[詩]「冬の誘惑」#シロクマ文芸部
布団から出られない。
少し早く
7:30に目を覚ましたはずなのに。
何故か9:00近くなっている今。
そんなありふれたことを思う。
思い立って。
スマホをやめた。
無理矢理に立ち上がろうとする。
いつまでも布団にいることへの罪悪感。
それに。
冬には布団以外にもたくさんの誘惑がある。
朝から飲むコーンスープ。
焼きたてのパン。
窓を開ければ。
少し寒いけど、澄んだ空気。
小さな幸せは立ち上がることで得られるのだ。
けれど。
暖かい布団の中、
もう一つの幸せ。
二度寝の誘惑。
今日はおやすみ。
アラームなんかじゃ抗えない。
ふかふかのベットにくるまって。
自分の体温すらあったかい。
いい夢見られるといいなって。
一瞬思って。
意識はそのまま。
冬の誘惑に飲み込まれる。
目が覚めると12:30。
ムカつくくらい晴れた青空。
少し寝過ぎた休日の。
酷い寝相になってしまっただけの。
なんでもない日常の話。
シロクマ文芸部参加作です。
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