毎日一分で読める民法判例問題54
★今日の問題★
食肉加工業を営むAは、食肉販売業の許可を受けていない小売業者Bとの間で、精肉の売買契約を締結した。この場合でも、売買契約自体は有効である。正しいか?
胡桃「10秒で答えてね。よーいどん!」
建太郎「おう」
1秒
2秒
3秒
4秒
5秒
6秒
7秒
8秒
9秒
10秒
胡桃「10秒経過。どうかしら?」
建太郎「ええっと。これは、食品販売の法律に、無許可業者との取引は無効かどうか書かれているかどうかの問題じゃないの」
胡桃「そう言う規定はないのよ。だからどう考えるべきかということなのね」
建太郎「それなら、契約自体は有効ということでいいんじゃないかな」
胡桃「そうね。判例も次のように述べているわ」
食品衛生法による食肉販売の営業許可を受けない者のした食肉の買入契約は無効ではない。とする判例がある。食品衛生法は、取締法規に過ぎず、売買契約に影響を与えるものではないからである。(最判昭和35年3月18日)
建太郎「おう。食品衛生法は、取締法規に過ぎないと」
胡桃「そうね。要するに、行政庁が業者を取り締まるための行政法なのね。だから、業者と業者の間の私的な取引については、関係ありませんよということね」
建太郎「なるほどな」
※問題は、ノベル時代社の判例六法 丸暗記100問ドリルシリーズを利用しています。下記サイトから入手できます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?