風景とポートレイト、そして、コンセプチュアルな写真

例えば、風景、ポートレイト、コンセプチュアルなそれぞれの写真。
・・・・それぞれの違いはなんだろう?

広く観れば、写真は写真家の世界観をもって撮影し、仕上げられる。
物理的には、被写体があり撮影するという点では同じだし、「写真は写真」ということだ。当然、被写体そのものは異なるわけだけど、そこを論じるわけではない。

しかし、それぞれの被写体へのアプローチの違いは明確である。

風景は、写真家はその中に身を置き、同化し撮影する。
ポートレイトは、被写体の人物と撮影者の距離感を撮影し、時に関係性も見えてくる。
コンセプチュアルは、クリエイティブな作品であり、撮影者の世界観を描き出す。
写真が上手いから何でも撮れるわけでもないし、技術で語れる部分もあるが、そうではない部分のウェイトも多いのである。
もちろん、これは人によって異なる見解もあるだろうが、私は概してこう考えている。

写真という媒体は同じでも、写真は所詮はキャンバスでしかなく、
何をそこに写すのかは写真家次第であり、
写真家の美意識、世界観、時には写真家自身の心の中を切り出していくことになる。

ちなみに、
風景写真しか撮っていない人に
「写真が上手いからブライダル撮って欲しい」とお願いしたり、
女性ポートレイトしか撮っていない人に
「今度、家の新築写真撮ってよ」とお願いするのは、
かなりの無茶振りである。ということを知っておいた方がいい。
悲劇の原因になることが多い。

Location : TASMANIA , AUSTRALIA
FUJIFILM X-T3
FUJINON XF 16-55mm F2.8 R LM WR


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?