またすぐ会えるから。

 こんばんは。1ヵ月ほど前に始めたドラクエ3で、ようやくバラモスを倒せました。勇者、戦士、盗賊、賢者という、まあわりとオーソドックスなパ^ティー。最初は2ターンくらいで瞬殺されたので、無限にレベル上げをしていました。賢者にするわけでもないのに遊び人にして口笛を覚えさせたり。すんなり勝ってしまって、案外あっけないなと。そんなもんか。まあまだゾーマがいるけど。

 はのとです。初めまして。



 私には、1つ下の恋人がいます。恋人は4月から絶賛就活中の大学4年生。私は、新社会人。職業は高校の先生。


 大学の部活が同じで、私が卒業したつい数週間前まで部活の練習で最低でも週に1回は顔を合わせていたんです。デートとしてわざわざ時間を作って会うことは本当に少なくて、だいたい部活のついでというか、部活の後にご飯食べるとか、そういうことが多くて。

 だけど、しっかり頻繁に会っていたから、会えない寂しさとかデートできない不満とか、私はなかったんですね。恋人も現状に満足していそうだったので、2人ともそのペースがちょうどよかったんだと思います。時々デートのためだけに出掛けるから、特別感があって好きでしたね。


 そんな生活を夏ごろから続けて2月に半年を迎えまして、これから1年に向けてまた時間を共有していくわけですが、私が社会人になるというのが、あまりにも変化として大きすぎる。あまりにも。信じたくない。

 だって、今までは土曜とか日曜とか祝日とか関係なかったんですよ。私は授業があれど体感週休7日ですもん。卒論も簡単に終えられたし、教員採用試験に受かってからは特にやることもなく、むしろやることと言えば、4年間のほとんどを授業と採用試験の勉強、そして部活に捧げてきたので、今までできなかった遊びに全身全霊取り組んでいたという感じです。

 春休みなんかは、もうラストスパートって感じで、毎日予定があってさ。へとへとだけど充実していて、最高の日々を送っていたわけです。


 そんな私が社会人になる。バイトもしたことないのに。


 会う頻度は一気に下がるよね。それに、恋人だって就活生。4年間で最もナイーブな時期じゃない? 私は就活したことないから分からないけど、周りを見ているとそんな感じするもん。会う頻度とか言う前に、そもそも次に会えるのがいつになるのか本当に読めない。仕事の様子が、分からなすぎる。

 部活は何部を持つの? クラスは? 授業はどれくらいあるの? そもそも普段の雑務にはどんなものがあって、有給とか本当に自由に取れるの? 実際に現場に行ってみないと、始まってみないと分からないことが多すぎる。

 正直、授業についてはどうにでもなると思います。慣れるまでは大変だと思うけど、子どもと関わるメインの仕事だし。1番疎かにしちゃいけないところ。なんだけど、不安なのはそれ以外。今まで学生として目には見えてこない、雑務。校務分掌とか。もうさ、想像もできない。あと部活ね。

 だから、次はいつ頃会えるからそれまで頑張ろうね、そういう先々のことを見据えた約束ができない。4月に、最低でも1回は会おうね。そういう、アバウトなことしか言ってあげられないし、言えない。無責任なことは、言えない。

 もしかしたら、思ったよりも自分に先生という仕事が向いていて、思ったよりも現場に早く順応できて、思ったより簡単に仕事に慣れるかもしれない。でもさ、ただでさえきつい想像しているのに、さらにその上をいったらどうする? 週末、遊んでる余裕ある? 恋人に会う時間を作る余裕ある?

 遠いんですよね、家が。車なら校則で1時間くらいなんだけど、電車だと便が悪くて2時間かかるの。だから、中間地点とっても1時間。その元気、ありそう?

 ないとこしか予想できないから、具体的なことは言えない。言えないけど、昨日、整理中でメンタルが激重ヤバヤバ状態になっていた私を見かねて、デートの予定を大幅に変更して私の実家に来てくれた恋人。その手には、きっとたくさん迷って選んでくれたであろう、ちょっといいベールペンとノート。

「これで仕事頑張ってね。」

 それだけで、単純だから、桜木花道の次に単純だから、頑張ろうって思えるの。応援してくれる人が、支えてくれる人がいる。それだけで、人間は案外頑張れてしまうものなのかもしれない。


 ずっとずっと、「次会えるのいつ~~」なんて駄々をこねていた年下の恋人。なのに、昨日うちに来てからは、「仕事が落ち着いたら連絡してね。」「まずは無理しない程度に仕事頑張って。」「俺も就活頑張るから。」なんてかっこつけちゃう恋人。

 そのせいで、今までは私が恋人をなだねていたはずなのに、車で駅まで恋人を送り届けたあと、帰り道で号泣。運転しながら号泣。不幸中の幸い、合っている間は泣かずに済みました。後輩に「はのとさんの涙は唾ほどの価値しかない」と言われている私の涙。だとしても、恋人に見せたら心配されちゃうから、我慢できてよかった。

 実は、私の方がずっと弱い。私の方がずっと1人では何もできないのかもしれない。いつも助けてもらってばかり。支えてもらってばかり。私からは、何もしてあげられていないのに。そう思ってしまう。


 それでも、またすぐ会えるから。会えるまで、頑張るから。一緒に頑張ろうね。

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