190523デザイン思考_1280_670

川崎殺傷事件を未然に防ぐためには


2019年5月28午前7時45分ごろ、川崎市多摩区登戸新町の路上で痛ましい事件が発生してしまいました。

小学生ら18人刺される 川崎、女児ら2人死亡:日本経済新聞

#NIKKEI

via 28日午前7時45分ごろ、川崎市多摩区登戸新町の路上で「路上で小学生が刺された」などと119番があった。神奈川県警や搬送先の病院によると、小学生ら子供16人を含む計18人が刺され、うち小学6年の女児(12)と男性(39)が死亡した。40代女性と小学生2人が重傷という。

刺したのは50代の男とみられ県警が確保したが、自らの首を切っており、搬送先の病院で死亡が確認された。県警は殺人容疑で捜査する。…

被害者の方並びにご家族や関係者の方々に、お悔やみとお見舞い申し上げます。

事件の酷さに苛立ちと怒りを覚えながらも、犯罪を犯すような劣等感の塊のアホに対して、「誰が何をどのようにすれば事件を防ぐ事が出来るのか」、或いは、「事件の被害をどうすれば少なく出来るのか」、という視点で私はニュースを見ていました。

まだ事件の詳細が分からない状況ではありますが、今回の事件を防ぐ事が出来たキーマンは、被害者の周辺の人たちではなく、被害者たちとは無縁の少し距離がある位置にいた第三者たちではないかと私は見ています。なぜならば、アホの不審な行動に気付きやすいのは、被害者たちよりも、少し物事を客観視できる位置にいる第三者たちだからです。被害者たちは、アホの不審な動きに気付いても恐怖心などから動けなくなってしまうことも多々あります。

仮に、第三者たちが、アホの不審な動きに気付いた直後にすぐさま行動をとり、アホの動きを少しでも止める事が出来れば、被害は大幅に縮小させることが可能となります。そうは言えども第三者たちにとっては、自らの身を護ることが先決であり、被害者を助けるような行動をためらうのは妥当な判断と言えます。そんな状況下においても、第三者たちが行動する事をためらわない為には、第三者たちがアホを抑え込む行動をしても自身に被害が及ばない仕組みづくりが必要となります。

例えば、力の弱い人でもそれが手元にあれば、距離を保ちつつアホの動きを止める事が可能となる「刺股」。今回のケースならば、もしスクールバスの外部に誰でも使用可能な「刺股」が付いていたならば、アホの不審な動きに気付いた第三者たちが、ためらう事なくすぐさまに、アホを抑える行動をとることも可能になったのではないでしょうか。

加えて、スクールバスの外部に「刺股」が付いていたならば、犯罪者に対しての心理的な抑止効果も見込めます。仮に犯罪者の目につくところに「刺股」があったならば、犯罪者の立場としては自分の行動をすぐさま制圧される可能性が高くなり、犯罪の成功度が低くなってしまうことが事前に想定出来ます。つまりそれは、アホたちに犯罪を起こすことをためらわせること、即ち、犯罪の抑止力にもなり得るという事でもあります 。

昨今では、3の倍数や3の付く数字を口にしていないにもかかわらず、突然アホになるヤツらが増加しています。街中の要所要所には、消火器が設置されているように、「刺股」も犯罪抑止効果、並びに、第三者たちが被害者をすぐさま助けることを可能にする必須ツールとして、設置しておいた方が良いのではないかと私は考えます。


※こちらは2019年5月28日(火)のnakayanさんの連続ツイートを読み易いように、補足・校正したブログ記事になります。


中山兮智是(なかやま・ともゆき) / nakayanさん
JDMRI 日本経営デザイン研究所CEO兼MBAデザイナー 
1978年東京都生まれ。建築設計事務所にてデザインの基礎を学んだ後、05年からフリーランスデザイナーとして活動。大学には行かず16年大学院にてMBA取得。これまでに100社以上での実務経験を持つ。
お問合せ先 : nakayama@jdmri.jp

頂いたサポートは、書籍化に向けての応援メッセージとして受け取らせていただき、準備資金等に使用させていただきます。