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結論ありき「春日部市庁舎建替え」の是非を問う

先日、新聞の折込に入っていた、上田きよし埼玉県知事の特別対談チラシを拝読致しました。これまでの上田さんの実績だけではなく、残してしまった課題、更には県政を率いる立場として、県政の「あるべき姿」とはどのような姿と考え、体現されてきたのかということが伺えました。

チラシの要約としては、

【16年の実績】
・高校生の退学・不登校減少、1000社以上の企業誘致
・川の国埼玉におけるみどりと川の再生
・民間防犯パトロールによる刑法犯罪1/3へ減少
・県庁舎建替えよりも子供たちの施設優先

【残る課題】
・人口対医師数全国ワースト1

更に、チラシ内の以下の一文が最も気になりました。

(以下上田知事談、文中一部抜粋。)
「…無駄な事業によって赤字を垂れ流すことは許されません。私自身も「最小・最強の県庁」を目標に行財政改革を進めてきました。…2003年度に8146人だった知事部局一般職員の定数は、2018年度には6730人となりました…
ところが、先日行われた県庁舎の建て替え議論をする県議会特別委員会では、建て替えありきの議論が進められているようです。県民のニーズに耳を傾けることなく、結論ありきで進んでいくとなれば、これは順序が違うのではないでしょうか。…」

この県庁舎の建て替え議論に対する県議会の姿勢と、春日部市庁舎建て替え議論(※1)に対する市議会のそれは全く同じです!

当初43.6億円だった建設費用が今では、100.7億円。増加分の大半を国が負担し、市の費用負担が変わらない、100年持たせるからいいだろうという結論ありきで思考力のなさの甚だしさ!!
政府コストの最小化、財政の健全化が求められる現状において市民目線からかけ離れた馬鹿げた計画です!!

春日部市議たちは何をやってるんですかっ(怒)!!

春日部市議たちに私から素敵な言葉を贈ります。

「この問題を放置するのは加担しているのと同じだ」
(2018年ノーベル平和賞ムクウェゲ医師)


以下に代替案を挙げます。

春日部市庁舎建て替え代替案

基本的に、春日部市庁舎の新設工事は不要です。廃校になった小・中学校の再利用で十分です!!
現在、市議会の一部の会派から市内のバス路線改革案が出されておりますが、その改革案を更に進展させ、市役所職員の通勤並びに市民の登庁の際の交通方法を確保することで、「駅の近くが望ましい」などの場所の問題は解決されます。つまりは、しっかりとした移動手段さえ確保できれば、市内のどこにでも移転は可能ということです。

加えて、既存施設周辺に住む市民からは、市役所が遠くなることを懸念する声も出ることでしょうから、既存施設の周辺には新たに出張所を維持することで市民の利便性は確保されます。具体例を挙げるならば、既存の市庁舎の周辺の市民のために、東部地域振興ふれあい拠点施設などの一部に出張所などを維持すれば問題は全くありません。

春日部市議の皆さん!!いつもはくだらないことには直ぐに反応をしてくださる皆さんの中のどなたからも反応がありませんが、この問題を放置するおつもりでしょうか?春日部市の黒歴史にA級戦犯としてその名を刻むおつもりですか?


【参考資料】
※1、春日部市ホームページ 本庁舎整備事業概要http://www.city.kasukabe.lg.jp/shisei/shisaku/kakushu/honchoshaseibi/index.html


※こちらは2019年8月3日(土)のnakayanさんのtwitterでの連続ツイートを読みやすいように補足・修正を加え再編集したものです。


中山兮智是(なかやま・ともゆき) / nakayanさん
JDMRI 日本経営デザイン研究所CEO兼MBAデザイナー1978年東京都生まれ。建築設計事務所にてデザインの基礎を学んだ後、05年からフリーランスデザイナーとして活動。大学には行かず16年大学院にてMBA取得。これまでに100社以上での実務経験を持つ。
お問合せ先 : nakayama@jdmri.jp

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