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TOWER of HANOI感想


到達エンド…True1メリーティカ、クレヨン、ナナシ、ミラ、アダムス
※True2ルートは未見。

HANOIたちのキャラがめちゃくちゃ良かったので、各キャラの感想とその他諸々を書く。

キャラクター

コーラル

なんか初々しい雰囲気だし二十代くらいかと思ってたら、33歳!?
そりゃたまに独身ネタ擦られるわ。純粋培養すぎない?
ミラが、「コーラルを育てた育児用HANOIに、どうやったらこんな子が育つのか訊きたい」って言ってたけど、私も知りたい。
しかも、あんな倫理観ボロボロな世界で。
人間がみんなコーラルのような気立てだったら、どれほど良かったことか…。

終盤相当切羽詰まった状況でも、ストレスから解放されて満喫してるコーラルすき


メリーティカ

HANOIとしてのパーソナリティから、親愛度イベは恋愛色強くなりそうだと思ってたら、予想以上にぐいぐい来るし重めの子だった。

この台詞すき

コーラルが33歳だとすると、外見が幼めなメリーティカのことは恋愛対象として見られなさそうだし、あの鈍感っぷりも仕方ない…のか?

愛玩用っていう設定は扱い方が難しそうで、深掘りしすぎるとえぐみが出るけど、かといって触れなさ過ぎると死に設定になる。
その点、本作での描き方は絶妙なラインだった。
燭台武器にしてる理由好き。
EDで幸せになってくれてよかった…。

ナナシ

このゲームを始めたときは、もっとナナシみたいに人間自体を嫌ってるHANOIが多いのかと思ってた。
でも人間を恨んですらいないHANOIが多くて、逆につらかった。
「殺人兵器」って呼ばれてることを誇りに思ってるローランドとか、いくら頑張っても一等兵より上にはなれないことを疑問に思ってないローランドとか…。
だから、ナナシは真っ当に人間を嫌ってくれる役割で、大事だった。

こういうキャラはデレてからが本番だろうから、積極的に親愛度イベを進めていったけど、親愛度Aになっても、つんつんとした態度は保ったままだったから、「硬派なんだな~」という感想だった。
でもトゥルー1EDを見たら…何…何?
態度はつんつんしてるけど、言ってることやばない?
コーラルに特に報酬は求めないけど、何か訊かれたらああいう風に答えるって、ずっと準備してたの?
重くない?
態度が変わらないこそ、ああいうこと言い出すやばさが引き立ってた。

ナナシは中枢同行に選んでからが本番のキャラだな~。

アダムス

TOWER of HANOIは敵も味方もつらそうなのに、アダムスだけずっと幸せそうで草。
あの世界、HANOIと持ち主の関係性大体最悪だけど、アダムスは教祖と仲良いし。

糸目キャラ(?)だから黒いところあるのかなと思ったけど、進めていく内にいたずら好きな子どもみたいな性格なんだと分かった。
ノロイちゃんと一緒に悪ガキ扱いされてるし。

メリーティカとの親愛度会話が象徴的だけど、みんな苦悩を抱えてるあの世界では、貴重なポジティブさを持ってて良いキャラだった。TOWER of HANOIの清涼剤。
アダムスのHANOI教だったら、きっとあの世界を救えるよ…。

ミラ

ママ…好き…。
ナナシとの親愛度イベで、スタンプカードが貯まったらミラが一回掃除を代わるって聞いたとき、「ミラも休んで…」と思ってたら、ナナシがちゃんと心配してくれてて良かった。

キャメロンとの親愛度会話では、お洒落に無頓着なところが描かれてて意外だった。ミラは髪も編み込んでて凝ってるし。
こういうママキャラがそういうポジなの珍しい気がする。シンディみたいな性格の子がそうなりがちだけど、シンディはアイドルだからね…。
子ども第一のママが、自分のお洒落を後回しにするっていうのは現実でもある話だし。

コーラルとは、お互いをもういない大切な人と重ね合うっていう関係性も深かった。
終始親子みたいな関係性だったけど、EDではちょっと意識してる感じもあったね。

シンディ

歌唱用HANOIっていう最初の情報からは想像できなかった、ボーイッシュな女の子だった。
もっとガーリーな感じか、Va-11 Hall-Aのキラ☆ミキみたいな感じかと思ってた(アイドルアンドロイドつながりで)

男性恐怖症なのに男の監察官を当てるTOWERのガバガバっぷり。

男性恐怖症になった具体的な原因は、親愛度イベで明かされるのかと予想してたけど、全然触れられなかったなぁ。
アイドルが男性恐怖症になる理由なんて大体お察しだし、そこ掘り下げても気分悪くなるだけなんだろうな。
※見落としてただけで、本部での台詞とかでちらほら触れられてるっぽい?

ローランド

プロフィール読んだ時点では戦闘狂キャラなのかな~と思ったら、実際接してみると大型犬みたいでかわいかった。

その分、親愛度イベ進めると、自分のあり方に疑問を抱くようになって、「自分は殺人兵器だから…」と落ち込む姿がなんか不憫だった。
確かに、ローランドのあり方は諸手を挙げて賛同できるものじゃないけど、そういう風に作られたんだから仕方ない部分も大きい。
それに対して一石を投じるコーラルは、思いやりで行動してるものの、ちょっと残酷な部分もあるなと思った。
結果として、ローランドは自分を変えようとして、身体に不調が出るほどストレス値が急上昇しちゃうし。
「知らないままでいる幸福」もあるんだろうな~と考えさせられた。
最終的には、コーラルとローランドは気楽に話せるようになったし、ローランドがTOWERに招集された原因も改善されただろうし、経るべき過程だったんだろうけどね。

