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【詩】眩しく、碧く

この島に
夏が来た

汗を流して
汗を拭いて

喉を潤して
あのひとを想って


あんなに
泣いたから
許されるのか

あんなに
泣いたから
忘れるのか


いいえ


あの夏は
どこにも行かず

今も
雲の隙間で
風のうしろで
海を揺らして

忘れないでと
唄っています


わたしに
できることは

わたしに
できることは

あの夏を
忘れないこと

もう誰も
泣かせないこと



この島に
夏が来た

わたしは
命を繫いでいる


緑、眩しく

海、碧く

わたしは今、ここに


~6月23日「沖縄慰霊の日」によせて~



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