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笑顔でさよなら。

朝から強烈な雨と風。
私の場合家から一歩も出なくても仕事はできます。雨だから、嵐だからって仕事を休む理由にはならないんですが、なんとなく今日はほぼおやすみの1日でした。


衣替え

寒くなってきたし、衣替えをそろそろしないとなと思っていたのに、なかなかできず。ようやく今日完了しました。
私と夫の分は楽です。単純に入れ替えて着ないなって服は捨てればいいので。

厄介なのが子どもたちの衣替えです。
うちの場合男兄弟なので、服は着回せるので楽なのですよ。ただ上と下が4歳離れているので、即座にお下がりできないんです。

具体的に言えば、長男がこの夏着た130の服は、来年も着れそうなので来年の長男の夏用にストック。でも120はもう着れない。これを即座に次男に回せたらいいのですが、大きいので無理なんです。

次男は今年の夏は90、100が中心だったので、90はお下がりへ。100は来年の夏用にストック。つまり110、120はしばらく着れないので、1年くらい誰も着ない状態で間が開くのです。

その辺を仕分けながらの衣替えはやや面倒なんです。
さらにある時期までは、これに加えて下の子の着なくなった服もストックしていました。次の子が欲しいのかそうでないのか、自分の気持ちがはっきりしなかったから。なので衣替えはめちゃくちゃ複雑でストレスフルな作業でした。

去年だったかな、自分の気持ちがはっきりした時、マタニティ関係の服を全て処分しました。もう子どもは産まないと決めたので。
と同時に赤ちゃんの時の服もお譲りするか処分したはずだったけど、処分漏れがありました。


抱っこ紐の思い出

それが抱っこ紐。
これは洋服以上に思い入れが強い。

最初に買ったのは右側のベビービョルンの抱っこ紐。これはめちゃくちゃ脱着が簡単で、軽くて低月齢の赤ちゃんには最適でした。


上の子が生まれた時、徒歩数分の母の家に名目上は里帰りしていました。ただ母も普通にフルタイムで仕事していたので、そこまで一緒にいてもらえるわけでもない。夫も超ブラックな整骨院に勤めていたので、朝は6時に家を出ていたし、帰りは日付を超える。今で言う完全なワンオペ育児でした。
私は私で、望んで子どもを作ったくせに、何も予備知識のないまま母親になったのでうまくいかないことだらけ。

まず母乳育児がうまくいかない。
無理ならミルクももっと足せばよかったのだけど、変に完璧主義で意固地になっていました。
「完母(完全母乳、100%母乳で育てること)じゃないといけないんだ」と思い込み、自分を追い込んでいました。

自分を追い込むのは勝手だけれど、困るのは長男です。ずーっと泣いていた。今考えたら当たり前なんです。単純にお腹が空いていたんだと思う。
私のつまらん意地のためにお腹をすかせて、泣かせるだなんて今思えば情けない話です。

長男がずーっと泣き止まないから、私も息がつまってしんどい。
生後1〜2ヶ月はそんな感じでした。
気分を変えようと、近所のスーパーに初めて外出したのが生後1ヶ月くらいのころ。
最初はベビーカーしか持ってなかった。
私も長男もお互い初めてで慣れていないので、ベビーカーを広げて乗せるところから、ぎこちない。長男を乗せた後も、なぜだか押し心地が変。
後になって知ったのですが、私車輪のロックをかけたままベビーカーを押していたようです。アホです。
やっとの思いでついたスーパだけど、慣れないし乗り心地は悪いしで長男はぎゃあぎゃあ泣く。落ち着いて買い物どころではない。

急ぎ足で買い物した帰り道。
長男の泣き声がさらにひどくなり、道ゆく人にも「大丈夫?」って声をかけられる。
今だったら「ずーっと泣くんです、どうしちゃったんでしょうね。」って言えそうだけど、当時の私は人に弱みを見せることができなかった。
全然大丈夫じゃないのに「大丈夫です!」とだけ言って、足早に通りすぎました。

