AIに勝る読解力養おう 新井紀子さん 国立情報学研究所教授



via…読解力は生産性に直結する。文書やメールを読んできちんと実行できないメンバーが組織の中に数人いるだけで、ビジネスやプロジェクトは滞り、生産性は下がる。

AIと差別化できる力は「創造力」だとする論もあるが、論理性や構成力のない思いつきはアイデア倒れになりやすい。型破りは基本の型が身についたうえで破壊するから型破り。まず母語である日本語やAIの基礎となる数学をしっかり身につけてほしい。…

「創造力」を生かす為に論理性や構成力が必要になるというのは、ファクトです。世の中には、創造力だけが高い人ならば沢山いますが、特にビジネスの世界では、創造力だけでは評価されません。自分の持つ創造力を、「数字、ファクト、ロジック」という誰しもが持つ読解力を通した共通軸で表現し伝える力がなくては、自分の持つ創造力は理解されません。

具体例としては、建築家の安藤忠雄さん(安藤忠雄建築研究所、大阪)。安藤さんの造る建築は優れていますが、安藤さん以上の建築を造れるスキルを持つ建築家は山程います。しかし、自らの創造力を伝える力がない為に、建築を造る機会すら得られません。人間力を生み出す説得力と換言して良いものです。優れた建築家に求められるのは、建築の能力だけではない、ということでもあります。

ちなみに、安藤さんの読解力や構成力の礎は、若い時に時間を費やした大量の読書によるものだそうです。

(5月10日 #NewsPicks へ投稿)



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