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面白い大阪の政治27:尾形大作、ダレソレ?【全文公開】

割引あり

今回は前回(面白い大阪の政治26)の続きというべきか、福岡で燻っていた一発屋歌手が大阪で政治屋に転向しようとした話をしよう。

そいつの名は尾形大作である。


尾形大作が大阪18区の支部長になるまで

1986年に『無錫旅情』が大ヒットしたことで紅白歌合戦に出場して一躍有名になったけど、それに思い上がって次第に干されてしまい福岡でのローカルタレント、そして歌手の営業で長年細々と芸能活動していた尾形大作。
そんな彼は2020年あたりに入ってから政治の世界に踏み込もうとした。

福岡の維新に弾かれる

まずは拠点としていた福岡で日本維新の会の公募に参加した。
何故自民じゃないのか…多分国政的に凄い自民党よりかは入りやすいと踏んだんだろうが、維新は志が高くしっかり維持できる人材でないといけない。
軽い気持ちで公募に臨んだ尾形の魂胆を見抜いていてすぐに弾かれた。

大阪の自民に拾われる

2023年6月、自民党大阪府連の立て直し策である支部長大型公募に尾形は一も二もなく食いついた。書類選考をパスし茂木敏充らの面談を経て8月、衆議院小選挙区大阪18区支部長の座を勝ち取りお披露目された。
打倒維新に燃える大阪自民にとって、過去に維新で弾かれた尾形の意気込みを買ったのだろう。
あと、西村康稔議員と茂木敏充幹事長にとって尾形の無錫旅情は何かの感覚に直撃してゴリ押しと勢いで任命したのだろうが、後に後悔することになる。「茂木の趣味全開だよな」と思われても仕方ない。

2~3ヶ月後の解任

政治の事はわからない

自民としては目玉にしたとおもうのだが、「紅白歌合戦にも出場した演歌歌手」だけど一発屋の鳴かず飛ばずの印象が強い彼を登用してもなんとも思わなかった人が多い。
「政治のことはわかりませんが、命懸けで命を皆様方にお預けしたい」ととりあえず気合と意気込みだけのアピールは多くの大阪府民から冷めた目で見られていた。

甘くない選挙活動

今の大阪、政治で言えば中身がない有名人ぐらいでは靡かないシビアなところになっている。
「政治の事はわからない」ならわからないなりの活動や方法はあるのに、尾形は芸能活動と並行して…というか政治活動よりも芸能活動重視でやっていた。
支部長任命の8月からの2,3ヶ月の2/3を費やしていたのは自身の歌手・タレントとしての活動だった。それどころか大阪には事務所すら構えておらず、福岡に住んでいるという。
「小選挙区でダメでも比例上位で確実に議員にしたる」
「何もしなくていい」
茂木と西村康稔に言われたその言葉を額面通り受け止めてやったようだが、本当に何しなかったらアカンやろと言いたい。
そんなんだから2,3ヶ月で支部長を解任させられるのは当然と言える。
今の大阪自民にいる以上常に大阪に根付いてドブ板踏まないと浸透せず、信用を得る事はできない。それでも上から目線を改めない限り大阪では維新に勝てないんだけどね。

18区、次は誰にする?

落選者の繰上げ?

今回の公募において18区志望者の次点を繰り上げるのが1番妥当ではあるが、尾形がやらかした後で悪い印象がついた所に乗ってくれる候補者はいるのだろうか?
地元に根付いた活動をしてくれる人が望ましいと地元の党関係者は言うのでそこはもっともなんだけれど、今の大阪自民は自分の事で手一杯な人が多い。ましてや負けるのが確実だから出たく無い人もいる。

公明と選挙区交換?

ここで荒唐無稽な事を言わせて貰えば、公明党が議席を持つ小選挙区と交換してもらうと言うのはどうだろうか?
例えば大阪3区の佐藤しげきを18区に国替えしてもらい、3区には地元の支援が厚い自民党の柳本顕を候補に据えるとか。
大阪3区は公明党や維新に反発している自民党支持者が多いので、維新の東徹に太刀打ちできるだろう。
公明側はどんな選挙区でも勝てる戦略を持つのだから場所が移ったくらいでは落ちない。
維新を落とすためならこう思い切った事しないと。維新を2人落とせる案としては結構いいと思うのだけど…
結局は公募の次点を新しい支部長に任命するのが目に見えている。

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