うつ病のわたしとHSPの夫

うつ病が再発した。完っっ全に油断していた。

もう2度と、ドン底には堕ちないとたかを括っていた。根拠もないのに。


それはある日突然のことだった。

朝起きると、身体が動かない。
鉛のように重い身体を、なんとか動かして夫を見送る。

「無理しなくていいからね」

その言葉はどこまで本気でわたしに投げかけてくれていたのだろう。

その心地よさにカラダを預け、そのまま数日間何もしない日が続いた。

いや、何もできない日が続いた。

このままではいけない。

そう思えば思うほどに、
脚が絡まって、
思考が停止して、
カラダが硬直して、
涙が溢れて、
ジブンが失われていく。


そんな感覚と葛藤しているわたしに夫は言った。

「これからどうするつもりなの」と。

夫は夫で、わたしを支えようとしていてくれて、心配をしてくれて、現状を把握してくれようとしてくれているのだ。

ただ、そのときは、
「なにも考えられない」と、
自分を優先することでしか、自分を守れなかった。
そうしたことで生まれる溝。

このままではよくないと、
思えば思うほどに、
焦る気持ち、追い詰められる脳内、まともな精神状態には戻れない。


この世に私の味方は誰もいないという感覚に陥る。

このまま消えて無くなりたい。

はじめからいなかった存在になりたい。

結局この答えにしか辿り着かないんだ。
わたしの人生



塞ぎこむわたしに、夫はめげずに向き合ってくれた。

「ぜったいに味方だよ」と根気強く伝え、
わたしになにかを問うことを控えた。

これまでの夫であれば、今わたしはどんな状況で、なにに悩んでいて、どうすればそれを解消できるのか、必ず聞いてきたし、答えが出ないままにすることがなかったのに。

そんな夫の明らかな変化を目の当たりにして、
「わたしに対応しようとしてくれているんだな」
ということが心の底から伝わった。

人の行動で心を動かされることって、生きていてもなかなかない経験だと思う。

ましてやわたしは、抽象的な「行動」ではなく、具体的な「証拠」で物事を判断する傾向にあるので、明確な「行動」を示してもらったことに甚く感動した。


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