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ヴィーガンって何だろう?ヴィーガンて何を食べるの?その1

Hareto-Ketoはこだわりのオーガニック素材を使用して、ローヴィーガンのチョコレートを作っています。


ビーガンは最近できた新しい言葉ではありませんが、初めて聞く方や、ベジタリアンと何が違うの?と疑問に思っておられる方も多いのではないでしょうか?

世界的には近年注目を集めており、一般的になりつつあります。

全世界でのインターネット上での検索数はこの5年で250%以上の増加が認められており、いま注目のキーワードと言えます。(2016年度調べ)

近年では、様々な海外セレブがヴィーガンになったというニュースも報道されており、世界的に、店頭に並ぶヴィーガン製品の数も増えてきました。

日本でも、ヴィーガンレストランやヴィーガン対応のあるレストランが増え始め、ビーガン製品を手軽に買えるようになりつつあります。

しかしそのほとんどが東京や京都などの都市部にあり、増加する外国人旅行客の目線に合わせた、ツーリズムビジネスの一環だったりします。

残念ながら、日本人にはまだ広く認知されておらず、一部のヘルスコンシャス(健康に対して意識の高い人)の間で話題となっているのに留まっているようです。

あるいは、ファッションの一環として、SNS上でヴィーガン食の写真が投稿されていたりします。

ここでは、ヴィーガンとは何なのか、ヴィーガンは何を食べるのか、なぜ人々はヴィーガンを選ぶのかをご紹介いたします。

※一部、表現が強くなってしまっている文章もあります。

事実ではありますのでご容赦ください。



ビーガンって何だろう?


ベジタリアンは野菜を中心とした食生活をおくる菜食主義者のことで、ヴィーガンはベジタリアンの中の一種類です。
“ヴィーガン”という言葉が生まれたのは今から70年以上も前のことです。

1944年、イギリスのレスターベジタリアン協会から離脱した少数グループによって“ヴィーガン”は名付けられました。

ヴィーガンとは、乳製品や卵、その他の動物性製品を購入したり、食べたりしないベジタリアンのことです。
完全菜食主義者とも呼ばれます。


ビーガンはもともと、動物虐待に繋がるような人の食文化や産業、社会の仕組みを、人だけでなく、動物も含めて地球全体がより良くなることを目的として誕生した言葉です。

ビーガンは現在、食べ物や衣類やその他の目的のために、動物が犠牲にされることなく生活する方法として提案されています。



なぜ人々はヴィーガンを選んだのでしょうか?


ヴィーガンの人は通常、下記の一つまたは複数の理由から動物性製品の消費を避けるようにしています。


健康上の理由


健康のため、ビーガンを選ぶ人がいます。

植物中心(プラントベース)の食生活が、2型糖尿病や悪性腫瘍などといった疾患の予防や治療に効果があり、早期死亡のリスクを減らすと考えられています。

また動物性食品の量を減らすことで、アルツハイマー病の発症や、悪性腫瘍・心疾患による死亡のリスクを低下させる、という研究報告も発表されています。

現代の畜産業で使用される抗生物質とホルモン剤に関連した副作用の危険性も指摘されています(巡り巡って少なからず私たちの口に入るわけです)

2006年に発表されたアメリカ国立衛生研究所の複数の研究では一貫して、ヴィーガン食は体重とBMI値の減少に関連がある、という結果に至っています。

このような理由から、健康を気にしている人々は、健康状態の改善のため・長生きのため・疾患リスクの低下のために、肉・卵・乳製品などの摂取を避け、結果としてヴィーガンという生き方を選ぶ場合があります。




自然環境上の理由


畜産業による環境への悪影響を理由として、食肉や動物製品を避けている人々もいます。

2010年の国連環境計画(UNEP)レポートでは、植物中心の食事と比べ、動物性の食品を生産するためには、より多くの資源を必要とすることや、より高く温室効果ガスの原因となる、と記されています。

