小室圭氏の2019年夏の論文

法律専門誌に掲載

2020年6月9日朝、『女性自身』電子版(2020年6月23・30日号に掲載)で紹介された。

『NY Business Law Journal』の、2019年夏号に、Kei Komuroなる者の論文が載った。
「Challenges and Implications for Potential Reforms of Crowdfunding Law for Social Enterprises」(社会的企業のためのクラウドファンディング法改正の可能性への課題と示唆)、

寄稿先は「ニューヨーク州弁護士会のビジネス法部門が刊行する専門誌のようだ」との事。その2019年夏号のPDFを見付けた。確かに68頁からKei Komuro氏の論文を載せている。なぜか埋め込まれない。

https://nysba.org/NYSBA/Publications/Section%20Publications/Business%20Law/PastIssues2000present(1)/Summer2019/BusLawJournal-Summer19FINALWEB.pdf

筆者の紹介を引用する。かの小室圭氏と見て間違いなかろう。

Kei Komuro is a student at Fordham University School of Law.

『女性自身』では、日本とニューヨーク州の弁護士資格を持つ山口真由氏による称賛を載せている。山口氏は内容に踏み込んでいないので、論文自体を読んでいないかも知れない。しかし、勉学の傍らでの応募自体が「とてもたいへんなこと」なのだという。

その記事の冒頭から引用する。

《小室圭さん NYからの「肉声音源」が全世界配信されていた!》

1カ月前、本誌は小室さんによる英語インタビュー音源の存在をスクープ。金融の専門家に流暢な英語で質問を投げかける堂々たる話しぶりが反響を呼んだ。

専門家を相手にインタビュー

そちらの電子版を見てみよう。2020年5月11日付(2020年5月26日号に掲載)。専門家を相手のインタビューを紹介している。

金融業の専門家を相手に、もう1人の学生と共にインタビューを行い、留学先のフォーダム大学の法科大学院のサイトに2020年4月21日付で掲載されたとの事。
どうやら下の様だ。こちらも埋め込まれない。

https://news.law.fordham.edu/startuplawnchpad/2020/04/21/s2-episode-10-the-funding-spectrum-from-seed-financing-to-private-equity/

54分もある。ほんの冒頭しか聞いていないが、3人の内の、細めの声の者だろうか。とても早口だ。

『女性自身』では、経済アナリストの森永卓郎氏の評を載せている。

台本なしでインタビューを行っているなら、小室さんはすでに企業弁護士になる実力を十分に培っていると見ていい

疫病による大学事情の変化を留学の危機として煽る向きもあるが、企業法務の勉学で成果を上げている様だ。勿論、書いてもらった台本を読んだだけ、なら別だが。

歪んで描かれてきた姿

冒頭の、2020年6月9日付の電子版に話を戻す。
ここまで、2020年、を一々付けていた事に気付いたろうか。論文掲載は2019年夏号だった事を思い出してほしい。去年の話だ。しかも同誌は年2回、夏冬の順で出る。遅くとも、2019年6月には出ただろう。なぜ今頃になって報じられたのか。

1年前といえば、5月のLLM履修により報道の侮辱度が下がったものの、一たび広まった嫌悪感は根強かった。しかし専門誌への論文掲載が報じられれば、見直す向きも出ただろう。「のんきな自分探し」と罵る声は減ったのではないか。

仮に発行元のサイトで2019年夏号が公開された時期が遅かったとしても、小室圭氏や代理人から2019年夏以降、論文掲載を紹介する事は出来た筈だ。
有利な点なのに発信しない、或いは、紹介されても誰も報じない、いづれにせよ小室母子に纏わる話は不可解な点が多い。
例えば、国立市に住んでいた母子が横浜市港北区まで夜通し歩いて追いかけて父の亡骸を見付けたなど、ありえない。雑誌編集部による創作だろう。

私としては、雅子様への不評を打ち消す為に、秋篠宮家美智子様といった競合者が泥を被っていると見ている。小室母子も協力し、芝居を打っているのではないだろうか。だとすれば、悪評の代償は結婚と身の安全だろうか。
母の佳代氏の元婚約者も、金銭問題を進んで解決する姿勢が一向に見えない。あまりに不自然で、「出演者」の1人と見たくなる。

2020年春あたりから競合者への誹謗が和らいだ感があるのは、代替わりから1年ほど経ち、落ち着いてきたので無駄に下げる必要がなくなった事もあるだろう。

秋篠宮家を嫌う安倍政権

加えて、競合者は安倍政権から嫌われている。

『リテラ』、2019年4月20日付。代替わりの直前で、1年あまり経つ。回想録でも取り上げた。
安倍政権と、支持基盤の日本会議は男系男子継続だから秋篠宮家と仲が良い、という人もいるが、そうは思わない。ご覧の通り、むしろ秋篠宮家の自由な気風を嫌っている。

