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ハローワーク職員の非正規化

 本日の新聞にハローワークが就労支援の強化(特に職探しが困難な人たちへの長期支援)のために正規職員を増やすという記事が載っていました。
 私にとってこれは少し虚をつかれたというか、意外性のある情報でした。
 公務員に非正規雇用が増えた(自治体職員の約4割)ということは認知していましたが、ハローワークでも非正規職員比率が6割を超しているというのは、雇用行政の拠点のイメージからかなり意外に感じました。
 概要は失業手当の給付など、「行政権の行使にあたる」業務は正規職員が担当する必要がある一方、職業紹介業務は非正規職員が主に担当しているが、非正規職員は任期採用のため、長期支援(一人一人が就労にたどり着くまで、特定の担当者が継続的にフォローする)が困難であるのが現状とのこと。更に就労が比較的容易なケースは民間事業者が対応するが、ハローワークに相談する人は、介護が必要だったり、ひとり親だったりして働ける時間が限られ、希望に沿う仕事が見つけにくい事情を抱えているケースも多く、長期の支援が必要なのに相談員が交代してしまうために就労が成立しにくく、途中で来なくなってしまうことも多いとのことです。
 また民間では非正規期間が5年を超えたら、希望に応じて正社員にする義務が生じるが、公務員にはそのルールは適用されないとのことで、不平等で利用者利益にも反する体制と言えます。
 この困っている方への基本的な対応の不備には驚きますが、厚労省も問題認識はあるとのことですので早急な改善をしていただきたいと思います。

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