【舞台】Fate/Grand Order THE STAGE -冠位時間神殿ソロモン-

2020.10.25(Sun)

会場でマチソワ観劇しました。

STORY(公式HPより)

西暦2015年、
魔術が成立していた最後の時代。
人類の決定的な絶滅を防ぐために設立された人理継続保障機関・カルデアは、とある異変を観測していた。
近未来観測レンズ・シバにより、2017年で人類が絶滅することが証明されてしまった。
カルデアは人類絶滅の原因と考えられる時空の特異点を特定。術者を霊子化させて過去へと送り込み人理修復を図る禁断の儀式、レイシフトを行うことを決断する。
だが、レイシフト決行のその瞬間、カルデアの中央監視室は何者かによって爆破され、その目論見は阻まれてしまう。
そんな中、難を逃れたカルデア医療部門トップのロマニ・アーキマン、同じく無傷だった一般人の藤丸立香、事故に巻き込まれながらも英霊と融合し一命をとりとめたカルデアスタッフのマシュ・キリエライト―ここから3人の物語は動き始める。
ロマニの指揮のもと様々なサーヴァントの協力を得て、「特異点F・炎上汚染都市冬木」から始まり七つの特異点の修復を果たしていく藤丸立香とマシュたち。
そして七つの特異点の修復により「終局特異点・冠位時間神殿ソロモン」への道が開かれ、魔術王との最終決戦に挑む。
限られた生をもって死と断絶に立ち向かうもの。
終わりを知りながら、別れと出会いを繰り返すもの。
・・・輝かしい、星の瞬きのような刹那の旅路。
これを、愛と希望の物語と云う。

ざっくり全体感想

忙しい人のためのFGO。
一幕が、立香がカルデアにやってきてから、第一〜第五特異点までのダイジェスト。
二幕が、第六特異点・第七特異点のダイジェストから、最終局面へ。

マシュとロマニの出会い。マシュと立香の出会い。

彼らがこのGrand Orderを通じて、成し遂げてきたもの。得てきたもの。

最後に彼らはソロモンという強大な敵に直面するが、今まで、彼らが培ってきた想い・仲間によって、最後には打ち勝つ。
人間は全知全能である必要はない。立香のような一般的な人でも、周りに支えられて大きなことを成し遂げていけるのが、人間の素晴らしさ。

映像効果やBGM、照明などがまさにゲームの世界という感じでわくわくするし、衣装もとても華やかで目が楽しい。
原作やっておけば、この戦闘のときにかかる音楽とかに、もっとわくわくできたんだろうなぁ、なんて、少しもったいなく思ったりしました。(でも同僚から、あれはめちゃくちゃ沼ゲーだから気をつけろって言われたんだよな…)

前作ふたつ、私は直近のニコ生での配信で観ていたけど、観てなくてもなんとなくはギリギリついていけると思います。でもキャメロットもバビロニアも最高に面白かったから、どうせ今作を見るなら絶対見た方が良い。

今回は言われていた通り、ロマニの最期の物語。
私は原作未履修勢だったのでそんなに世界に踏み込めてないのもあったとは思うけれど、周りの方がズルズル泣いているほどくるものがなくて。。。
自己犠牲の精神が、あまり得意ではないのかも、という気づき。
だってそりゃ自分を犠牲にしてまで周りを助けるってかっこいいけど、残された方は、これからどれだけの思いと責任を背負って生きていかなきゃいけないんだろう。
それでも、ロマニの「人間の人生には、永遠なんてないし、終わりには苦しみがおとずれる。でもそれは断じて絶望なんかじゃなく、限られた生をもって死と断絶に立ち向かうもの。終わりを知りながら、別れと出会いを繰り返すもの。それは愛と希望の物語なんだ」という言葉や、最後のステージいっぱいに広がる青空に、あたたかな気持ちを感じて終えることができました。

ギルガメッシュ

そう、私はギル様に会いにきた女。ウルクへの移民を切望する女。

画面を通して観ているときもかっこいいなぁと思っていたけれど、生で見ると更に、圧倒的なオーラや貫禄、美しさを肌で感じられました。丘山晴己さん、演じられる役が変わるたびに発声が全く違うものになるのが印象的でしたが、ギルガメッシュではビリビリと空気が振動しているかと思うほど、力強く、迫力を感じる声。王であることの説得力がすごい。思わず従い、ついていきたくなる王様。本当に魅力的でした。「我に命を預けよ」って言われたら、思わず預けちゃう。

最終局面で立香とマシュのピンチに「諦めるな、雑種!!!」とギル様の声が響いたときは震えました。アーチャー姿での登場、本当にかっこよかった。

そして、二幕冒頭で、オジマンディアス、エルキドゥ、ギルガメッシュはそれぞれ前作での登場シーン(ソロ曲)の再現シーンがありました。

ギル様の曲、生で観れたの嬉しかったなぁー。
ギルギルギルギルギルギルギルギルギルギルギルギル強すギル。ギルギルギルギルギルギルギルギルギルギルギルギ凄すギル。めちゃくちゃ頭に残る。
丘山さんはしなやかなダンスが細部まで美しいし、女性ダンサーを従えて踊るのがとっても似合うなぁと思うなど。でもバキバキ踊るのも力強くてかっこいいし、何よりターンが美しすぎるので、ターンをするたびに多分世界救ってますね。はい。
丘山さんのダンスに見とれすぎて、曲中ずっと口開いてたし(マスクしてるご時世で良かったです)、ありがたいことにソワレはだいぶ前方で拝見できたのですが、逆に「同じ次元に存在しているのか?」「画面越しなのでは?」と頭が混乱するぐらい、美しさに圧倒されました。

