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笑ったら楽しくなれる ♯文献紹介1

専門分野ではないものの、たまたま見つけておもしろい!と思った論文の紹介をしていきます!
ガチの専門分野を紹介しないのは、甘えというか恐怖心というか。
そのうち慣れてきたらするかもです。
専門の方が見たら何をいまさら当然のことを・・・と思われるかもしれませんが、素人目に面白いなと思ったら論文の紹介ということでご容赦ください。

1.笑顔が先か面白さが先か

https://psycnet.apa.org/record/1988-25514-001

たまたま見ていた論文の引用文献に記載されていました。
よく調べてみると有名な論文らしいです。
感情が先なのか、表情が先なのかは以前からずっとたくさんの人に研究されてきたテーマとのこと。

2.私がこの研究に興味を持つ理由

2-1.違うことをしたくない


私は、自分自身と異なることをしたくないという欲を持っています。
だから、例えば何も知らずに笑顔を作った状況で、別のことを面白いとか楽しいと評価するということを避けたいのです。
こういう効果があると知っておくと、今笑顔を作ってるから面白いとおもっているだけかもと理解することが出来ます。

2-2.効果を利用したい

もし笑顔を作ることで楽しくなるのならば、もうちょっと楽しい気持ちになりたいなという風に思った時に利用できます。
笑顔を作ることは、そこまで大変な作業ではないように思えるからです。
もしこれが本当にそうならば、うまく利用して気持ちの浮き沈みを減らしたいなと思います。
それではこの先から、研究の内容です。

3.内容

表情が先か、感情が先か?
初めに何らかの刺激(面白い出来事など)はあるものの、(1)笑うからおもしろいのか、(2)面白いから笑うのかは、ずっと議論されていました。
この論文では、実験参加者94名を次の3群に分けました。
①歯でペンをはさんで持つ群(笑顔を作る群:歯条件)
②唇をすぼめてペンを挟んで持つ群(笑顔に関する筋肉(口輪筋)が抑制される群:唇条件)
③手(利き手じゃない方)でペンを持つ群(対照群:手条件)

実験は精神的な協調作業に関するものですと虚偽の説明を行ったうえで、いくつか作業をし、最後に中程度に面白いと予めわかっている4つの漫画を参加者に読んでもらい、それぞれに対して面白さを評価してもらいました。

結果、同じ漫画を評価させたにも関わらず、面白さは歯条件>手条件>唇条件の順に高く評価されていました。
つまり、笑顔を作りながら漫画を評価した群が最も漫画を面白いと評価しており、表情筋が抑制された群は最も面白さを少なく評価していました。

ということは・・・今回の結果では
表情によって面白さが変わったということになります。
へ~!なるほどね!

4.その後の研究

こんな人の本質に迫りそうな面白い研究があるんだな~と楽しく読みました。そして、この研究を引用している論文をグーグルスカラーで探して読んでいたら、のちの追試等が行われ、ほとんどこの研究結果が支持されなかったそうです。
下の例えばのメタ分析では表情フィードバックの効果は全体的に有意ではあるものの小さいことが分かったとあります。

https://psycnet.apa.org/record/2019-19412-001

あとは出版バイアスがあった(有意な結果が合ったもののみ出版(発表)されているというバイアス)とも読めるような。

ちょっとメタ分析の読み取りが雑で申し訳ないですが、「全体的に有意ではあるものの効果は小さい」というのは現実に当てはめても確かにそのくらいだろうなと思えます。
ちょっと落ち込んだ時は口角をあげてみるといいかもしれません。


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