愛子様に旧宮家から婿を迎えて父系での行き止まりを避け、かつ家長として「女性活躍の象徴」とする。憲法改定の国民投票を考えると、安倍氏といえども、何かしら革新派を喜ばせる要素も必要だ。
こうして左右双方の気持ちを満たしつつ、伝統との繋がり薄い、軽い神輿が出来上がる。
ナチスに学ぼう、という連中に取り、国王の命令で逮捕されたムッソリーニの姿は気になるだろう。為政者にとっては、軽い方が良いのかも知れない。

先代ご夫妻と安倍政権の仲も冷えていた。安倍首相の「願っていません」は話題となり、憶測を呼んだ。

2019年7月7日付。こちらは代替わりの後。先代、当代、次代の三者それぞれと安倍政権との距離の違いが解る。
題にもある通り、はっきりと「煙たい存在」とある。対して、5月14日の初内奏の様子は印象的だ。

安倍政権の報道への介入ぶりは、他の政権とは次元が異なる。政権の広報宣伝を担っていた電通との癒着ぶりも明らかだ。
そして分野を問わず、電通の意に反した番組や記事は拡まらなかった。洪水の如き、当代ご一家への絶賛と競合者への誹謗は素直に、電通の意図、即ち安倍政権の意図と解すればよい。

一味の凋落

しかし目玉だった五輪の延期を契機に安倍政権が目に見えて弱った。疫病への無策が追い打ちを掛ける。
加えて、電通へも癒着ぶりに批判が及んでいる。今さら政権擁護の声が出たとて、電通が関わっていると見られ、ますます癒着の感を強めてしまう。自作自演と受け取られるだけなので、その手が通じ難くなった。
安倍政権の体力も、皇室報道の潮目に影響しているのではないだろうか。

論壇net後継も、皇室専門サイトは春から軒並み瀕死に近い。電通を通じた安倍政権からの金蔓が細ったのだろうか。
代わりに、虚ろな「日本すごい」サイトが始まり、安倍政権を褒めちぎっていた。五輪の延期による経済への不安を鎮める事を名目とした、政権による情報宣伝工作の1つに見える。

海外「現金給付なんて、安倍首相の男気溢れる粋な計らいだ!」 日本政府の神対応に絶賛の嵐: 2020年3月28日付、6月10日の状態

世界のニッポン!、の名で始まり、その翌日。4月下旬から「令和新聞」が加わり「!」が取れた。その頃に皇室サイト化しており、諸々の皇室サイトを止めて纏めたのだろう。
しかし5月半ばから更新が鈍り、6月8日に止まった。

ドメイン名はsekai-nippon.netであり、サイト名と共に、韓国発祥のキリスト教系カルト教団の発行する『世界日報』と似ている。そんな文字列を選ぶとは、管理人がキリスト教系の特殊思想に染まっているのか。
その教団は安倍政権の支持基盤の1つであり、「クールジャパン」を含む「日本すごい」には電通が関わっている。

安倍内閣の総辞職は9月16日だった。その頃から10月に掛け、論壇net後継のサイトが軒並み全記事を消している。運営者情報まで消したサイトも多い。

信頼の来し方と行く末

小室圭氏の業績について、私には読んだり聞いたりして判ずる力はない。そして仮に十分な水準だとしても、代筆などを疑う事も一応は出来る。しかし先入観で決め付けてはいけない。
嫌いだから、ではなく、人を批判する時には根拠が必要であり、節度も必要だ。
歪んで描かれて来たのなら、小室母子について、私達は何を解っていると言えるのだろうか。

氏の論文の結論から『女性自身』が引用している。

信頼の欠如は、プロジェクトの成功率など、クラウドファンディングのいくつかの機能に影響を与えます

信頼は目に見えません。信頼の喪失はクラウドファンディングでは致命的であり、クラウドファンディング市場全体に影響を与える可能性さえあることに、常に留意する必要があります

ついでになるが、「女性天皇を支持する国民の会」の募金の怪しさで取り上げた様に、INDEX氏は230万円を超える募金を抱え込んだまま、月日を重ねる。もはや信頼を失った、筈なのに、なおもツイッターで集う者が居るのは不思議だ。
金を送っておらず、その点で「損失」が無い者であっても、わざわざ近寄り和む気が知れない。全て自演とも考え難く、謎。
ともあれ本人は、氏の言葉に何を思うや。

サイトも募金も放置だが、ツイッターは活発

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