しごでき認定をされても嬉しくない、でも嬉しい、いやでもやっぱ嬉しくない

 こんばんは。花粉症の薬が効かなくなってきたので病院に行ったんですけど、思ったより火力が上がってしまって困っている。私まだ23歳なのに、もうすぐこれ以上強い薬がなくなっちゃうんだよ。ひどいよ。もっと優しくしてよ。

    はのとです。初めまして。


    公立高校で働き始めてから1年が経とうとしています。最近そればっかり言ってるな。他に何もないんか。ないよ。社会人になるとね、日々に変化がなくなるよね、圧倒的に。学生の頃は毎日変化変化、周りの状況も自分の環境も、どんどんどんどん変化していく。今は何も変わらない。仲良くしていただいている先輩3人のうち、2人が結婚した。こりゃすげえ変化だわ。


 でさ、この間ね、 修了式1年間お疲れ様ってことで学年団の先生たちとちょっとした納め会をやったの。そこそこいいお弁当を注文してお昼休みにね。今年度いっぱいでご退職される先生方がご挨拶した後に、来年度からこの学年団を抜ける先生が挨拶ってなって。私は次の学年に上がらないので該当者なんですよ。

 私は今年が1年目で、1年目の人は修学旅行のない1年か3年の副担で入って、次の年から1年生の担任として3年生まで上がるっていうのがなんとなく通例なんです。だから私は4月に入学する生徒たちの担任になると。本当は今の1年生を持ち上がりたかったんだけど、図々しく希望は出したんだけど、通らなかった。

 だから話をする。話したいことはある。お礼。1年間の感謝。本当にそれしかないです。地元で有名なヤンキー校に配属が決まったのが昨年の2月末。まさに私の地元。最寄駅も同じ。ぜーーーんぶ一緒。

 そんなやばい高校に配属されるなんて思ってないじゃないですか。だから最初は本当にびびっていて、卒業する時は「辞めちゃうかも〜」なんて言いながら半分冗談半分本音で笑っていました。怯えていた。

 そして私の番が回ってくる。話す前から号泣。初めて職場で泣きました。感極まって泣いてしまった。1年間辛かったとかではなく、むしろその逆でとてもいい環境で働くことができて。それは全部、学年団の先生方のおかげなんです。コミュニケーションが苦手な私に、頻繁に声をかけてくださった先生方のおかげ。近くで学ばせてくださった担任の先生のおかげ。

 特に最初の頃はね、ずっと背筋伸びて気も張って緊張してガチガチで笑顔も硬くて、そんな日々を1学期間過ごしていたようなんです、私。後から色んな先生に言われたんだけどね。そんな私にめげずに声をかけてくださったり、簡単な仕事を振ってっくださったり。そんな先生方に囲まれていたから、私は1年間辞めずに仕事ができていたのです。


 なんて話を号泣しながらしたの。っていい感じにまとめておいてあれなんだけど、こっからは数週間前に遡る。なんてったって、下書きを最初に書き始めたのはそれくらい前だからです。タイトルだけ書いて、残りは忙しくて書けなかった。


 まだ4月からの組織が定まっていないとき。その組織編成を決める委員会に入っている先生がね、女子会中にこっそり教えてくれたの。この時期は激しい情報戦が繰り広げられているらしい。

 どうやら、私はやっぱり新入生の担当。そしてどうやら、教務という部署的なものの学年チーフになるらしい。同じ学年団にあと2人いるけど、その人たちは4月から赴任される転任の先生。だから、この学校での仕事を把握しているのは私しかいない。いや、私もよく分かっていないので、だーーーれもいないという由々しき事態。

 そもそも教務っていうのは、事務系だと思っていただくと想像しやすいかなと思います。生徒の出欠席の記録とかをするシステムの管理や責任者をやったり、印刷室の備品の整理したり、式典や集会の次第を作ったり、そういう感じ。職員室の中では、成績処理の時期、特に年度末に超活躍して頼られるような部署。そして割と根幹な部署。


 1年目はほとんど仕事がなく、他のたくさんの先生たちと一緒にやる仕事しかyっていなかったの。っていうのも、教務の会議がある曜日はね、いつも研修が入るの。研修の曜日と会議の曜日がダブってるから、ほぼ参加できないの。だから、研修がなくなった2年目が実質1年目。

 のはずなのに、急に学年のチーフになるとか無理じゃない??? どう考えても意味不明じゃない? 一緒に聞いてた仲良くしてくださってる先輩たちも同じ反応で、同情してくれて。

