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クロアチア ① ドゥブロブニク アドリア海の真珠

クロアチア ドゥブロブニク Dobrovnik

ドゥブロブニクの街で休暇を過ごした人がドイツに帰ってきて、みな口を揃えて、素晴らしかった!というので、私もどうしてもこの街を訪れたくなってしまった。

『アドリア海の真珠』
そう呼ばれるドゥブロブニクは、城壁で囲まれた旧市街が、世界遺産に指定されている。(1979年)
一時は、街が破壊されて、世界遺産登録が抹消され得る危機もあったそうだ。

ジブリ映画『魔女の宅急便』の街並みは、この街をモデルにしていると言われているらしい。
魔女の宅急便を見てから相当の年月が経っているので、よく思い出せなかったのだが、空を飛ぶシーンなどの画像を見ると、なるほどと納得する。
ゲーム・オブ・スローンズ Game of Thrones という人気ドラマでも、舞台になったようだ。

ドゥブロブニクはクロアチアだが、周りはボスニア・ヘルツェゴビナに囲まれた、飛び地だ。
歴史を遡ると、飛び地になった理由は、ボスニア・ヘルツェゴビナにネウムの港を渡すためにこのような形になってしまったのだそうだ。

【ドゥブロブニクの歴史について】

その歴史は古く、ローマ帝国時代には、その基があったそうだ。
最近の調査により、街はギリシャ人によって造られたと解明されたという。

その後、西ローマ帝国が崩壊した際に、スラブ人から逃げるように、ラテン人がこの地に住み着くようになったそうだ。
元々、そのように二つの民族からできあがった街なのだと思うと、今の西洋と東洋の調和した街というのも頷ける。

1358年にハンガリー王国から独立し、自由国となった。
この地はラグーサ共和国と呼ばれており、ピサ、ヴェネツィア、ジェノヴァ、アマルフィ等の大きな都市と共に、5つの海洋共和国に挙げられる程の、海洋貿易で栄えた。
特に、15世紀から16世紀には、大きくその力を発展させた。

1667年に大地震が起き、街は壊滅状態に陥る。

1806年には、ナポレオン軍に降伏。

1814年、オーストリア=ハンガリー帝国に占領される。
ここから、ダルマチア王国という名称が使われ始める。

1918年、WWⅠ後、ドゥブロブニクという名称に変わる。
WWⅡは、クロアチアの一部として、1943年にはドイツが占領。
1944年からは、ユーゴスラビア社会主義連邦共和国の一部となる。

1991年にユーゴスラヴィア紛争において、セルビア・モンテネグロの攻撃に遭い、街の多くは破壊された。

かいつまんでみても、なんとまあ、戦いと紛争だらけの歴史なのだろうかと驚いてしまう。
街は、二度も壊滅状態に陥りながらも、今の状態を保っているとは、奇跡としか言えない。

歴史の授業で『バルカン半島はヨーロッパの火薬庫』という言葉を覚えたが、まさに自分が初めてその火薬庫の跡地にいるのだと思うと、感慨深かった。

以下、街の様子について。

①バニエ・ビーチ Banje Beach

ここからの写真が、旅行ガイドに使われている事が多いようだ。
海に突き出た、城壁に囲まれた場所が旧市街。

②ロヴリイェナツ要塞 Lovrijenac

城壁を出たすぐの場所に建つ。
軍事のために建てられ、監獄としての機能も備えられていた。

要塞から見た旧市街は、まるで絵葉書のよう。
海の色が、深く青い。

要塞のため、大砲が置かれている。

③城壁とピレ門 Vrata od Pila

1周2キロの城壁に囲まれた部分が、旧市街。
自由都市と呼ばれる街には、このような城壁が残る街が多い。

壁には4つの城門があり、中でもピレ門は一番の賑わいだ。
私達も、このピレ門から旧市街に入った。

門の入り口すぐの場所に、城壁に登れる階段があり、城壁一周にチャレンジする。
城壁の中は徒歩で周れる広さだが、見所がたくさんある。

城壁から街を見渡す。
オレンジ色の屋根一色で、とても綺麗だ。
ドイツのローテンブルクを思い出す。
同じく、城壁に囲まれたオレンジ色の屋根だ。

どこまでも続く城壁。
遠くに見える塔が、ミンチェタ要塞。

海沿いの城壁、海に突き出した部分は、なんとカフェになっている。
行ってみたかったが、あいにく満席だった。

ミンチェタ要塞とスルジ山。

城壁からのロヴリイェナツ要塞

④プラッツァ通り Ulica od Placa

ピレ門を入ったところの一本道が、プラッツァ通り。
メインストリートだ。
観光地らしく、様々なお土産屋さん、両替店、レストランが建ち並ぶ。

夜の様子。

⑤オノフリオの噴水 Onofrio's Fountain

ピレ門をくぐった目の前の場所には、オノフリオの噴水がある。
イタリア人建築家オノフリオが造った、公共の水飲み場。

次は、旧市街内の教会や博物館について。

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