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2024/04/13 息子の取説を作る

おはようございます。
イラストがかわいかったのでお借りしてます。

中一になった息子は、所謂グレーゾーン児です。

診断名がついているわけではないので、親側の考え方も影響するのでしょうが、わたし個人としては

  • 2歳頃まで言葉が出ず、発達がゆっくりだった

  • 3歳近くまで宇宙語をしゃべっていたと思ったら、急に日本語を話し出した(喃語時代がなかった)

  • 乳幼児検診でひっかかり、発達支援機関の先生と面談した

  • その時に、発達の遅れを指摘されて「訓練に来てみたら?」と言われた

  • 息子に対してなんとなく違和感を持っていたので、素直に手続き

  • 数ヶ月の待機期間を経て、リハビリ(OT)に月2回通うことに

  • 平行して、児童発達支援センターへの通所(保育園のようなところでした)

  • 6歳になったことをきっかけに、コンサータ服用開始

…という幼少期の出来事があって「ああ、この子は発達障害なのか」と認識しました。
受け入れるまでに時間がかかったし、自分を責める時間もあったし、事実として受け止めるのにも時間が必要でした。

時間薬という言い方があるけど、時間しか解決しないことでもあったと思います。
この辺のことは、今後チャンスがあれば詳しく。

知能検査 WISC-IV

引越と同時の進学だったので、息子の周りには「あいつはああいうやつ」と認識してくれるいつもの友達もいないし、学校の先生もはじめましての人ばかり。

なので、6年生の時に受けた知能検査の結果のコピーを担任の先生に渡すことにしました。
息子が受けたのは、WISC IV(ウィスク・フォー)という検査。
いわゆるIQが測れるようで、息子の数値はこんな感じ。


【思考力分野】
知識力:言語理解指標(VCI) 117
見る力:知覚推理指標(PRI) 132

【順応力分野】
聞く力:ワーキングメモリー指標(WMI) 112
素早い作業力:処理速度指標(PSI) 88


この数値、何をどう見れば良いかというと高さ低さではなくてデコボコっぷりだと思ってる。
(臨床心理士の先生にも同じような説明を受けた)

WISCを受けるのはこれで3度目くらいなのですが、このデコボコ加減はずっと変化がなく、わたしの感じ方で言えば

「目からのインプットは上手だけど、アウトプットが下手」

ということ。
視覚優位と言われ続けていたけど、テストでも証明されたということで。
定型発達だとこの数値のデコボコがなめらかなんだろうなと想像してます。(他の子の結果を見たことがないので)

学校的なシチュエーションだと、ノートを工夫して取るとかが多分下手ですね。頭の中の知識量はあるのに、それを良い感じに出すのに苦労してそうです。

良い素材が集まっているのに、料理が下手みたいな感じかな。
あるいは、ガラケーに無理矢理スマホの中身が詰め込まれてる感じかな。
とにかく「もっとうまくできる方法あるのに…!」とわたしが歯噛みすること多数。見ている側の(母)親に忍耐が求められてます。

『ノートのまとめ方がうまい』とかは小学校でも明らかに評価の対象だったので、息子はその分野では評価されないだろうな。
その分野が息子の戦場ではない、とも言える。(本人の認識はまた違うかも)

情報共有をしよう

勉強そのものが苦手ではないけれど、学習意欲とか姿勢とかを受け取ってもらいにくいように感じているので、担任の先生には知能検査の結果を渡すついでに、息子の特性をまとめた手紙を同封しました。

子が心配な親御さんはある程度共感してくれるかなと思うのですが、思いが溢れて長くなったので何度か添削して短くした…したけど長くなってしまった。(A4用紙2枚)

子の事を思い出しながら書いていると、小さい頃に仲間はずれにされてたこととか、近所の子のトラブルとかも一緒に思い出すもので下手すると泣けてくるから注意。

子の事で心配事がある時は、文章に書いてまとめるようにしてます。
あとは、対処法を添えて書く。
先生に任せる部分は明確にしておくことも。

今回先生宛に書いた手紙を例に出すと、

  1. 回りくどい表現は伝わりにくいので、ストレートに伝えてください。理由の説明があれば、ハッキリ伝えてもそれが原因で傷つくことはないです。

  2. おしゃべりが止まらない事が多いと思いますので、「今は話を聞く時間だからストップ」のように話を止めてもらっても大丈夫です。

  3. 学校内・学級内で対処できるトラブルについては、先生の判断におまかせします。目に余る事がありましたら、遠慮無くお知らせください。

という感じでしょうか。実際はもっとたくさん書いた。

ほぼ小学校の延長なんですが、中学は先輩後輩の関係性とかもあるから。
あと、大人になる準備というか過渡期というか思春期なので、人間関係も複雑になるだろうからなーとか考えはじめると不安が尽きなくて困る。

気をつけること

その後、先生と電話で話す機会があり手紙の補足をしました。

先生は「ハッキリ伝える事でこの子が傷ついてしまうのでは?」ということを気にされていた風だったので、そこは大丈夫ですと言い添えることができてよかった。

心配している反面、息子の人生は息子がこなしていくしかないとも思っているので、今後は手を出しすぎないことも気をつけないといけないなと感じています。

しばらく前にとある人(福祉系のお仕事をされている人)と話した時に、「一気に完全に手を引くのではなく、息子さんと相談しながらでいいんじゃない?」という言葉をもらったのを思い出します。