完璧な母じゃないと。
そんな風に無意識に思っていたんでしょう。
人に心配される自分は恥ずかしい、きちんと子どもを育てられていない私は恥ずかしいって。

いつまでも泣き止まない長男にたままりかねて、ベビーカーをたたむ決断。
たたんだベビーカーと買い物袋を片手に持ち、もう片手で長男を抱き上げて母の家まで帰りました。
徒歩5分くらいの距離、長男もこの時はまだ生後1ヶ月だったから軽かったはず。でも果てしなく長い道のりで、長男と買い物の荷物とベビーカーがずっしり重たく感じた。

そういうわけで、最初のお出かけは大失敗でした。


同じことは繰り返すまい。
だけどこのまま毎日ずーっとなく長男と家に二人でい続けることは、息がつまる。私どうにかなってしまいそう、という自覚はあったので、当時ググって抱っこ紐の存在を知りました。
抱っこ紐=胸の前でばってんになる古臭いもの、というイメージだったんですが、時代は進化していたんですよね。今の抱っこ紐ってもっとおしゃれだし機能的ですもの。

前置きがながくなったけど、かくして我が家にやってきたのがベビービョルンの抱っこ紐です。


抱っこ紐を買ってすぐのころの私と長男。
今日写真を整理して発見。
育児疲れししぎ!やつれている!


たぶん同じ日公園にて。
抱っこ紐のおかげで、どこへでも行けるようになったけど、まだまだしんどかったのでしょうね。目が死んでます。

今なら「私疲れすぎ、ウケる。」で済む話。
実際今日この写真を見て、家族全員で大爆笑しました。だけど、当時はやっぱり大変だったわけです。


この抱っこ紐のおかげで、私は何処へでもおでかけできるようになった。
前抱っこなので、動きは制限されるけど洗濯物をたたんだり、掃除機かけるくらいの家事なら抱っこしながらできる。なによりこの抱っこ紐に入るとあれだけずーっと泣いていた長男が泣かなくなった。時にはスヤスヤ眠るようにもなった。

これで心の余裕ができたのでしょう。
母乳育児をちゃんと頑張りたいという気持ちになって、地域の母乳ケアをしている先生に指導をうけて母乳育児も軌道に乗った。同時に近所でママ友もできて気持ちが楽になった。この辺から育児がグッと楽しくなりましたね。


だからベビービョルンの抱っこ紐は、育児の転換期の象徴だったわけです。
ただこの抱っこ紐は肩で支えるタイプなので、月齢が上がると重たく感じるんですよ。というわけで次に買ったのが左側、黒のエルゴです。

長男も次男も使った期間的には多分エルゴの方が長いんです。こっちはおんぶもできます。肩だけじゃなくて腰でもささえて負荷を分散するので、長時間抱っこしても疲れませんしね。
だけど思い入れが強いのは断然ベビービョルン。
ありがとうの気持ちでいっぱい。


今日抱っこ紐をよく見たら、クタクタでよく見たらシミがたくさん。
たくさん抱っこした証ですね。
残念ですがお下がりには回さず今日で処分します。
今日でさよならだけど、間違いなく私を一番助けてくれた育児アイテムで、愛着のある一品。なのでこうして思い出を書き残すことで、笑顔でさよならちしたいなぁと思います。


愛着のある物とはいえ、私っていちいち大げさだなぁと思っていたら、ブログにも同じ趣旨の記事をそう言えば書いていました。

こちらは3人乗り自転車を卒業した日の話。

だって育児って、毎日変化、進化があって大変だけど感動することもたくさんあるんだもの。その時の記憶を忘れちゃうのってもったいない。
だからきっとまた何かを卒業する時、私はこんな風に書いて残していくんだと思います。

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浜田 綾(コトバノ):ライター
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