為替データ(USD/JPY)を取得しデータをUnityで表示
Unityでリアルタイムの為替データ(USD/JPY)を取得し、それを立体的に表示するためのプロジェクトは、複数のステップに分けて行うことができます。これには、データの取得、データの処理、および3D表示のためのUnityの設定が含まれます。以下は、そのプロセスを段階的に説明したものです。
ステップ 1: データの取得
為替データをリアルタイムで取得するには、外部のAPIを利用するのが一般的です。例えば、Alpha Vantage, OANDA, Forex API などがあります。
APIキーの取得: 使用するAPIサービスに登録し、APIキーを取得します。
APIリクエストの設定: 必要な為替データを取得するためのAPIリクエストを設定します。UnityでAPIを呼び出すためには、UnityWebRequestクラスを使用します。
ステップ 2: Unityでのデータ取得
Unity内で為替データを取得するためのスクリプト例を以下に示します。
using System.Collections;
using UnityEngine;
using UnityEngine.Networking;
public class ForexDataFetcher : MonoBehaviour
{
string apiKey = "your_api_key_here";
string apiUrl = "https://www.alphavantage.co/query?function=CURRENCY_EXCHANGE_RATE&from_currency=USD&to_currency=JPY&apikey=" + apiKey;
void Start()
{
StartCoroutine(GetForexData());
}
IEnumerator GetForexData()
{
UnityWebRequest request = UnityWebRequest.Get(apiUrl);
yield return request.SendWebRequest();
if (request.isNetworkError || request.isHttpError)
{
Debug.LogError(request.error);
}
else
{
Debug.Log(request.downloadHandler.text);
// ここで取得したデータをパースして利用します
}
}
}
ステップ 3: データのパースと使用
APIから取得したデータ(通常はJSON形式)を解析し、必要な為替情報を抽出します。その後、このデータをUnity内で立体的に表示するために使用します。
ステップ 4: 3Dビジュアライゼーション
為替データを3Dオブジェクトとして視覚化するには、Unityの3Dグラフィックス機能を使用します。例えば、為替レートの変動を棒グラフで示すことが考えられます。
3Dオブジェクトの生成: データポイントごとに3Dオブジェクト(例:Cube)を生成し、その高さを為替レートに基づいて調整します。
ビジュアライゼーションの更新: APIから新しいデータを取得するたびに、3Dビジュアライゼーションを更新します。
public void UpdateForexVisualization(float exchangeRate)
{
GameObject cube = GameObject.CreatePrimitive(PrimitiveType.Cube);
cube.transform.position = new Vector3(0, 0, 0);
cube.transform.localScale = new Vector3(1, exchangeRate, 1);
}
注意点
APIリクエストにはレート制限があるため、更新頻度に注意してください。
為替データのリアルタイム取得はインターネット接続を必要とします。
APIの利用には料金が発生する場合がありますので、各APIの利用規約を確認してください。
UnityでJSON形式のデータをパースするには、主にJsonUtilityクラスを使用します。このクラスはUnityに組み込まれており、簡単にJSONデータをC#オブジェクトに変換できます。為替データのパースを例に説明します。
データのパース
ステップ 1: JSONデータに対応するクラスを定義
まず、APIから受け取るJSONデータの構造に基づいて、C#クラスを定義します。例えば、Alpha Vantageからの為替レートデータの一部が以下のようなJSON形式であるとします:
{
"Realtime Currency Exchange Rate": {
"1. From_Currency Code": "USD",
"2. To_Currency Code": "JPY",
"5. Exchange Rate": "105.3500",
"6. Last Refreshed": "2021-09-01 12:45:02",
"7. Time Zone": "UTC"
}
}
このデータに基づいて、以下のようなC#クラスを作成します。
[System.Serializable]
public class CurrencyExchangeData
{
public CurrencyExchangeRate Rate;
}
[System.Serializable]
public class CurrencyExchangeRate
{
public string From_Currency_Code;
public string To_Currency_Code;
public string Exchange_Rate;
public string Last_Refreshed;
public string Time_Zone;
}
ステップ 2: JSONデータのパース
次に、UnityWebRequestを使ってデータを取得し、JsonUtilityを使用してJSONをC#オブジェクトに変換します。
using UnityEngine;
using UnityEngine.Networking;
public class ForexDataFetcher : MonoBehaviour
{
string apiKey = "your_api_key_here";
string apiUrl = "https://www.alphavantage.co/query?function=CURRENCY_EXCHANGE_RATE&from_currency=USD&to_currency=JPY&apikey=" + apiKey;
void Start()
{
StartCoroutine(GetForexData());
}
IEnumerator GetForexData()
{
UnityWebRequest request = UnityWebRequest.Get(apiUrl);
yield return request.SendWebRequest();
if (request.isNetworkError || request.isHttpError)
{
Debug.LogError(request.error);
}
else
{
CurrencyExchangeData data = JsonUtility.FromJson<CurrencyExchangeData>(request.downloadHandler.text);
Debug.Log("Exchange Rate: " + data.Rate.Exchange_Rate);
}
}
}
このスクリプトは、為替レートデータを取得してコンソールに表示します。JsonUtility.FromJson<T>() メソッドは、JSON文字列を指定された型のC#オブジェクトにデシリアライズします。
注意点
JSONのキー名とC#クラスのプロパティ名が一致している必要がありますが、C#の命名規則に合わせてプロパティ名を変更する場合は、[SerializeField] 属性と一緒にJSONのキー名を明示することができます。
JsonUtilityはUnityで非常に使いやすいですが、複雑なJSON構造や継承、ジェネリックなどのサポートが限られています。より複雑なJSONデータのパースが必要な場合は、Newtonsoft.Jsonなどの外部ライブラリを利用することを検討してください。
この方法で、APIから取得したJSON形式の為替データを効率的にC#オブジェクトに変換し、Unityプロジェクト内で使用することができます。
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