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もとジャズ研おじさんのつぶやき

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譜面とかが出てこない記事だけ抜粋しています。 「セッションの歩き方」「アドリブのいろんな考え方やコツ」「練習法」「アマチュアジャズマンとしていろいろ考えたこと」などをつぶやいてい… もっと読む
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#理論

トーナル→コーダル→モーダル(3)

ここまで、トーナル=調性感覚ということで、 個人の奏者の能力という文脈で語ってきました。 しかし、本来はジャズ理論の コーダル モーダルが前提にあります。 音楽理論の進化という文脈で「トーナル」を振り返ってみましょう。 ジャズの歴史を俯瞰するジャズの歴史でしばしば語られる コーダル→モーダルですが、 厳密にいうと、コーダルが進化してモーダルにいったわけではない。 むしろコーダルが行き詰まりをみせて、モード奏法によって別の風穴があいた、と考えた方がいいように思います。 進化

バップのマインドマップ(1)

年代を限定するとシンプルに考えられるかもジャズって一言でいっても、さまざまなスタイルがあります。 それらすべてを説明できる統一理論は、どうしても普遍的な反面膨大な理論体系になる。いわゆる「バークリーメソッド」がそれですが、強力なシステムである反面、全貌をつかむことが難しい。 私は1960年代くらいまでの、Be-Bop、Hard-Bop(和製英語だそうですが)を好んで聴き、演奏します。この辺までに限るならジャズもシンプルに考えられる。 特にフロント楽器はその傾向が顕著で、理論

譜面の功罪(1)〜ゼロtoワン

現在このページでは「作例研究」という形で、 スタンダードのオブリガートを作る=オブリ研 スタンダードのアドリブソロを作る=アドリブ研 という企画をやっています。 しかし私自身は旧世代の人間で、このように譜面を書くやり方でジャズを習得したわけではないのです……。 ですが、歳下のジャズ初学者と接していて、このように譜面の「作例研究」に一定の意義があると思うようになりました。 ジャズのアドリブソロの習得方法。アドリブの習得については が昔も今も王道です。 (天才ピアニス

「使ってはいけない音」「使える音」について

「ジャズ研1年」向けの記事です。 アドリブの時に「使っていい音」「使える音」がわからない、という意見をよくききます。 以前別ブログで長々と書いた記事を参考にしてほしいが、長過ぎるし精神論っぽい感じにも聞こえる(反省)。 結論をまとめます。 まとめるとコードトーンにない音が間違いではない(そのコードで利用できるスケール内であれば問題ないし、テンションといわれる音使いのバリエーションを含めるとNGな音は驚くほど少ない)。 究極をいえば任意の場所において「使っていけない音」

スケールの話

はいはい、スケールの話ですね。 (スケール↓じゃなくて、スケール↑みたいに発音しますね。なぜか) 「ジャズ研」では、それまで聞いたことがない用語にめんくらうものですがいろんな「スケール」の話もたくさんでてきます。 ドリアン? クラシアン? デロリアン? 結論スケールやらなんやら、そういうのを知っておいた方が、いろんなジャズの解析するには便利であることは確か。 初学の段階で必要か、といわれると、微妙。 トロンボーン・トランペットに関していうと、スケールうんぬんよりは、メジ