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ウラジオ日記

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ウラジオストク旅行記
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記事一覧

ウラジオ日記を書籍化しました。

ウラジオ日記を書籍化しました。 noteで連載したものに、書き下ろし「写真を捲る」と詩を15篇…

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ウラジオ日記(1)

昔からロシアに行ってみたかった。そのことをぼくは忘れていた。 たまたま働いてるお店が四日…

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空港には開けてはいけない扉がいっぱいある(ウラジオ日記2)

夜、窓の外を見ると光が揺らめいている。街は明るすぎて海まで照らされていた。水平線がぼんや…

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志村けんも人見知りが激しく自身なさげにしゃべるらしい(ウラジオ日記3)

夢を見た。いろんな夢をいっぱい見た。眠っていると隣からマリリンモンローが覗いてきていて「…

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赤い月と緑の月(ウラジオ日記4)

ルレンド夫人と握手して別れる。あの大きく冷たい手の感触がずっと残っている。それから僕は正…

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ウラジオストク国際空港(ウラジオ日記5)

こんなに寝たのは久しぶりだ。17時間くらい。家の近くにあるカフェバーは朝までやっていて、シ…

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赤い電車(ウラジオ日記6)

空港から町に出る手段は三つ。タクシー、バス、鉄道。 タクシーは値段交渉がめんどくさい。でもちょっとだまされるのも旅の面白さだと思っている。そんなことでいちいちムカつかない。日本で起こらないようなことはすべて魅力に思える。上海に友だちと行った時、白タクに騙された。僕はその鮮やかな手腕に感動していて、これが中国の悪か、いやチンピラか。とか思ってたのだけれど、友だちは思いの外落ち込んでいて驚いた。 でもお金を節約したかったのでバスに乗ろうかと思った。調べるとバスより電車が安いらし

犬(ウラジオ日記7)

駅に着いてから自分が泊まる筈のホステルがどこにあるのかちゃんと把握していないことに気づく…

安かろう悪かろう(ウラジオ日記8)

中々にいい景色だ。湾を挟んで向こうにもウラジオストクの町が広がっている。なんだか香港に似…

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夜、歩く。(ウラジオ日記9)

結構マンガに憧れる。スラムダンクを読めばバスケをしたくなるし、GTOを読めば教師を目指す。…

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どぶろっく優勝おめでとう(ウラジオ日記10)

noteとかはてなブログとかのこういう記事って、現地の挨拶からはじめたりする。ドイツの話なら…

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どこまでも走ってきたねいすゞのトラック(ウラジオ日記11)

路面電車に乗る。レトロでかわいらしいデザイン。木の椅子。他にもいくつか車両があるようで、…

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バーニャに行った(ウラジオ日記12)

また路面電車に乗って、今度は市場を通り過ぎる。ぼくのホステルがあるのとは対岸にあるエリア…

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シーマンとパカパカ(ウラジオ日記13)

タオルを腰に巻いて、今度は受付の方の椅子に座ってぼんやりテレビを見つめる。レストランを舞台にしたコメディーのようだ。何を言っているのかはわからないがつまらなそうである。 しばらくすると誰かが近くに座る。何か話しかけられる。英語だ。振り向くと、さっきの親切に教えてくれた男である。どこから来たと聞かれたので、日本というと、日本に行ったことがあると言う。「小樽」 ぼくは驚いて、「なんでまた、小樽?」と聞くと「俺はシーマンだからだ。」と言う。船乗り。ウラジオストク港から北海道は確か