就活、なんとかなるよ

今年の上半期は、ずっと就活をしていた。

そして11月、その記憶がほぼない。あれは一体なんだったのだろう。


1学年下、2020卒の就活はいつの間にか激しくなっている。19卒よりも川の流れが速くて大変そうだ。多摩川泳ぐのは大変だったけど、ナイル川を泳いでいる後輩たちを見て目を丸くしている状態だ。

そんな彼らに就活の話を振られても、何も言える訳が無い。多摩川からゼエゼエ必死に生き延びた奴が、ナイル川横断のアドバイスなんてできない。ナイル川見たことないし。


私は就活を結構がんばった。でも、内定は1社しかもらえなかった。

行きたい企業だったので、浮き輪を掴んでざばっと上陸した。6月の中旬だ。なんだか複雑だった。

多摩川を泳いでいる時、私たち就活生に重要なのは「なるべく多くの浮き輪を手に入れて、一番いいやつを手にすること」アンド「早く陸地に上がること」だった。私は浮き輪1つだけだったし、上陸もそこまで早くなかった。遅いと言ったら怒られるけども泳いでる人数が明らかに減り始めて焦り始めたタイミングだった。

浮き輪の数も上陸のタイミングも、陸地での生活が始まってしまえば何にも関係ない。浮き輪400個を手にしても河川敷に定住する人よりも、ギリギリに上陸してもニコタマのタワマンに駆け込んでく人の方が「成功」のタグをつけてもらえる世界だ。

だから私はたった1つの浮き輪を握りしめて、陸地の発想に頭を慣らそうとしてきた。それが夏休みだった。


ナイル川、どうやって泳げばいいですか。


後輩から就活の話を振られると、多摩川を泳いでいた脳に戻ってしまう。

ああ、私は失敗したのだと思い出す。

これからナイル川を泳ぐ人に、多摩川が苦しかった経験なんて話しにくい。

陸に上がってしまえばこっちのもんだと自分を鼓舞して絞り出す一言が、

「大丈夫、何とかなるよ」

である。


そういえば1年前、18卒の先輩たちに浴びせられたのがこの一言だった。

陸に上がってしまえば何とかなることなんてこっちはわかっていて、だからその泳ぎ方を聞いてるんでしょーが。と荒んだ心が更に荒ぶったものである。


ごめんよ就活生、

君は去年と今年の川の違いがわかっていないし、

私は今年の川を到底わかりそうにないし、

お互い陸地にはそんなに詳しくないし、

でもまあ必死に泳げばなんとかなるさ


だから「なんとかなるさ」を許してほしい


要するに、みんな就活の反動で夏休み遊びまくったらあっという間に退化してしまうんだよ大学生


3

ぎしちゃん

ジコブンセキ

お風呂でやっていたアナザースカイごっこの延長戦
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