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デンマークのハピネステクノロジ

デンマークに住むようになってから、学会や論文執筆とはまた別に、オンラインメディアや雑誌にエッセイを書く機会に恵まれてきました。そんなエッセイの内容は、デンマークでの自分の日常や仕事経験を通じて感じたことや見つけたこと、学んだことなどが中心です。エッセイは、単なる思考実験的なものであったりすることも多いのだけれども、多くがインタビューをしたり、フィールドサーチをしたり、分析をしたりして書き上げているものです。

最近、個人的に関心を持って取り組んでいるのが、デンマークのハピネステクノロジ"Happiness Technology"に関するエッセイです。ハピネステクノロジというの"私の造語ですけれども、世界的に通用するコンセプトじゃないかなと思うのです。特に、デンマーク人じゃない人/日本人がデンマークを見たときに感じる事かもしれません。私は、ICTの研究に携わり早20年ほどが経ちますが、本質的にICTは私たちの生活をより豊かに幸せにしてくれるものだということを信じています。デンマークは、そんなICTが幸せにしてくれる社会づくりに最も近づいている社会の一つに思えます。

世間では色々と騒がれていますが、とあるIT企業のメディアに数年前より執筆をする機会をいただき、オンラインメディアに変わったことを契機に定期的に寄稿してます。トピックはデンマークのハピネステクノロジ。最新の記事は、UNDO ,という若者向けの保険サービスで、私は、このサービスのことをはじめにインスタやユーチューブの宣伝で知りました。その後、注目しているヴェンチャー支援のRainmakingが携わったことを知り、より興味を持ち始めました。
サービス文句の“cut the crap Insurance!!”って本当にその通り。従来の常識にとらわれている我々を含めた年長世代は、不合理な押し付けられるルールに疑問を持たずにきてしまいましたがが、その馬鹿げた誰が決めたかわからない意味のないルールを取っ払い新しく提供された保険サービスを見ていると、「なんだ!保険契約にストレスを受けない方法があったんだ」と改めて気づかされたりするわけです。

このハピネステクノロジシリーズでは、UNDOの前に、コペンハーゲンテックフェスティバル、フードロスと戦うToo good To go, ストレス対策アプリSumondo, 子供のための銀行アプリ&金融教育アプリである「おこずかいアプリ」を扱ってきました。

15年近く、自分がデンマークの日常生活で感じる、人々を幸せにする生活に根付いたICTの仕組みをどうやったら日本に伝えられるか、ずっと模索し続けています。毎日の生活の中で空気のようになっているデジタル化の恩恵は本当に存在して、本当に私たちの日常の小さな幸せや小さなストレス軽減に役立っているんです。そんな環境は自分の人生観や仕事観に強く結びつくようになっています。よく言われることですが、テクノロジは「使い方次第」。私は、より人を幸せにする方法としてテクノロジを扱っていきたいのです。そのヒントが、デンマークにはたくさん隠れているみたいです。

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