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「谷の人を救えるのは君だけだ!頼む、行ってくれ!家計のために行ってくれ!」の話 byとけいまわり

夕方から急きょ打ち合わせが入りましてですね、これがまた外部の方がいらっしゃるので、遅刻、ダメ!絶対!なんですよ。一時間子どもたちにお留守番してもらうことになって、後5分で家を出ねばって時に、痛ったーーー!!!次女ちゃんが叩いた!!!先に末っ子ちゃんが叩いたんでしょう!?ちがうよー!ただぶつかっただけだよー!痛っ!マーマー!!次女ちゃんがb…末っ子ちゃんの方がさっき強く叩いたじゃない!!!うーわーーーーん!!!叩いてないもーーーん!!!私だって…私だってそんなに強く叩かなかったのにああーーーんんんん!!

阿鼻叫喚ですよ。後…マイナス2分…自転車を1.5倍速で漕げば間に合うか…!

長女「お母さん、もう行きなよ」

私「えっ、だって泣いてるし!!」

長女「早く!間に合わないよ!子どもはね、普通!時々!泣く!大丈夫!子どもは、そのうち、泣き止む!」

私「あっ、はい、でも、2人泣いてて長女ちゃんは…」

長女「私は宿題してるよ。意外とすぐに泣き止むから、低学年は」

ドアから飛び出す私。ちゃちゃっと鍵をかける長女。

駅に着いて、階段を駆け上がり、プラットフォームで家に電話をすると「え?何?」と次女の声がして、「帰りにアイス買ってきて、んじゃね」と切られた。なんだよ…早っ…

私はすっかり肩の力が抜けてしまって、はああ〜と安堵した。そして、ボンヤリしている私の目の前を、乗るはずだった各駅停車のドアがプシューと閉まったのだった。

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