 「なぜ!!!!」と叫んでいたら、こっそり教えてくれた先生が教えてくれました。「はのと先生は仕事できるから、2年目から自立してバリバリやってもらおうと思ってって管理職が言ってた。」


 うーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。


 仕事できると褒められるのは嬉しいことだよ。名誉だよ。しかも管理職にね。でもさ、私にその自覚はないわけ。仕事できるなんて思ってないよ。っていうか、そもそも全然仕事してないし。いや、してないっていうのは量のことです。質じゃなくて。

 部活がなければ定時ぴったりに帰る新人。仕事を頼まれても普通に無理だと断る新人。忙しそうにしていることなど一瞬もなく、余裕を持って授業準備をして、進んで残業していると思ったら生徒の相談に乗っているだけの新人。

 これのどこがしごでき?????

 確かにExcelは使える。担任の先生が忙しそうなときは言われる前に入力とかしてた。でも、本当にそれくらい。まじでそれくらい。これだけでしごでき認定される職場大丈夫?


 とかなんとか言いながらも、ちょっと嬉しい。仕事できるってお世辞でも思ってもらえてるのは嬉しい。できてないこともあるけど、できてるとこを見ててくれてるんだと思うと嬉しい。

 でもね。私は極力仕事をしたくない人間です。できることなら仕事なんてしたくない。褒められても求められても、自分の仕事を増やしたくない。可能な最速の時間に帰りたい。すぐに帰りたい。朝からすでに帰りたい。

 だから困るのです。仕事を任されるのは超困る。そもそも4月からは担任業務で精一杯になるのに。この3月からすでに大変なのに。春休みで授業ないし生徒もいないのに毎日超忙しいのに。今日なんか4月から新しく与えられる仕事が前もって始まり、そこでひーひー言ってたのに。

 仕事したくない。できるだけ仕事なんてしたくない。どうせするなら楽しいことをしたい。だから、楽しくない仕事が増えるのは嫌。任されたくない。しごできだと思われるのはとっても嫌だ。


 嫌だ。そう思って4月からずっと過ごしていました。仕事できる空気を出さないように。まあそもそも仕事できないから出したくでもそんな空気でないけど。

 褒められても困る。嫌だ。困る。でも、ちょっと嬉しい。頑張っていることもあるから。仕事嫌なのに、嫌だけど、頑張って作ったものとか、本業の授業なんかはめちゃくちゃ頑張っているし。作業もなんか頑張っちゃう。根が真面目だから。

 頑張っていることを褒められたら、そりゃあ嬉しい。悔しいけど嬉しくて舞い上がっちゃう。舞い上がると、もっと頑張ろうって思っちゃう。私は桜木花道の次に単純なので、褒められたら気分がよくなってモチベ上がっちゃうの。上がっちゃって、仕事頑張っちゃう。

 そうするとまた褒められて、そうしているうちにしごでき認定をされてしまった。名誉なことです。嬉しいことです。でもこうやって落ち着いて振り返ると、私のしたかった仕事のスタイルとは程遠いものになっていて、困るのです。動揺するのです。こんなはずではなかった。


 根が真面目。ずっと言われてきた。適当なふりをして、結局手を抜けない。大学の課題もそう。みんなが前日とかにちょっと準備して練習して本番に臨んでいたプレゼンも、2週間前から準備を始めて話すことを全部覚えて何回も練習して臨んだ。根が真面目で手を抜けない心配症なの。

 そんな私という人間の根本みたいなもの、簡単には変わらないよね。今まで学生生活は全部全部一生懸命頑張って努力してきた。でも、仕事は頑張らない。頑張らないように頑張る。程よく適度に上手に手を抜くことを覚える。そう意気込んで社会人になりました。

 少しはそういうことができるようになったと思います。まず部活がなければ毎日容赦なく定時に帰るからね。でも、やっぱり任された仕事は全力で頑張りたいし、それを褒められるともっとやろうって思っちゃう。そうすると結局、程よく手を抜くことができなくなって、すごーーーーーーーーーーく疲れる。身も心も。

 だから自分を守るためにも、やっぱりこれからも頑張らないように頑張りたい。しごできだと思われるのは嬉しいけれど、でも、それで自分の生活や体調を崩していては意味がないので。元気に楽しく生きていきたいので、2年目もしっかりそれを意識して仕事に向き合っていきたいと思います。


 今月最初の記事になってしまった!! つまりそれだけ忙しかったということです。察してね。学校の先生、3月は繁忙期です。4月も繁忙期だし、もうなんか毎日繁忙期だけど、2年目も可愛くてファンクラブができちゃうような先生で居続けられますように。


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