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【要約&実践】共感PR 上岡正明

どうもー、消費財メーカーのマーケターとして働くmotuです。
マーケティングに関する書籍の"理解"から"実践"への架け橋となる記事を投稿していきたいと考え、活動しています。

書籍の内容を"実務"で活かすことができるよう、要約・体系化していくので、ぜひご覧ください。それではやっていきましょう!

書評

【再現性】   ★★★★
【面白さ】   ★★★★
【おすすめ度】 ★★★★★

私の記事では、上記3項目を5点満点で評価しています。
再現性は、筆者が自身の成功(失敗)を体系化して、私たちでも実践できるような形のノウハウとして提供しているかで評価しています。
面白さは、純粋に書籍としての面白さで、読みやすさなども考慮して評価しています。

今回紹介するのは、上岡正明氏著書の「共感PR」です。
広報担当になった人が最初に手にする本として最適だと思えるくらい、分かりやすく体系化されている名著です。マーケターもプロモーション戦略の1つとしてPRを使いこなすために、この本を通じて理解を深めることができると思います。それではやっていきましょう!

1. PR戦略(8×3)の策定

まず初めに、メディアやSNSに情報を流す場合、何が最もアピールできるポイントになるかを考える。その際、自社の理念やビジョンについて立ち返ったり、商品やサービスの課題や問題点を洗い出しながら策定する。このとき、「8」の企業視点から自社の商品やサービスの強みを探ったうえで、「3」の消費者視点から消費者に受け入られるか検証する。

1-1. PR戦略(8×3)の8の策定

①新規性
8つのうち最も威力があり、ダントツの存在感を発揮するため、まず最初に新規性があるかどうかを確認する。ただし、新規性はいつまでもウリになるとは限らないため、複数の強みを探して置き、掛け合わせることが重要。

・そのサービスや商品にはナンバーワン、オンリーワンだといえる何かがありますか?
・それは、世界中や日本中、業界内で初めての試みですか?

②優位性
類似した商品やサービスと比較した時に、この商品にしかない価値をいかに打ち出せるかが重要。

競合や既存のサービスと比べて、明らかに違っていたり、優れていることはなんですか?

③意外性
商品やサービスについて「へぇ」と感心したり、「え?」と驚くインパクトがあるかどうかを基準に考える。競合が存在していたとしても、視点をずらすことでウリを作ることがある。このとき、モニター調査やアンケート調査を通じて、消費者の反応から見つけることもできる。

知人や顧客に話したら、「へぇ」と感心される、「ほんとに⁉」と驚かれた、「まさか!信じられない!冗談でしょ?」と笑われたことはありませんか?

④人間性
「人間性」とは、商品やサービスに携わった人の思いや苦労などを指す。どんな商品やサービスにも人が関わっているため、8つの中で最も洗い出しやすい要素。特に、PR上効果につながりやすいのは、「V字回復ストーリー」。また、企業の社長や商品開発者などのインタビューを自社のウェブサイトやメディアなどで発信することで、「信頼」を高めることができる。

開発や販売などに深くかかわる人や経営者のエピソード及びストーリーはありますか?

⑤社会性
今、社会やメディアが求めているモノ、コトと自社の商品やサービスを上手くリンクさせることができるか考える。ブームの初期段階に即反応できるか、ブームの終焉を見極めることができるかが重要。SNSなどソーシャルメディアから社会性の片鱗が見えてくることは多い。

・世の中の流行やトレンドに重ね合わせることで、人々の興味や関心を喚起できることはありますか?
・「社会ごと」に変えられるキーワードはありますか?

⑥貢献的意義
私たちが生活しているこの社会において、PRする商品やサービスを自社がつくる、売る、おこなう意義を考える。

その商品やサービスについて社会や世の中の問題解決に役立つことはありませんか?

⑦季節性
季節のイベントや1年のうちで、その時期特有のトレンドに合わせて、商品やサービスを絡めて展開できないか考える。季節のトレンド、その季節ならではの問題・悩みなどを注意深く探して、自社の商品・サービスと絡めてPRすることができれば、タイムリーなテーマとしてメディアに歓迎される。

季節との関連性がある、または制定されている記念日や日にちの語呂などに掛けられるテーマはありませんか?

⑧地域性
商品やサービスを地域に焦点を当ててPRできないかを考える。絵的な賑わいが生まれ、テレビに好まれやすい。

その地域限定やエリアならではの特徴はありませんか?

1-2. PR戦略(8×3)の3の策定

以上でつくり上げてきた情報を、社会、人、メディアの視点を意識しながら、いかに世の中を動かすトレンドとして受け入れられるようにしていくかを考えていく。

①社会が求めている情報か
②ターゲットとなる人に本当にアピールできる情報か
③メディアが取り上げたくなるような情報か

以上3つの視点全てにおいて、企業側の視点と消費者側の視点にずれがなければ、その情報は極めて求められている情報、つまりバズる要素を持った情報といえる。

2. PR戦略の実行

2-1. プレスリリース

まずはプレスリリースを作成し、テレビ局、新聞社や出版社、ネットニュース各社100媒体を目安に送る。このとき、商品やサービスについて全く知らない人に向けて、以下に興味を持たせるかを以下の3つの視点から考える。

①登場感があるか
どうも存在感が違う、何か気になる、つい話題にしたくなる、そうした登場感を、メディアや消費者が最初に目にするタイミングでいかに演出できるかが重要。

②なぜ今なのか
どんなメディアも旬な情報をいち早くキャッチしてニュースにしたいと考えている。

③メッセージ性があるか
よりメディア、特に一般の人々のSNSにアピールするため、世の中に訴えたいこと、伝えたい背景などを明確にすることが重要。

2-2. 媒体ごとの戦略

①ネットニュース
プレスリリースを配信し、その情報に最初に反応する媒体。露出を高めるk十がPRの最初の重要課題であるため、まずは数多くのネットニュースが取り上げてくれる状態を目指す。

・一次情報
マイナビニュースなど、プレスリリースをもとに編集して記事にしてくれるサイト
・キュレーションサイト
ヤフージャパンなど、一次情報のニュースの中から、ピックアップして紹介するサイト。連鎖的に転載されていく。
・まとめサイト
かつてのNAVERまとめなど、あるキーワードや話題になった事柄をまとめて伝えてくれるサイト

②新聞
ネットニュースで取り上げられた後、続いて動く可能性があるのは新聞社。新聞記事になった後、それぞれの電子版のサイトへそのまま転載されることが多い。自社の商品がどこに紹介されると、より反響がありそうか、どのコーナーと親和性が高いかあたりをつけてプレスリリースを送るとよい。

③テレビ
テレビ番組で取り上げられるポイントは以下の3つ。

・信用と実績があるか
・旬な情報か
・絵づくりがイメージできるか

④SNS
SNSの中でも、その動向をチェックしておきたいのは以下の3つ。

・Instagram
・Facebook
・Twitter

この中でもTwitterは、拡散機能があるため重要性が高いといった内容が、P&G出身の足立光氏の著書「世界的優良企業の実例に学ぶ あなたの知らないマーケティング大原則」に書かれているので紹介しておく。

このとき、SNSという口コミを活用する最大のメリットは、継続的に商品、サービスを紹介し続けてもらえる可能性があることに留意しておく。

以上です。長い文章にお付き合いいただきありがとうございました。
本日紹介した書籍は以下のリンクにまとめています。また次回!

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