ジョルジュ

第一印象は気難しそうなキャラって感じだったけど、いい人すぎない?
優しいし愛に溢れてるし、TOWERでみんなに料理を振る舞うことに純粋に喜んでるし。
本当に料理が好きなんだなぁ。
こんな人が内部対立渦巻くところにいたら、そりゃ曇るのも分かる。

この世界、人間が基本クズだから、HANOIたちの心の清らかさが染みる。
HANOIを…守りたい…。

ノロイ

最初はどんな子なんだろうって気になってたけど、子どもポジのキャラなんだなぁ。身長も低いし。

この世界の人間に期待してないから、親愛度イベ進めていくにつれ、神主もクズなんじゃないかって心配してたけど、大団円でよかった。
アダムスとかノロイとか、子どもっぽいキャラが持ち主と仲良いのは温情を感じる。
クレヨンは…うん…。

キャメロン

魔法少女志望っていう時点でパンチがあったのに、法律家魔法少女という姿に行き着いたのは属性盛り沢山で笑った。
法律を武器にする魔法少女は、さすがに初めて見た。
あの世界、HANOIとかバーチャルとかそっちの技術は進化してるけど、魔法はさすがにないのか。言われてみればそりゃそうか。
ミラとの親愛度会話好き。


クレヨン

家に連れて帰りたいHANOI第一位。
コーラルガチ恋勢のメリーティカとかも、元の持ち主のところに返したらストレス値やばそうで心配だったけど、クレヨンはなおさら…もう…。

「いつも笑顔だが本心はどうだか分からない」みたいな説明文を見て、屈託のない感じだけど実は内心どろどろとしたものを抱えてる展開来るかなと思ったけど、そうじゃなかった。ひたすらにいい子だった。
プレゼントした風船大事にしてるところ見て、ぐっと来た。目押し苦手でスロットなかなかうまく行かなかったから余計に…。

いくらお金がかかろうが絶対クレヨンちゃんの声帯を治す…と思ってたら、トゥルーエンドで救済されてよかった。

このゲーム、ギャルゲーでときどきあるような、ルートに入らなかった子は救済されない問題もちゃんと解決してていいね。
トゥルーエンドはどのキャラ選んでも、メリーティカとナナシとクレヨンは救われるんだろうな。

コーラルとの親愛度イベはなんとかコンプ。
キャラ間は7割くらい。

トゥルー1は、同行キャラ選択からEDまで20分で済むのが親切設計だった。


01

序盤から、HANOIに対するあたりがきつくてびっくりした。
あの世界での一般的なHANOIへの態度を表してて、むしろコーラルが異質なのを示す役割なんだろうなぁ。
それでも、さすがに各HANOIを殺す妄想見せつけられるのは引いたというか、露悪的すぎる。
その妄想を見たHANOI本人が「実際はこんな簡単に殺されない。もっと抵抗する」とか言ってたり、大人な対応をしてる分なおさら…。
コーラルがちょっと01に同情示したの、優しすぎるよ…。

シューニャ

プレイしてたときはHANOIたちのモンペになってたので、第一の塔で意味深に登場して、バグエネミー生み出してたときに、「うちの子を傷つける者…敵…ユルサナイ…」と警戒心MAXになった。とちゅう君めっちゃ強かったし。

第二の塔に入って、IVや清掃員Ⅱと組んでたり、異変を知らせるメールが妨害されたときには警戒心がピークに達して、「HANOIたちの敵が勢力を増してる…止めなきゃ…(義務感)」と戦々恐々としてた。

おかげで、第二の塔の序盤のイベント見た後に第一の塔クリア後の回想を見ても、ずっとモンペモードだった。
最初の印象に引きずられすぎな感はある。
数字たちの苦悩も分かるけど、HANOIたちが巻き込まれるのなら、HANOIの肩を持たざるを得なかった。


ダンジョン・戦闘

このゲーム、色んな意味で戦闘が重い。

ダンジョンは人間の醜さを凝縮してて、モブ一人ひとりの台詞にまでそれぞれ毒気が籠もってて後味の悪いつくりだし。
これをストレス解消ゲームとして扱ってるTOWER制作陣すごいよ…(驚愕)
HANOIたちと、どうぶつの森みたいなスローライフゲーやりたい。

戦闘自体も、一回のエンカウント戦闘が長くて、オート戦闘だと雑魚敵相手にパーティ半壊してたりする。
それで、親愛度が戦闘回数依存だし、色んなキャラ使おうとするとレベ上げが必要なバランスだから、戦闘回数も多くなる。

その上ダンジョンのボリュームあるから、やっててゴリゴリ精神が削れていった。
HANOIたちの親愛度会話が癒やしだった。

あと、踏むとダメージや状態異常になる床がちらほらあったり、ダンジョンはマジで気が抜けなかった。

シューニャ周り含めて、トゥルー2ルート行くとこの辺りがつらくなってきそうだから、そっちの攻略は諦めた。
このゲームの重要な側面を見ないのはもったいないけど、自分のプレイ体験的にHANOIたちと幸せな結末を迎えて終わるのが、TOWER of HANOIを一番楽しめそうだと思った。

第一の塔のブラック企業・社会テーマとか、第二の塔の病院テーマであそこまで色んなダンジョンのバリエーションあるのは感服した。
特に、病院をテーマパークにしたダンジョンとかアトラクション好き。最後に教会に至るのも。

おわりに

グラフィック凝ってるし、作り込みがすごくて作者の熱意を感じたゲームだった。
せがわさんの他の作品もやってみたい。

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