が出来る人、時間をかけてもひとり立ちが難しい人、あらゆることに真面目な人、何かを作るのが得意な人。当然、スタッフに同じ人はいない。管理する側の立場で言えば、こちらのやり方にいちいち口をはさんだり、周りの士気を下げる振る舞いをしたりといった厄介な人だって勿論いる。けれど、まあそれが『色々』というやつなのでしょう。

さて、この記事を書くことを思い立った今日、現場でデカめのトラブルが起きた。時間割的にゆとりの少ない日なのは昨日からわかっていたから、最低限のことが早めに片付くよう優先順位を考えているところにそれは来た。クレーマーさんのお出ましだ。対応直後は指先どころか手も震えるような大声の叱責。人って思った通りにならないとこんなに大きな声を長時間出せるものなのか、と今考えなくていいことばかり考える場所へ追いやられるような時間だった。
いつだってクレームもミスもアクシデントも、突然来るってわかっているつもりだったのに。もろに喰らってしまってちょっと悔しかった。ルーティンの締め作業も全然進まない。速く速く……と思うと、作業日報をつくる手が止まる。巡回をして、スタッフがみんなちゃんと帰れるように手を貸しに行く時間なのに事務室から出られそうにない。

そんな日も『定時』が来る。ああ、全部終えたら帰れる、そう思って事務室のキャビネットを見ると、いつも通り明日の仕度が整っていて、スタッフは文句のひとつも言わず挨拶をして帰っていった(ピークタイムに事務室にこもる管理職に思うところはあったかもしれないけれど、すまん)。

四月から3か月、まだまだうまくいかないところだらけなのにいつも通りの事務室の状態をなんなく取り戻して、起こったことを詮索するでもなく、明るく帰っていくみんなのことがまぶしくて、めちゃくちゃ頼もしかった。

上に書いた、ざらざらした違和感を一気になくすことは出来ない。でも、今日みたいな日には、ざらざらはちょっと多めに溶けていくんだと思う。こうやって少しずつ、今の現場に自分を馴染ませていく。だからわたしは今の仕事をやめずにいられるし、また次も凹んだってもみくちゃにされたって、うちのかわいいスタッフが出来るだけ怖い思いをしないように最前線に駆けつけようと思える。

そんなこんなで、スタッフみんなのことが大好きだよ、っていう話。こっちの片想いかもしれないけど!!笑
ありがとうございました。

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