カーテンコールではみんなで手をつなぐとき、ギル様が頑なに腕を組んだままほどかないので、エルキドゥがなんとか頑張ってほどいてお手手つないでニッコニコしてたり、クー・フーリンが怒っていたりなどしました。かわいいですね。
腕組みほどかないくせに、そのままエルキドゥとお手手繋いだまま仲良くはけていくので、ツンデレですね。かわいいですね。

オジマンディアス

こんなに踊れてアクロバットできて歌も上手くて演技ももちろん素敵で、本田礼生くんは俳優として必要とされるスキル、全部持っているのでは?何かできないことあるの?あまりにも完璧では?

マイネームイズオジマンディアスの曲も好きです。王様たちの自己主張強すぎる曲、総じて頭に残る。あの座ることができない衣装で身軽にクルクル回り続ける本田礼生くんとは。ひーいず超人。
斜め前ぐらいに座っていらした男性が、れおくんがアクロバット決めたとき、思わず拍手しちゃってたのを見て和みました。わかる。

れおくんもはるちゃんさんも、それぞれの特性を活かしたダンスがしっかり振り付けされてて良いですよね。得意なものをより引き立たせる魅せ方。

1幕、第五特異点終わりのGrand Orderの曲のとき、はるちゃんさんとれおくんが隣(シンメの位置)で踊ってるのめちゃくちゃ眼福でした。あの立ち位置決めてくださった方(演出家さんですかね)にお歳暮送りたいです。ハムかな、やっぱり。

ソワレでは上手寄りだったので、カーテンコール時、上手メンバーを見ていたんですが、マーリン、オジマンディアス、ランスロットの並び、マーリン以降断絶してて笑いました。王様達、腕組み解くの嫌がり過ぎでは。笑

藤丸立香

のっぴきならない事情(それはもうのっぴきならない事情)で、新里宏太くんのことも見なければいけないおたくなのですが、今まで見た男性マスターの中で、やっぱり歌上手かったですね。

私が持つ立香の印象って、良くも悪くも、そんなに考えることがなくてそのとき頭に浮かんだことに素直な人、なのかなと思っていて。人類の未来を背負う覚悟はあるか?とか重すぎることを聞かれて、なかなか「自分にできることがあるなら」って即答できない。
その辺りの、良い意味で軽さがあったり、頼りなさそうで安心感があったり、そんな立香がとっても似合っていたなぁと思います。

女性マスターの髙石あかりさんも、一生懸命さがとてもかわいらしくて、思わず応援したくなる立香でした。可愛いなぁと思っていたら、松ステでにゃーちゃんを演じられている方なんですね。あれも可愛いなぁと思いながら観た気がします。
マシュとの関係性の好みだけで言うと、恋愛要素抜きにマスターとサーヴァントとしての絆を純粋に感じられるのは女性マスターかなと思うので、とても好きでした。

ただ、一幕のクー・フーリンとのシーン、「お嬢ちゃんが頑張って戦っているから」と助けにくるので、男性マスターか女性マスターかで、クー・フーリンのキャラクターとしての見え方が変わってくるなぁと思いました。
上記のセリフを聞いたとき「女の子が好きなのかな」と思いましたが、そのあとマスターの肩を組んでワッハッハと歩き出すとき、男性マスターだと「あ、男女関係なく人との距離が近い、気の良いお兄さんだったんだな」と思いましたし、女性マスターだと「やっぱり女の子が好きなキャラなのかな」と思いました。あのシーンに限っていえば、男性マスターの方が好きかな。

ロマニ・アーキマン

今作の主役。
ゲーム未履修勢なので、ロマニが真のソロモンだったと明かされたときは驚いたし、それを踏まえて2回目を見ると、それまでのセリフに込められた意味もちゃんとわかりました。
立香とマシュが対峙しているのがソロモンだと聞いた時の反応や、ソロモンには確実に空洞があると確信していたり(最後のひとつの指輪…ですよね?)その他もろもろ。

全知全能であることよりただの人間として在ることを望み、聖杯への願いにより、ロマニ・アーキマンという人間としての生を与えられたロマニ。
全知全能の唯一の王だったからこそ、人の孤独を知り、思いやりと優しさに溢れたロマニになったのかな。マシュとの最後の会話、マシュの「あなたが私にかけてくれたすべての親切に感謝します」という言葉が好きでした。

ずっと、支える立場として、FGOの舞台に立ち続けていた井出卓也さん。カーテンコール、今作ではどんな気持ちで、中心に立ち、たくさんの拍手を身体いっぱいに受けられているのだろうなと思いました。素敵な光景でした。

余談ですが、私は今作ソロモンで、オジマンディアスvsギルガメッシュの超王座決定戦が行われるんじゃないかと思っていたのですが、最終的に王座に君臨していたのはソロモン王でしたね。

その他

ランスロットがただの面白おじさんになっとるのはいいんですかね?笑
でも戦闘シーンはかっこいいです、お父さん!

今回の幕間担当はマーリン。
ノートパソコンに向かってネットアイドルの声を吹き込み、ホームページの更新作業。
これがロマニの夢を打ち砕くことに繋がっていた。。。
マーリンの飄々としながら掴みどころがなく、でもあたたかさを感じるところ、けっこう好きです。

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