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介護予防は誰のもの?【母の日に大事な親のこと、考えてみませんか?】

 初めまして、理学療法士でりはっぴぃ代表の鹿島雄志(団塊ジュニア)です。
 親が子供へ、子供が親へ、忙しさや気遣いでなかなかそれぞれの”おもい”を”カタチ”にしにくい、そんな気持ちの橋渡しをしていきたいと願っておりますので、よろしくお願いします。理学療法士としての専門性と子を持つ親としての想いを通して、少しずつ大切な親世代への応援・支援をカタチにしていきたいと思います。 

 今回のテーマは【母の日に大事な親のこと、考えてみませんか?】です。 

 2017年時点で、女性の平均寿命は87.0歳、男性の平均寿命は80.8歳です。
 これは亡くなった年齢の平均値ではなく、2017年に生まれた人が女性だったら87歳まで平均して生きられますという意味だそうです。
 私たちが感じる寿命としての数値とは違いがありますが、天寿をまっとするまでの期間が伸びていることは確実です。本来の意味とは少しずれますが、今回は読んでくださる方に分かりやすいよう、あえて天寿を全うするまでの期間を【平均寿命】と表記します。

 一方、【健康寿命】という言葉があります。これは、他人の手を借りずに独力で生活を営むことができる期間を指します。
 すなわち、好きな時に好きなところでお友達と会ったり、季節に合わせて食材を吟味して食事したり、はたまた好きな映画や読書を一人部屋で静かにで楽しむといった、自分のペースで自分らしい生活を送ることができる貴重な時間です。

 ほとんどの人はいつかは人の手を借りて生活する時間がやってきます。それはご家族だったり、ヘルパーさんなどの支援者だったりしますが、天寿までの生活を継続する上で人の手が必要な状態を、要支援・要介護状態と呼びます。言うなれば、【要支援・介護寿命】です。

 ところで、平均の寿命と健康寿命の間にはどれくらいの差があるのでしょうか?
 平成26年版厚生労働白書厚労省によれば、要支援・要介護寿命は平均して10年前後続くと考えてよいようです。すなわち、何らかの支援の手が必要な時間が10年前後は想定する必要があるということです。
式にしたらこのようになります。

【平均寿命】−【健康寿命】=【要支援・要介護寿命】≧10年

 私は団塊ジュニアです。私たちの両親である団塊の世代も70歳の大台に乗り、平均寿命と健康寿命の差を考えると、実は私たちの親世代のこれから10年は人の支援が必要な時間になってもおかしくないということなんです。
 両親はもう少し元気でいるだろう、楽しく悠々自適に暮らせるだろう、(自分たちが親の世話に時間を割く時間はもっと先だろう)、そんな期待も数字の上から見ると儚い期待にすぎません。
 いかに健康寿命を長くして自立した生活を継続するかは、当事者である親世代にとっても、その支援者となる子供世代にとっても、切実なしかも喫緊の課題ということです。

 では、要支援・要介護状態となる原因は何でしょうか?
 皆さんの頭に思い浮かぶのは脳卒中や心臓病・ガン・認知症などでしょうか。内閣府の平成28年版高齢社会白書によると、脳卒中と認知症が原因となった方がそれぞれ6人に1人の割合であるのに対し、関節痛や転倒・骨折あるいは高齢による衰弱など体力の衰えが根本原因と推察される方は3人に1人と、体力低下が原因で要支援・要介護になる方がとても多いのが現実です。脳卒中やガンあるいは認知症を避けることは簡単ではありませんが、体力低下なら予防する余地があります。

 つまり、健康寿命を伸ばすことすなわち、加齢に伴う体力低下を予防することが自立した生活を送るうえで一番効率的かつ効果的であり、要支援・要介護になるリスクを軽減することが期待されるわけです。

 というわけで、そのような情報を少しずつ発信していきます。次回は皆さんが気になる筋力の話です。
 あの時こうしておけば、そんな想いをしなくていいように自戒を込めて。
介護予防につながる体操を紹介します。
https://www.youtube.com/watch?v=qyFAOHAz-n0
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