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MV最速レビュー|結成10周年のSixTONES「音色」に授けられたチームからの愛


「引っかかった!!」
『えー!だいじょうぶ?!』
「だいじょうぶ、ありがとー!」

ヤンチャふりして互いを思い合う心根の優しい彼らを表現したかの様なセリフから始まったMusicVideo。

2024年4月5日、SixTONESの12枚目のシングル「音色」のMusicVideoがYouTubeで公開された。


2024年もSixTONESの活躍はめざましく、
最新アルバム『THE VIBES』はハーフミリオンを売り上げ、
新年のTHE FIRST TAKEに出演すれば再生回数は1000万回超、
4月期は6人中3人がドラマ出演、
他にも夏に向けて映画や舞台が決定しており、
MV公開日も早朝から深夜まで常にテレビに誰かが出続ける多忙ぶり。

そんな最中、彼らはこの「音色」の発売日に、結成10周年を迎える。

「音色」に授けた想い

ここ数作、攻めの姿勢が続いた彼らの楽曲。

「ABARERO」「こっから」「CREAK」「アンセム」と
SixTONESの持つハイなバイブスを世間に根付かせてきた。

実際その方向性はかなり好調で、
男女年齢問わず着実にファンを増やしている。

だからこそ新曲の方向性についても、恋愛ドラマのタイアップ曲とはいえ、
ノリの良いバイブスを感じるラブソングに仕上げることもできただろう。


しかし、「音色」は落ち着いたバラードに落とし込み、
これまでわかりやすく訴求してきた「SixTONESらしさ」とは異なる作品となった。

まだまだ発展途上である彼らにとっては、毎回の作品が勝負であり、
チームとしてもまだまだ攻めたい時期であることは間違いない。


それでも、彼らのチームは6人のための曲を作った。

恋をした誰かを演じさせるわけでもなく、
あるいは誰かの恋を応援させるわけでもなく、
ただ、6人のことを歌う曲をつくった。

一度立ち止まって彼らの生い立ちを祝い、これからを見つめる曲をつくる。

チームからSixTONESへの贈り物。
これ以上の愛情が、どこにあるだろう。


◼︎SixTONESの楽曲づくりの裏側


歌詞に込められたSixTONESの信念

作詞作曲はこれまで「こっから」や「僕が僕じゃないみたいだ」などのシングルに加え、「人人人」や「NEW WORLD」などの作詞作曲を手掛けてきた佐伯ユウスケ氏。

SixTONESを紐解き音楽に落とし込むには必要不可欠な存在だ。

そんな信頼と実績の通り、一曲通してSixTONESが存分に詰め込まれている。



SixTONESはこう見えて、ネガティブな人たちが集まっている。

グループでの目標は持たないようにしていると都度発言しているし、
互いの関係性を良好にする動機すら、
今後起こるかもしれないグループの不調期に備えてだったりもする。

最近のグループのモットーとして、
どうせ一緒にいるなら、楽しく仲良くいようぜっていうのがあるんです。
この先長いし、きっと浮き沈みだってある。
せめて、「仲良い」「楽しい」だけは残ってないとしんどいよなって。
(松村北斗)

anan 2022年6月8日号

もちろん叶えたい夢もある。目指したい野望もある。
それでもまずは、6人で楽しく居続けることが最重要だと
6人全員が腹を括ってる。

伸ばしたこの手は 少しはあの星に届いたかな
まぁ何年かかっても 君となら退屈なんてしないけど

音色/SixTONES

夢より、結果より、
まずは6人で一緒に居ることを楽しむこと。

これが10年かけてできたSixTONESの信念。

こだわり続けるユニゾン

今や男女問わず、多くのアイドルがユニゾンをしない。

THE FIRST TAKEで再生回数が多い順にアイドルの歌唱をいくつか見てもらえばわかるが、
どのグループのどのメンバーも感動するほど歌が上手いが、
そのほとんどはソロ歌唱。

視覚的に楽しいダンスパフォーマンスが流行る代わりに、
グループだからこその声の重なりをじっくり聞いたり、
目を瞑って浸れる機会は少なくなっていった。


SixTONESは、それでも流行りにブレない。

ユニゾンを絶対に手放さないし、
「音色」はむしろそれを強化した。

MVでも終盤のアカペラパートは
その重なる声を存分楽しんでもらうかのように
シンプルな空間演出がされている。

この6人と、この声さえあればいい。

そんな気持ちにさせられる楽曲だ。


◼︎ユニゾン曲|SixTONES - Everlasting / THE FIRST TAKE

たどりついた10周年

近すぎず遠すぎず、
同じ方向を向いているようで自由に生きていて、
互いの笑顔が互いに微笑ましくて。

ずっと手を繋いでるわけじゃないけれど、
常に背中に存在は感じているような。

そんなSixTONESの絶妙な距離感をうまく表現しているMVだった。



MV冒頭、京本が一人立ち止まることに、なんだか妙な納得感がある。

京本はSixTONES結成前、グループで活動していくことに悩んでいた人物。
ソロでの活動も視野に入れ、その方向で決心もしていた。

(ジェシーと髙地にもう一度6人でやろうと誘われた時)
ひとりでやっていくって決心したはずなのに、
「うん、やろう」って言葉が自然と出てきたんです。(京本大我)

Myojo 2021年5月号

今では
「SixTONESはこの6人じゃないとダメなんです」とインタビューに答え、
「ジェシーの隣で一生歌っていたい」とSNSでつぶやく。

一人で生きられないわけでもないのに
この道選んでる





結成10年。

たまたまドラマで集められただけの6人。
一度はバラバラになった6人。
もう二度と、一緒にならなかったかもしれない6人。

10年前、こんなにもこの曲が似合う6人になっているなんて、
誰が想像しただろう。


出会えただけで 特別な毎日
あぁこうして僕らは今歌っている


彼らの覚悟が、彼らの意思が、彼らの信念が、
6人をここまで連れてきた。


結成10年、心から、おめでとうございます。


後日SixTONES LIVE TOUR「VVS」レビュー記事を更新予定です。

最後までご覧いただきありがとうございました。
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