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動画クリエイター番外編:どうして動画を始めたのか

たぶん理由は3つあると思う

1つ目は時代の流れです。
動画を観る機会が増え、動画の撮影や編集に関わる情報が増え、機材の価格が手頃になりました。
Adobe Creative CloudのサブスクでPremiere ProAfter Effectsが使える状況だったことも大きいです。
2つ目は、ものすごく個人的な夢。

「死ぬ前にクリエイターと呼ばれてみたい」

子ども時代から、オリジナリティクリエイティビティセンスもないことがコンプレックスだったのだと思います。
こういうのは先天的なもので、自分の力ではどうしようもないと思っていましたから、本当にただただ夢でした。
そして最後に、一番大きな理由がこれから書く内容です。

始まりは写真だった

私が本格的に写真を始めたのは、30歳を過ぎてからです。
カメラは父のお下がりのNikon F2、まだフィルム時代(末期)でした。
今思えば、最初に手にしたカメラにオート機能が一切なかった(フルマニュアル)のが幸いしたと思います。

「思ったように撮れないのは何故なんだ?」

早々に壁にぶち当たった私は、黒松内のブナの森を中心に撮っているプロカメラマンが市民講座を持っていると知り、右も左もわからない状態で通い始めました。
そこでPhotograph=Photo(光)+graph(描く)と教わりました。
人間の眼はとてもよくできたシステムで、カメラのレンズで同じように再現はできないのだということ。
だからこそ、カメラとレンズならではの光の画を描くのだということ。
おかげさまで、F値・絞り・シャッタースピード・露出・被写界深度などなどを覚え、普通の写真なら苦労なく撮れるようになりました。

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写真の何が好きって

とにかくファインダーを覗くのが大好きで。
どのフレームを切り取るかさまよい、遂にお気に入りのフレームを見つけたときの喜び。
そして目の前の景色を写真に再現するために絞りやシャッタースピードを決めます。
主な撮影場所は森で、被写体は木々や花ですから、三脚を使ってゆっくりと好みの光を待ち、風の様子を見て、シャッターを切ります。
絞りを変えたり、露出補正したりして同じフレームで数枚。
その瞬間のドキドキというか、ワクワクがたまりませんでした。

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写真は”撮る”だけじゃない

フィルム撮影では、その場で結果はわかりません。
撮れていることをひたすら祈りつつ、フィルムをラボに持ちこみます。
現像から上がったフィルムをライトボックスとルーペで確認し、イケてそうなものだけ選んでプリントしてもらいます。
当時使っていたフィルムはPROVIA100Velvia50の36枚撮りで、そのうちプリントにこぎつけるのは、せいぜい半分でした。
プリントして、まぁまぁだなと思えるのは、ほんの数枚あるかどうか。
特にカメラ沼にもレンズ沼にもはまりませんでしたが、そこそこ時間とお金がかかる趣味でした。

ここまで長々と写真を語ったのは

デジタルが主流になって、私のカメラはPentax istD、さらにK10Dへと変わりました。
ペンタプリズムのファインダーが一番好みだったからです。
デジタル化とともに、その場でおおよその結果がわかり、自宅でプリントできるようになりました。
フィルムを無駄にすることも、ラボに通うこともなくなりましたが、ファインダーを覗き、好きなフレームに「今だ!」と思う瞬間を収めることに変わりはありませんでした。
しかし、さらに時代が進んでスマホのカメラが進化し、たくさんの加工アプリが出てきました。
今や、写真を盛るのは当たり前
以前から覆い焼き、または焼き込みなどプリントで表現を入れることは普通でしたし、デジタル化とともに、予期せぬ汚れなどを取り除くことができるようになって喜んでいました。
それでも、できればトリミング(クロップ)さえせず、いかに覗いたフレームそのままを写真に再現するかが私にとって写真の面白さだったのです。
現実とは程遠い、加工ありきの写真がの世の中に氾濫するようになって、誰でもそれなりの”作品”を作れるようになりました。
ちょっと疲れてしまったというか、私の中で写真への気持ちがしぼんでいくのを感じました。

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いずれ動画もゴリゴリ加工されるのだろうけど

動画の世界も、たぶん一番影響するのは機材の良し悪しです。
正直、そこそこの映像は、機材さえあれば誰にでも撮れる時代だと思います。
素材に難があったところで、ある程度は編集でなんとかできます。
明るさも色味も、いじりたい放題です。
ただ、自分にとって足を踏み入れたことのない別世界でしたから、写真を撮り始めた頃のような「なぜ?」があり、越えるべきハードルがあり、学ぶべきことがあり、撮れた時の喜びがあり…。
音楽と合わせたり、音を残せたり、構成を考えてストーリーを語れたりする楽しみもあります。
動画用に買ったカメラ(Canon 9000D)を手にする時間が増えたせいか、また写真も少し撮ってみたりしている今日この頃です。

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