むかしばなし③(不定期)

「むかしばなし②」の続きです。

先生のお師匠様が、自分の神様を見てくれるらしい。

いや、頼んでないし、神様ってのは天国にいるものじゃないですか?
こんな汚い現世に、神様なんているわけないじゃん。

でも、前に先生がこんな話をしてくれていた。

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「神様は、本当にたくさんいるの。八百万(やおよろず)の神様とか聞いたことない?」

「あります(千と千尋で見たー)」

「例えば、医療の神様。手術が上手に出来たり、病気を治せたりするのよ」

「へぇ(間黒男かぁ)」

「料理の神様もいるの。美味しいご飯が作れるようになる」

「いいなぁ(ワンピのサンジかぁ)」

「お話の神様なんてのもいらっしゃるのよね。明石家さんまさん、お話うまいでしょ?あれ、お話の神様がいてくれるからなのね」

「すごいなぁ(何でもアリだなぁ)」

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その「八百万の神様」は、偉人とか有名人とかの傍だけにいるものだと思っていた。

自分はただの一般人ですけど。
お師匠様、ゴメンだけど、ちょっと怪しいです。

お師匠様は、テーブルを挟んで自分の前に座り、目を閉じてしきりに頷き始めた。

右手にはカードのようなものを何枚か持っていて、時々取り替えながら、何かを探しているみたいだった。そして

「アマテラスの、料理番」

急にお師匠様が口を開いた。

「???(あまてら?なんだ?)」

お師匠様は、近くの本棚から一冊の本を取り出し、先生とペラペラめくりながら何かを調べている。

お師匠様「これだ、この神様」

自分「(特定している)」

続きます。