わたしはなんかこう、物事に区切りをつけないといけないんじゃないか、白黒はっきりさせないとダメなんじゃないかと思いがちなので、
「中学生になったんだから、後は自力でね!」
みたいな気持ちがあったけど、そうじゃなくてもいいのか~と気持ちが軽くなった言葉だったかもしれない。

わたしの思考回路は極端なので、ブレーキになってくれたなと思う。

前向きに諦める

息子の特性を知りながら「本当はできるんじゃないか」「もっといけるんじゃないか」とモヤモヤ育児してたのですが、モヤってる部分の何割かはこの数年で解消できました。
もちろん、残ってる部分もたっぷりある。

人によって様々とは思うのですが、わたしの場合はそれは数秘術でした。
健康食品のCMみたいに数秘術って書くと途端に怪しくなってくるけど、もうしょうがない。

占いかよ!って思う気持ちもわかる。
わかるんですが、数秘は知能検査のように息子に対する「何故?どうして?」を説明してくれたんですよね。

医学的な根拠とかはないけど、数秘が教えてくれた息子が持っている数字の特性を総合的に判断してとても納得できたので。
これはもう、事実としてそうとしか言えない。
あと、これはわたしの場合です。誰にでも当てはまるかはわかりません。
息子の事は置いといても、数秘術は気に入ったので勉強は続けてて、今4年目です。

もちろん、数秘術でグレーゾーン的な部分が全て説明できるわけではないのですが「この数字だったら、この行動は納得できる」ってとこが多かったのがきっかけとなりました。

ああ、この子はこの状態でいいんだなと感じられたというか。

わたしの数字で息子を見るともちろんイラッとすることも多数あるのですが、理由のわからないいらつきはすごく減った。

わたしのここの部分が、息子のあの部分を見てイラついてるんだなと、言葉で自分自身に説明できるようになったので、数秘の勉強はわたしの精神安定にとてもに役に立ってる。

息子含め家族のことも、自分自身のことも程よく諦めがついたのがいい。
「この数字だから、この方面に無理は利かないな」ということがわかっているかどうかはすごく大事で、昔より子らに無理強いすることは減ってると思います。

多分、きっと。

数秘術で見る息子

息子の場合は、継続的に同じ事を繰り返すことができないとか、興味が無いことはガン無視とか、衝動的に動いちゃうとかがあって。

一方で天真爛漫で裏表がなく、嘘をついてもすぐばれちゃうかわいさがあり、人前に出ることを厭うこともなく、人に優しい。

わたしがなかでもすごいと思っているのは、例え嫌がらせをしてきたような相手に対しても「でも、あいつにはこういう良いところがある」と言えるところ。

これってすごい能力だと思うし、息子を尊敬できる部分のひとつです。
基本的に人が好きで、性善説で生きてる人。

わちゃわちゃっとしている部分については、前は「落ち着けばなんとかなる」「我慢すればできる」とかいう理由で押さえつけてたんですが、数秘を知ってからは「そりゃ無理だ」って考えるようになった。

生まれ持った数字は基本変わらないので、我慢するとかさせるとか無理に捻じ曲げるとかしなくていいんだという学びがあった。

数秘術の数字は『持って生まれた道具』だと今は感じていて、1つの道具で何でもやれるようになることを目指すのではなく、うまい使い方を学習するのがいいんだと思うようになりました。

持ってる道具が(工具の)ドライバーだったら、誰もそれでご飯を食べろとは言わないはずなのに、今の社会では
「頑張ったらドライバーでご飯食べれるはずだよ!」
って言ってしまう事が多い感じある。

人は適切な道具で美味しくご飯が食べたいのであって、不適切な道具で無理に食べたくはないんだよ。

だったら食べない、とか、お箸を持っている人に食べさせてもらうとか、色んな選択肢あるのに。

ただこういう思考も、数秘術を知ったことで得た副産物なので、知らなかったら今でも根性論で息子をやり込めていただろうなとか思う。
(わたしの基本的な思考回路は昭和の頑固親父的で危険なのです)

勉強している数秘術は、無理してやらなくていいこととかハッキリとわかりやすくて助かります。

デコボコはデコボコのまま

小学校入学前、普通級に行くか支援急に行くかの判定をお願いしました。(支援級判定と呼ばれていました)

知能テストの結果を元に、教育委員会の担当の方と面談して、結果としては普通級となった息子。
面談してくださった方は、

「通常、これだけばらつきがあると支援級をおすすめする事が多いのですが、普段の生活を見せてもらって普通級でやれるんじゃないかと思いました」

と話してくれました。
そして、周りの支援を受けながら、できるだけ今後はこのデコボコがなめらかになるようになるといいですね、とも。

当時はなるほどな、と思いそれが正解だと感じました。
でも今は、デコボコはそのままで良いかなと思ってる。

チグハグな状態をあえて真っ平らにしなくても、飛び出た部分で人を助けられるかもしれないし、へっこんだ部分は逆に助けてもらえばいいんじゃないかなと思ってる。

これからの時代は全てが80点みたいな優等生ばかりになる必要はなくて、得意と不得意を持ち寄って解決していけばいいんじゃないかな。

なので今時点で、息子に中学校で学んでほしい一番のことは何でもひとりで解決できなくていいってことかな。

個人の問題解決力よりも、人にどうやって相談したら理解してもらえるかの方説明する力が伸びてくれたら良いなと思います。
芸は身を助くじゃないけど、自分も楽になるだろうから。

まあこれもアウトプットなので練習が必要ですね。
応援しているよ、息子。

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