見出し画像

24.4.17 IMF世界経済見通し 米国牽引、EU減速、日中横ばい

米国経済は堅調 利下げ後退し株下落

 FRBパウエルは経済の堅調さを受けて利下げ時期を後ズレさせます。インフレ再燃が懸念され、経済指標(雇用統計、ISM)の景気後退が確認されるまで現行の金利を維持となりました。
 その結果、ドル一強となり円安加速、株価下落&上値の重い相場となっています。特にドル高は有事のドル高、原油高(米国は輸出大国)も相まって進んでいます。

EU景気減速 6月利下げシナリオ進む

 IMFは2024&2025年と経済見通しは減速を示唆しています。南欧の財政悪化、ウクライナ支援の長期化など懸案事項が改善されず厳しい状況です。

中国 為替介入で元安下支え 景気警戒

 経済指標は好調、国内消費は減速につき、外需が低迷している内需をカバーしています。不動産市況の改善待ちです。ドル高に対抗して為替介入を行い元安を阻止しています。5月経済指標で景況感を定点チェックです。

日本 健全なインフレ(賃上げvs物価高)に暗雲

 増税が賃上げ分を相殺、物価高分を補いきれず、実質賃金はマイナスを継続しています。特に少子化補助金&再生エネルギー向け設備投資の財源がそれぞれ増税(保険料)&電気代の上乗せでまかなわれています。期待外れの個人消費の悪化が来期(25年)の小売業績の弱気を裏返しており株価の下落を招いています。日本企業の期初の控えめな業績傾向を差し引いても、4月下旬からの決算シーズンは業種で明暗が分かれるおそれがあります。

今後の株式相場の節目&株価動向

 今後の相場の節目イベントとして4月下旬からの日本企業の決算シーズンを皮切りに、5月米中の経済指標(インフレ進捗/景況感)、そして6月EU利下げが予定されています。直近の日本株は下落トレンドにつき節目を境に反転機会をうかがいます。

今後の株式相場イベント

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?