ADHDでもベンチャー起業でそれなりに出世できた僕の心がけ(マインドセット〜就職活動まで)

僕がADHDという言葉を知ったのは、大学院生になったくらいの時でした。それまで日常生活の中で漠然と抱えていた悩みというか、「なんで誰もが当たり前にできることが、自分にはできないんだろう?」と思っていたことの原因はこれか、と。なんだか割とスッキリした気分でした。

そもそも ADHDとは?

https://adhd.co.jp/otona/shoujou/

日本語で言うと「注意欠陥・多動性障害」。いわゆる発達障害の一種です。

主だった症状をざっくり言うと
多動性(落ち着いたりじっとしていられない)
衝動性(思ったことをすぐ口にしてしまう、思いつきで行動してしまう)
不注意(ケアレスミスが多い、忘れ物や無くし物が多い、時間管理や計画を立てることができない

などがあります。ほんとこれ、全部あるある。特に僕が強いのは衝動性と不注意の部分。
じっとしてるのとか本当に苦手で、実は映画館で映画1本観るのも苦手です。夜行バスとかアメリカ行きの飛行機なんて地獄です。

忘れ物とかほんと酷くて、朝家を出てから忘れ物に気づいて取りに戻る…なんて日常茶飯事。というかほぼ毎日。翌日の大切なイベントに備えて事前に準備しておいたのに、鞄ごと忘れたことすらあります。笑

具体的な苦労話をし始めるとキリが無いんですが、そんな僕でも現在介護系のベンチャー起業に入社して満5年。訪問介護事業所の責任者や、会社初の高齢者施設オープン時に施設長を歴任し、6月からは複数事業所を取りまとめるエリアマネージャーに昇格させていただくことになりました。普通の会社でいうところの部長クラス?にあたります。

よくADHDの人は、苦手な事が多い分一芸に秀でていたりするなんて話もありますが、正直自分はそこまででもありません。少なくとも仕事の上で発揮できるような、才能というほどの才能は持ち合わせていません。そんな僕でも、会社からそれなりに期待もされ、いろいろ任せてもらえるようになるまでに、自分が気をつけたり取り組んできた具体的な方法などを、まとめておきます。同じように悩んでいる人にとって、参考程度にでもなれば嬉しいです。

1.受け入れる、そして開き直る

そもそものマインドセットについて。

僕がADHDだと分かった時にまず思ったのは、なるほどな!という納得感でした。
いままで漠然と思っていた生きにくさ、人に話す程でもない(話して解決するとも思えない)日常生活の悩みが明確に言語化されて、スッキリしました。
そして大切なのは、「開き直る」こと。悩んでも仕方ないじゃないです。脳のつくりがそうなってるんだから。苦手なもんは苦手なんですよ。
自分にできることは、
①苦手なものが求められる土俵には、最初から上がらない。
②具体的な解決策を考えて、苦手なものを乗り越える「パターン」を作る。

のどちらかしかないんです。

なんにせよ、「無知の知」みたいなもんで、自分ができないこと、苦手なことっていうのを、言語化して明確にできるってのは、それだけで大きな進歩だと思って、ポジティブになりましょう!

2.自分に合った仕事(働き方)を探す。

すでに就職してる人にとっては元も子もない話かもしれませんが、これは大切。試行錯誤の末に、僕は理系大学院で農業工学を勉強しておきながら、介護ベンチャーに就職するという暴挙に出ました。

就職活動をする時に多くの学生は、職種や業種に一番注目すると思います。でも就職する上で着目するポイントっていくらでもあって、「自分に合った働き方」というのも大切にするべきだと思います。

例えば大切なものの一つに、「1つの業務(プロジェクトが完了するまでの期間」というのがあると思います。

たとえば建築業界とかって、数年がかりの大きなプロジェクトとか扱ったりすると思うんですが、そんなの僕には無理です。就活の説明会では社員さんが「こんな壮大なプロジェクトに携われるんだぜ!」ってアピールされてましたが、僕からしたら、半年くらいで飽きてる自分、課題を先延ばしにして、終盤に怒られてる自分が目に見えるわけです。

また、同じデスクにずっと座って仕事するのも確実に苦手な自信があったのですが、訪問介護の場合は利用者さんの家からから家へ自転車で移動し、1件あたりの仕事は30分〜1時間。

人ってそれぞれ集中力を保てる時間があると思いますが、特にADHDの人って集中力を保てる時間が短いと思います。僕が一番集中力を保てるのがちょうどそれくらいの単位なので、自分が一番高いパフォーマンスを発揮できる仕事かなと思ったわけです。

また、現在事業所の管理者という立場で仕事をしていますが、弊社の社風として、若い人でもどんどん責任職に登用してくれることと、かなり現場レベルでの裁量を任せてくれることがあります。(入社当初と比べると会社の規模が大きくなったので、流石に制限される部分も増えてきましたが…)

仕事の仕方について上からあーだこーだとうるさく言われず、自分のやり易いように任せてくれる。そして最終的に数字さえ出せば文句言われない。そういう環境も非常にありがたかったと思います。

以上まとめると、自分が一番高いパフォーマンスを発揮できる「空間」と「時間」の単位を把握して、その単位でできる仕事っていうのがとても重要だと思います!

もし漠然と業界とか、会社の知名度とか、そんな軸だけで就活してる人がいたら、これらの事も思考の軸の中に加えてみてください。


お花の制作活動に使わせていただきます。バックシートや照明を買いたい…