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某彼女へ、ラブレター

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花麗-ハナウララ


友人にちぁという子がいる。あたしが勝手につけたあだ名だ。

彼女の感性は鋭い。
ただ彼女自身は自覚がないのか自信がないのかいつも
「なんでゆきちゃんが自分を好きでいてくれるのかがわからない」
と言う。

あたしも、他人に何かを感じて仲良くなる時には何かしらの明確な指標があるんだけれども、彼女に関していえばその明確な指標が全くなく
「なんであたしはこんなにちぁの事が大好きで大切なの?」と
お門違いにも彼女へ半ギレで問う事がある。

そんなあたしを「よしよし」「かわいいねぇ」と言いながら流してくれて
流すだけではなくて受け入れられているような

そもそもあたしはちぁと言う子に対して、信頼を置いていて。
あたしは基本的に人間不信気味ではあるので
他人を『信用』した上で『頼る』事がとても不得意である。

それが出来ているのは彼女があたしに対して先に真っ直ぐな『尊敬』を表明してくれたから、というのはとても記憶に深くあるが、それがいつの間にかお互いを行き来する『信頼』に変わった。
それは”お互いにしか話せない秘密の共有と報告”を、LINEを交換してから毎日のように行っているからなのかもしれない。

彼女との出会いは

あたしは気分でTwitterの新しいアカウントを作った。
それは周りの人に言えないような私生活を赤裸々に話すアカウントだった。

そこでちぁとたまたま知り合った。

以上である。
知り合った1ヶ月後にはLINE交換をして、今でも毎日LINEをしている。
彼女は「私こんなマメな人間じゃないのに〜」と言う。
あたしも、人に毎日のようにLINEを送ることは今までなかったな。と記憶を掘り返していた。

インターネットの縁とは不思議なものである。

理解者として

あたしは彼女の感性と、人の感情の機微に寄り添う力と、寄り添いすぎて振り回される癖があるところと、どんなにクヨクヨしていても時間が経てば自己完結出来てしまう強かさと、自分の悪癖を理解反発しながら受け入れられる度量と、力になる言葉をくれるところと、あたしの理解しきれないあたしの感情に答えをくれる。

あたしは、彼女の波の満ち引きの強さをつい追ってしまう。
彼女はそれを見て「本当に犬だよなあ」と笑う。


「ゆきちゃんはそのままでいて欲しい」「私の気持ちの押しつけもあるかもだけど」「みんな基本的に、大人になるって言うのは現実っていう暗いところにどぷんと浸かって。その闇を受け入れる事をしているんだけれど、
ゆきちゃんはそう言う感覚ないでしょ。
そういう事だよ。」

春現-ハルウツツ



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