七夕祭りのない夏

気が付けば、8月も半ばに差し掛かっている。

この夏は本当に、足早に過ぎている。特に何があるわけでもないのに。

そして気が付けば、仙台の七夕祭りの日にちも過ぎている。

今年は始まって以来だったか、初めての中止。

私が生まれてから一度も、聞いたことがない。必ず夏には、訪れていた七夕まつり。アーケードにぶら下がる飾りを触りながら。歩く。

子供も、二回ほど、七夕まつりを経験している。最初は2歳くらいだったか、肩車で歩いた。

二回目は小学生になって自分であるいた。子供と手をつないで、七夕飾りを見上げる母の嬉しそうな顔を今でも忘れない。

いけないけれど、でも、中止と言われると、寂しい気持ちで一杯だ。

外国に住むようになって、この七夕、が帰国の境目だった。七夕前、もしくは後に帰る。なので、見れない年もあった。

来年だね、と母と電話で言いながら。

とはいえ、夏はやっぱりしんどい。笑。日本の夏は風情があって素敵だけど、入道雲を見たり、浴衣を着て出かけたり。

でも、暑いのはこの老体にはきつい。苦笑。

でもやはりもう一度くらいは見てみないとなあ。母と一緒に歩きたいし。


コロナは全てを難しくした。体をむしばむだけでなく、人の生活すら脅威を与えた感染症だ。

我が家もコロナの影響がなかったわけではない。けど、例年とは違う夏を迎えている。

今子供の友達が来ている。部屋から聞こえる笑い声。

とても平和なひと時だ。子供の笑い声って夏の暑い日差しに会っているような気がする、なんてふと思った。

夏休み、あと一か月。がんばるか。

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