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「いい匂い」の幸せ。

連休なので引きこもろうと思ったのですが、ちょっと買いたい物があったし、子どもたちも退屈していたので、家族でショッピングモールへ出かけました。台風が接近しているとニュースでは言われているものの、まだその気配は少ない。というわけでドライブしつつ、車で1時間弱、少し離れたショッピングモールへ。おしゃれそうに言ってますが、ショッピングモール=イオンです。


強めの風が心地よかったので車で移動中、窓を開けていました。すると通る街並みにごとに、匂いがあることに気づきました。なんども通ったことがある道だけど、今日は風が強かったから余計にそう感じたのかも。
工場が立ち並ぶ街並みは、焦げたような匂い。
飲食店が立ち並ぶ通りは、油っぽい匂い。
畑が多いのどかな通りは、たい肥の匂い。
川の近くは、水の匂い。(雨の匂いに似ている。)

どの匂いもそこに住んでいたらそれが当たり前なんだけど、私たちが今住む街の匂いとはどれも違うんです。もちろんそれが良い悪いとかいう問題ではないんですよ。
私たちの家はちょっと山なので、澄んだ空気、草木の匂いがします。と良さげに言っていますが要するに田舎です。
ついでに音も添えておくと、今の時期はどこからともなく鈴虫の鳴き声がしますね。これはぶっちゃけちょっとうるさいので、勘弁してほしい。


この家に住む前、長男が1歳半までは、同じ大阪でももっと街中で騒がしい場所に住んでいました。1階に大きなスーパーがあり、その上のマンションだったから、便利であることは間違いなかった。雨の日も濡れることなく買い物できるし、タイムセールも余裕で間に合いました。

子どもが小さいうちは本当に助かりました。スーパーの隣には美味しいお惣菜屋さんもあったから、ご飯作りたくない時の救世主だったしね。

ただ、この場所はとにかくうるさかった。
スーパーだから搬入のトラックが早朝から入ります。日中は人の出入りが多いのでよく言えば賑やか、悪く言えばうるさい。そして夜の22時まで空いているスーパーだったので、夜間は学生がたむろするのですよ。これが最強にうるさい。たまに通報したろか!って思うほどのレベルだった。

匂いという観点で言えば、何か特定の嫌な臭いとか、そういうことはなかった。でもたくさんのお店やら人やらの、色んなものが入り混じった、あんまりいい匂いではなかったなぁと。


結局何が言いたいのかというと、私が今住む街のこの山の匂い、澄んだ空気の匂いが好きです。
「いい匂いだって感じる場所で、生活できて幸せだよね。」と夫に話かけました。私のこんな感じのメルヘントークは、通常夫は聞き流しますし、スルーされることに私ももう慣れています。でも今回は珍しく「わかるわ」と一言リアクションがありました。よしっ。

住む場所の立地条件や景観はもちろんのこと、匂いも愛せると住んでいるだけで幸せな気分になれるものだなぁ。と、今日も感動アンテナが過剰に発動した話でした。

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浜田 綾(コトバノ):ライター
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