私のトンネル、やっと抜けました。

SCRUB Beauty Campにご興味をいただき、ありがとうございます。

私が40代に入ったころ、ちょうど娘は二歳くらいでしたが、自己肯定感がとても低かったんです。結婚し、子供ができて、幸せいっぱい。子供が可愛くて可愛くて仕方がなかったです。プレスクールの送り迎えも、子供を公園に連れていくのも、子供を自転車に乗せて近所のお買い物も。何もかも本当に幸せ。一方でずっと仕事をしてきた私のもう片方は、空虚感を感じていたんだと思うんです。その空虚感を埋めるために子育てに励んでいたのかなと、今振り返ると思います。仕事がしたいという思いと、将来への漠然とした不安。もう一つはぐんと下がった自己肯定感。

私は元々は自己肯定感の高い方だと思います。もちろん色々悩みや自信のない部分もあるけれども、結婚前は基本は自信もあり、色んな仕事を任され、自分は「できる人」と思っていました。それが結婚・出産を経て、まず感じるのは、体型の崩れと体力の低下。そして自分の収入がなくなったことで、これまで自分を支えてきた「できる人」像が消える大きなきっかけでした。

また30代の感覚とは全く違う、40代では着る服やメイクも変わります。仕事をしていた時代は華やかな服を着ておしゃれを楽しんでいたのに、育児生活ではユニクロばかり着ていました。収入がないので、夫にあれこれ買ってもらうのもあまりピンと来なかったですし。

そんな感じで、私の40代は、体型、収入、ファッションやメイクにおいて、自分をしっかりアップデートできない状態から始まりました。それまでは若さと自由だけで生きてきた。これからは家族がいる中で自分を戦略的に立て直す必要があって、それには、自分の人生を意図してデザインするという、新しい考え方が必要でした。

子供が五歳くらいになった頃、私はもがきながら、起業する方向で動き始めました。もともと、出産前後から、人の美を磨く事業をしたいと思っていたので、手探りでその道を模索し始めました。個人向けにメイクやファッション、立居振る舞いのレッスンをプロの先生方にお願いして始めました。レッスンの提供する傍らで自分も学びました。これまでずっとファッションやビューティーの世界にいたから色々わかっているはずなのに、まるで小学一年生のような気分で初めてのセルフデザインを学んでいきました。

本当に沢山のレッスン、沢山の女性たちの姿の変化を見てきました。数で言うと500人くらいでしょうか。そして美を通して自分の軸を作るというプロセスに関わりました。色々試行錯誤しながら、失敗やもどかしさもありながら。自己肯定感や不安はまだ抱えながらも、がむしゃらに手応えを得ようとし、何かに繋がりそうな感触を得ていました。この流れで、よし行くぞーと思っていたら、次の壁に当たったのです。娘の小学校入学とともに。

小学校の壁と良く言いますが、本当にその通り。今まではただひたすら「可愛い」幼稚園だったのですが、子供の勉強などが始まり、「可愛い」だけ言ってられない時期に入ったのです。そこでなかなか時間を取られ、上手くいかないことも沢山あり、この数年間ちょっと育ってきた自己肯定感がまた下がり始めました。なんだか子供のせいにしてるみたいですが、やはり母親としてのエネルギーと、自分自身へのエネルギーは、全く別軸なんですよね。子供に一生懸命になればなるほど、自分自身のエネルギーは下がるんです。私の場合はそうでした。

そんな中、私は仕事を本格的に次のステージに持っていきたいという一心で、始めたことは、自分の内面を言葉にするという作業でした。娘の小学生低学年での苦労、40代半ばに入り感じるアラフィフへの不安、仕事が軌道にのならない焦りで、私の中身はごちゃごちゃした。そんなカオスから、自分と向き合おう、心の声をちゃんと聞いてあげようと、思い始めたのが、自分の心をペンを通してノートに書くこと。自分がどうなりたいのか、何を伝えたいのかを静かに書くことでした。それが大きな転換期になったと思います。

これまで学んできたメイクやファッションのセルフデザインを、自分の心と一致するようになってきたんです。ちょっと抽象的ですみません。でもこのフィット感というかピタッとする感覚は、なかなか心地良かったんです。良いフィーリングというか。良い感じ。それは少しづつ、仕事とも一致してきました。自分のものになってきた。頑張って綺麗になる、が楽になってくる。快適になってくる。軽い足取りみたいな感じです。

周りの方やお仕事仲間から私が変わってきたと、綺麗になったねと、言われ始めたのはちょうどこの頃でした。どうしたの?って言われるようになりました。自分では頑張ってはいなくて、ただ自分の心と繋がって、セルフデザインがちゃんと一致してきただけ、なんです。セルフデザインの知識に、自分の心が追いついてきたのかもしれません。本当の意味での成長とともに、自他が感じる輝きが出て来るんですね。これは本当に、今、振り返ってやっと分かることです。トンネルを潜ってきて、まだ抜けていないけれど、やっと光が見えてきた。

さて、ではトンネルを抜けるのはいつなのか?きっかけは、私が昨年、相棒とリリースした動画シリーズです。それまで私は自分のことを話すこと、自分の姿を人様にお見せするのに、とても抵抗感がありました。ブログで自己開示をしたり、写真や動画で自分を表現するのがとても苦手でした。動画が流行りはじめてしばらく経っていましたが、自分がそれをやるのがとても怖かったです。でもそれじゃいけないって、何となく思ったんですね。

「新しい私に出会う五日間」という動画シリーズの制作では、完全自作で手探りをしながら撮りました。コンテンツ作りも、演出も撮影も編集も、何もわからないまま必死になって知恵を絞って撮りました。まさに私自身が新しい私に出会うための大工事。正しいかどうかわからない、正解がわからない、そしてそれを公開するのは本当に恐怖でした。

恐怖感がある、ということはそこにまっすぐ向かっていかないと、それを抜けないとトンネルは抜けられないと、感じたんです。勇気を振り絞って自分が発信し始めた。言葉では飾れない自分のありのままを動画で伝える、自分が蓋をしてきた過去を伝える。それで自分が自分を客観視することができるようになった。発信して客観視して改善。これを繰り返すことで、自分の殻を破り、ありのままで他人と関わることができるようになった。時代はコロナ。本当に積極的に発信しないと消えてしまうような感覚。それが自分を大きく変えてくれました。

そして今、この記事を書きながらやっと、自分がトンネルを抜けたと実感しました。何を持って抜けたと言うか。抜けたかどうか、何をもって抜けたと承認するか。それはようやく私が自分の念願だったスクールを開講し、皆さんをお迎えして学びのコース、SCRUB Beauty Campを作ったことです。この夏にテストをして、この秋からお届けします。私の10年間続いたトンネルから学んだことを体型立てて凝縮しています。

今日からご案内していきます。














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