畜産業は、亜酸化窒素(一酸化二窒素)の世界の総排出量の65%に影響しているそうです。

また、35−40%の総メタン排出量と9%の二酸化炭素排出量にも関係しています。

亜酸化窒素・メタン・二酸化炭素は、大気汚染と気候変動に関係している、3つの主要な温室効果ガスだと考えられています。

さらに、畜産業には大量の水が必要になります。

0.5kgの牛肉を作るために約1700–19550リットルの水を必要とします。

これは同量の穀物を育てるために必要な量の約43倍以上に当たります。(BioScience誌2004年調べ)

畜産業を行うにあたり、放牧用の土地や、飼料用の穀物を育てる土地が必要なため、森林伐採が行われる場合もあります。

アマゾンの森林破壊の原因の91%が畜産業だとする説もあります。

生息地が破壊されることで、様々な動物たちが絶滅に追いやられると考えられています。

また、飼料用の穀物を育てる代わりに、人のための穀物を育てることで、飢餓で苦しむ人々の食料を賄うことができるとも考えられています。

ですので、環境への大きな悪影響を減少させるための一つの試みとして、ビーガンを選ぶ人もいます。



倫理上の理由(エシカルな理由)

-全ての生き物は自由に生きる権利を持っている。

YES?NO? どちらだと思われますか?

別の選択肢があるにも関わらず、食肉を食べたり、牛乳などの動物の乳を飲んだり、毛皮を着たりといった生活に反対し、動物愛護の観点から、ヴィーガンになる人がいます。


今、農耕や畜産業といった私たちの生活のために、動物たちが我慢を強いられていることをご存知でしょうか?

食産業や服飾産業などにおいて、生まれて間もなく屠殺される動物や、ゲージに詰め込まれて一生を過ごす動物が、残念ながら無数に存在しています。

世界では様々な地域で、畜産業に対して、日々ビーガンによる反対運動が行われています。


卵農家では、生まれてきた鶏が雄だった場合、生きたままグラインダーに掛けてすり潰し、肥料や飼料として使用します。

雛鳥を食用として育てるには時間と手間がかかるため、一般的に鶏肉として食べられているのは、卵を産めなくなった雌の鶏のお肉なのです。


フォアグラ業界においては、ガチョウやアヒルへの暴力的な餌付けが問題となっています。

フォアグラはガチョウやアヒル、あるいはカモの、脂肪で肥大した肝臓(つまり脂肪肝)のことです。

フォアグラはもともとフランス語であり、「フォア(foic)」は「肝臓」、「グラ(gras)」は「脂肪」という意味です。

肝臓を肥大させるには、鳥にたくさんの食事を与え、太らせてたっぷりと脂肪をつけさせる必要があります。

一日2−3回、食道内に鉄パイプを挿入され、大量の飼料が胃内に押し込まれるのですが、食物による窒息・パイプによって傷つけられた食道からの感染症・肝不全などにより死亡するケースも多々あるそうです。

身動きの取れないゲージの中は不衛生であり、感染症が蔓延しますし、筋力の低下や体重増加によって立ち上がることもできなくなります。


また、毛皮産業においても、ミンクやキツネ、ウサギなど多くの動物が犠牲になっています。

日本国内の毛皮産業は、唯一残っていたミンクの毛皮工場が2016年に閉鎖したのを最後に、行われていません。

しかし日本では、世界各地から様々な毛皮が輸入され、服飾品やインテリア用品として加工し販売されています。

生きたまま動物から皮を剥ぎ取っている動画が、中国の加工場で撮影され、インターネット上に投稿されていますし、ゲージ内に閉じ込められたことで、ストレスによる共食いが生じてしまう場面も見られます。

ミンクのような野生動物にとって、自由に動き回れない狭いゲージの中での生活は過度なストレスの原因となります。

毛皮農場で飼育されている動物たちは精神的な異常をきたし、攻撃的になりやすくなります。

以前は、フェイクファーは安物で、リアルファーは豊かさの象徴のように見られていました。

しかし、近年では倫理的な観点から、リアルファーの使用を止め、フェイクファー(最近はエコファーとか言うらしいです)に切り替えるファッションブランドも増えてきました。

つまり、倫理的(エシカル)な理由からビーガンになった人々は、動物たちの自由と生きる権利のために、食べ物に限らず、一切の動物性の製品を避けているのです。




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