20代アートコンペ地獄

20代の頃はバイトしてお金を稼いでは全部制作と展示、アートイベントにつぎ込見まくる、みたいな日々でした。

今までコンペ、みたいなのには数回しか応募したことがなかった。あの、作品送って入選か選外かの通知がきて終わり、のコンペのシステムに魅力を感じなかったからで、当時からコンペに出すといえばブース出展型のコンペでした。大阪ではアートストリームってのが10数年続いているコンペで、東京では村上隆が主催していたGEISAIってアートイベントに計5回出展しました。我ながらそんなに出してたっけ??って感じですね。出展費用は1ブース5万前後で東京に行く費用、作品郵送の費用も合わせると何十万使ってんだよって思います。それでもそうして何度も出展した理由としては横の繋がりができることであったり、コンペなので審査員が審査をするわけだけど入賞しなくてもそのイベントには多くのギャラリー経営者がきているので様々な人とつながることができました。2014年開催を最後に一応終了?ってことになっているみたい。

もう10年も前のことなのであんまり記憶がありませんがここで出会った作家といまでも仲の良い人は沢山いるし、多くは僕の目から見れば成功している人が多いです。

しかし今でも思い出すのだけれどあの時のGEISAIの熱気にはとてつもないエネルギーがあったなぁと今でも思います。だって、皆んな高いお金払って全国各地から集まって、利益なんか出そうとしている作家はほぼおらず、GEISAIを足がかりに絶対売れてやるぞコルァ!!って熱量がひしひしを伝わってきました。勿論僕もそれくらいの熱量を持ち、十数万かけて挑んだものの、審査員に素通りされた時の悔しさったらないですね。5回出して最後に出展した2012年開催のGEISAIで審査員の富野由悠季さんに「ちょっと古いけどいいもん持ってるよ、頑張って」って言われ、写真家の鈴木心さんにコンセプトを説明するも完全論破され、ボコボコにされた挙句「でもまぁ作品いいから頑張ってよ」って言われたのは良き思い出。あーこんだけ出してやっとここかって思ったのはよく覚えています。

大阪の方のアートストリームがきっかけになりYOD galleryで取り扱ってもらうようになってからそうしたイベントには出なくなりましたが、アートストリームにしても僕確か10回くらい出てるんですよね。多分まだ最多出展じゃないかしら。10回出して2回だけ賞貰えたので続けりゃ勝ちってまさにこのことですよ。一回出して賞貰えず悔しい思いしている皆さん、そんなもんですよ、諦めずに頑張りましょう。


そんな僕が今では審査する側になってしまいました。最初はそりゃぁ、僕自身も作家であり、まだまだ未熟なのに審査なんてしていいのかよ!って思っていたけれどね。アトリエ三月としての仕事だと思って割り切りました。昔は審査員にムカつくこともあったけど、審査する側は審査する側でこんなに大変だとは思わなかった。出すほうが真剣だものね、こっちも真剣です。上沼恵美子じゃねーけど。

昨年に引き続き、アートストリームの審査とアンノウンアジアのレビューをさせていただきます。毎年楽しみにしています。


そして実は7年ぶりにそうしたブース出展型のコンペに出展!

初心に戻ろうってなテーマですね。大阪では審査しちゃう側になったので東京へ。SICFというアートイベント&コンペです。出すのは初めてだし見に行ったこともない。もうちょっと定期的に東京や他の土地に出向いて広げていけたらなーと思っています。

いや、なんか自分で書いておきながら面白いですね。面白いでしょ?笑

最近ちょっと勉強したいことがあって制作ストップしてますがそろそろやらなきゃなー

大阪で絵画制作や美術活動をしつつ、ARTspace&BARアトリエ三月を運営しています。サポート頂いた分は活動費やスペース運営費として使用させて頂きます。全ての人がより良く生きていける為に 美術や表現活動を発信し続けます。